2020年もまもなく終わり!
今年印象に残ったカメラはどれ?
さて2020年も終わりってことで、恒例の新作デジタル一眼で撮った猫で一年を振り返るの巻。
今年は春先に新型コロナ禍で新作カメラが一堂に会する大型カメライベント「cp+」が中止になり、緊急事態宣言も出て、有力なカメラが続々登場したのは夏から秋となったのだった。
そこで前編は1月から8月に登場したカメラだ。最初に出たのがニコンの「D780」。1月発売だ。今年出た数少ない「一眼レフ」の一つ。フルサイズセンサー搭載一眼レフでは唯一の存在となった。
2月に登場したのがオリンパスの「E-M1 Mark III」。主力モデルの3代目でグッとレベルアップしてきたが、夏以降に続々出てきたフルサイズミラーレス一眼の影に隠れた感があって残念。これはとある取材で群馬県へ行ったときに出会った猫。道路より一段高い土地のコンクリートの蓋の上にちょこんと座ってて、いい感じに見下ろされてたのだった。
緊急事態宣言真っ只中に発売されたのが富士フイルムの「X-T4」。とうとうボディー内手ぶれ補正を搭載した。これは個人的にも気に入って買っちゃったので、3枚ほど引っ張り出してみた。2月に続いて4月も黒猫。緊急事態宣言の中、御近所散歩でも極めるかと歩いてて出会った猫。人懐こくて、何度か遊んでもらった。でも夏以降、出会えてない。元気でいるといいなあと思う。
5月は冒頭写真のハチワレ。うっそうと茂った緑の中にちょこんと座ってて、この奥深い森の奥に古びた洋館があり、そこの主人の愛猫でこうしていつも帰りを待っているのであった……、って物語でも作れそうなんだけど、生憎そんな奥深い森なんてない住宅地なのだ。でもこの奥に家がありそうでちょっと不思議な空間だった。
6月は路上のチャトラハチワレ。X-T4で搭載された「クラシックネガ」という、ちょっとレトロなネガフィルムのような風合いのフィルムシミュレーションがお気に入りで、それで撮ったカット。車が来ないのをいいことに、こちらも道路の真ん中でしゃがんで狙わせてもらった。
7月には2020年最大の大物が登場した。キヤノンの「EOS R5」である。2020年の各賞総なめ(たぶん)な名機で、特に強力なボディー内手ぶれ補正(キヤノンでは初のボディー内手ぶれ補正なのにあの強力さ)に、強力な猫AFを搭載してきたのだ。
これはびっくり。とにかくAFが賢いのが印象的だった。
8月には1ヵ月遅れてEOS R5の弟分になる「EOS R6」が発売される。弟分ではあるのだけど、特に高画素が必要じゃないのなら、こっちの方が価格も(いくらか)手頃で良いと思う。どちらかが欲しいかと言われたら、わたしはR6の方かも。ただ、R5もR6も生産が追いつかなくて年末まで品不足なのだった。
8月編としてもう1台取り上げて前編は終わりにしたい。
パナソニックの「LUMIX G100」。動画ユーザーを念頭においたマイクロフォーサーズ機。ボディー内手振れ補正がないのが残念だけど、小さくて軽くて可愛いのだ。
高性能で高画質だけどちょいと大きい(特にレンズがデカくなっちゃう)フルサイズ一眼に対し、いつでも気軽に持ち出せてさっと撮れる機動力とコストパフォーマンスのマイクロフォーサーズって感じで、小さくて軽いG100は魅力的。軽い散歩でもさっと持っていけるのがいいのだ。
というわけで、市場が小さくなったところに新型コロナ禍で「カメラを持って出かける」機会が奪われたこともあり、カメラ的にはツラい1年であったなあと嘆きつつ、次回は後編をお届けします。
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筆者紹介─荻窪圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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