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第11世代Coreプロセッサー搭載の2021年春モデルを最速レビュー!

テレワークの頼れる味方「レッツノート SV1」の実力を徹底検証

2021年01月26日 11時00分更新

テレワークでのオンライン会議にも強い!
内蔵カメラとマイクの性能をチェック

 CPUやSSDの性能も大切だが、実利用を考えた場合、標準で内蔵されているデバイスの使い勝手も気になるところ。特に昨年からオンライン会議の機会が増えているだけに、カメラとマイク性能は要チェックポイントとなる。

 多くのノートPCがカメラとマイクを内蔵しているものの、その性能は様々。カメラの画質、マイクの音質はスペック表から読み取れないだけに、実際に使ってみなければわからない部分となる。

 まずはカメラの画質をチェックしようとWindows標準のカメラアプリを起動してみたところ、あまり明るくない屋内でもノイズが少なく、また、顔に影が出にくいことに気が付いた。

顔認証にも対応するカメラを装備。暗めな屋内でも、しっかり明るく映ってくれる

 照明が映り込むような場合でも顔に影ができにくく、暗くならないというのはうれしいポイントだ。モバイルノートは移動して使うことが前提となるため、周囲の環境を選べないことが多い。こういった悪環境でもまともに映ってくれれば、オンライン会議で相手に与える印象も悪くならないだろう。

屋内逆光。やや暗めの玄関で、わざとライトを背に撮影してみたところ。これでも顔に暗い影は出なかった

 屋内なら大抵の環境で問題ないことが分かったので、もうすこし意地悪な環境……つまり、屋外でどうなるのかも試してみよう。

 まずは、太陽を背負った逆光の場合と、この逆に、太陽を正面にみた場合の2つのパターンを見て欲しい。

屋外逆光。太陽を背負った場合でも顔が暗くならないことに驚いた

光源が正面だとさすがに目の部分などは影が濃くなる

 強い光の屋外だとさすがに逆光は厳しいかと思っていたのだが、まったくの杞憂。周囲は当然白飛びしてしまっているが、人物の顔は影もなくキレイに撮影できた。

 この逆に、太陽を正面にみるとコントラストが強くなることもあって、さすがに影が濃くなってしまった。とはいえ、テカリは抑えられており、不自然な感じはどこにもない。

 続いて日蔭で試してみたのだが、こちらは屋内と変わりなく、しっかりと映ってくれた。

屋外日陰。太陽光が直接当たらない日陰の場合は、屋内とほぼ同じ映り

 カフェのオープンテラスなど、日陰のあるところで使うのであれば、太陽光の方向は気にしなくても大丈夫そうだ。

 カメラ性能の低いノートPCの場合、顔が陰で暗くなる、テカって白飛びする、薄暗いとノイズがひどいといったことがよくあるため、外付けのカメラを用意している人もいるほど。しかし、これでは内蔵カメラの意味がないし、何より、せっかくの軽量モバイル機なのに荷物が増えてしまうのが問題だ。こういった心配なしに、カメラが使えるのがありがたい。

 続いてマイクもチェックしてみよう。マイクはカメラの左右に装備されたアレイマイク。左右の声はカットし、正面の声だけを拾ってくれるため、周囲の音が漏れ伝わりにくくなっているのが特徴だ。

 また、オートゲインコントロール機能が優秀で、小声でぼそぼそしゃべっても、大声でしゃべっても、それほど変わらない音量で相手に届いてくれる。「ちょっと聞き取りづらいです」「少し小さい声でお願いします」などと言われる心配なしに、会議に参加できるわけだ。毎回会議を始める前に音量調整しているという人なら、この手軽さはわかってもらえるだろう。

 ただし、優秀がゆえに本当に小声でしゃべった声まで拾えてしまうので、「この人、話が長いんだよなー」などとボヤいた声が参加者全員に届いてしまう危険がある。アプリのミュート機能を活用し、うっかり独り言が漏れてしまわないよう注意しておきたい。

 スピーカーはキーボードの奥側、左右に装備。映画や音楽鑑賞に向くような高音質なものではないが、音声は聞き取りやすく、オンライン会議やちょっとした動画視聴には十分な音質だ。

本体奥側にステレオスピーカーを装備。いわゆる高音質スピーカーではないが、オンライン会議などでの利用は問題ない

タッチタイプが快適なこだわりのキーボードと
スクロールにも便利なホイールパッドを継承

 レッツノートは他社のように大きくデザインを変更することはあまりなく、少しずつ改良を加え使いやすく進化させる方向へと力を注いでいる。そのため、見た目は流行のスタイリッシュなものではなく、少々古いタイプに感じてしまうが、使い勝手は文句なしにいい。

 その好例となるのが、キーボードだろう。最近はストロークの浅いものが主流となってきているが、外付けのキーボードではしっかりとした打鍵感のあるメカニカルキーが人気となっているように、誰もが今の主流を歓迎しているわけではない。

 SV1は、コンパクトなボディながら横幅19mmピッチを確保。さらにストロークも2mmと深めになっており、気持ちよく打鍵できるよう工夫されている。

 ポインター操作に使うタッチパッドにもコダワリがあり、円形のホイールパッドを継承。サイズは小さめだが、ふちを円状になぞることで画面のスクロールができるのが便利なところ。くるくると回し続けられるので、指を離すことなくずっとスクロールできるのがメリットだ。巨大な表や長い書類、Webページなども、何度も指をスライドさせることなく読み進められる。

縦幅のピッチは詰まっているものの、違和感なく打鍵可能。モバイル機でもしっかりと入力できる。また、スクロールしやすいホイールパッドを装備。天板のボンネット構造と同じく、レッツノートシリーズに共通する特徴のひとつだ

 見た目は大きく変わらないものの、少しずつ進化しているのがインターフェース。HDMIに加えアナログRGB出力となるD-Sub15pinを備えているというのは変わらないものの、USB Type-CがThunderbolt™ 4対応へと進化するなど、最新規格への対応も怠りない。

インターフェースはHDMI、アナログRGB、有線LAN、USB Type-A×3、USB Type-C、SDカードスロットなど

 ちなみにこのUSB Type-Cは、USB PDに対応。別売のUSB PD対応ACアダプター、もしくはモバイルバッテリーを使った充電が可能だ。

レッツノートを模したデザインのUSB PD対応のACアダプター。別売の純正オプション品

 レッツノートの特徴とも言える、光学式ドライブ内蔵というのも見逃せないポイントだろう。また、今ではもう珍しくなってしまったが、バッテリーの着脱も可能。バッテリーが劣化し、駆動時間が短くなったとしても自分で簡単に交換できるため、PCを長く使おうと考えている人にとってありがたい機能だ。

 これ以外にも、高速なWi-Fi 6対応、屋外での利用で便利なLTE対応、万が一の落下にも強い頑丈性、12時間を超えるバッテリー駆動時間など、魅力をあげていけばキリがない。こういった魅力が多数あるのは、実用性を追求し、そしてそれをしっかりと継承しているレッツノートだからこそだ。

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