週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

アプガ(仮)現体制終了シリーズインタビュー

アプガ(仮)を卒業する4人へロングインタビュー【新井愛瞳編】

2020年12月15日 11時00分更新

 現体制の終了と新体制への移行に伴い、現メンバー4人の卒業を発表したアップアップガールズ(仮)(※以下アプガ(仮))。卒業する古川小夏、森咲樹、佐保明梨、新井愛瞳の4人に、卒業の経緯とその想いを中心にお届けするシリーズインタビュー。第4回は、卒業する4人のメンバーの中で本連載の登場回数が最も多かった新井愛瞳。7人体制の終盤からセンターを務め、電化製品やスマホ、ゲームが大好きで最もアスキー向きだった彼女。様々なアスキー出演時の写真とともにお届けしたい。

―その卒業を決めた経緯と心境の変化を教えてください

 アプガ(仮)のグループとしての未来とそれぞれメンバー個人の将来については、常に話し合う機会がありました。その中で昨年(2019年)の秋頃に、活動のペースを少し落としてお休みの時間を作ってくださった期間があったんです。全く仕事が無いわけでは無かったんですけど、グループとしての活動が無くて、「遅めの夏休み」みたいな期間だったんです。

 その期間に、会えていなかった人に会ったり家族との時間を増やしたりして、最初は色々な人と過ごしていました。ただ、私は家族と生活しているので、1人になれる時間がほとんど無いんですね。だから1人になりたくて、母親に「ちょっと京都行ってくるね」って言ってその場で夜バスを予約して2日後に京都に行きました(笑)。そこでお寺など見て回りながら色々考えていたのですが、そこでも最初はアプガ(仮)のことばっかり考えていて、日比谷野音や日本武道館にもう一度立ちたいといったことやリベンジしたいことなどは沢山思いつくんですが、一人になって自分のことを考えるために京都に来たので、「いかん、自分のことを考えないと!」と自分に言い聞かせて、「新井愛瞳のことだけ」を考えたら、グループとしてやりたいこと以上にチャレンジしたいことが沢山浮かんできて、1人でやっていくのも良いのかもな、と思うようになりました。

 京都では観光地はもちろん見て回ったんですけど、そこで働いている人を見ていました。駅員さんだったり、カフェの店員さんや神社の巫女さん、工事現場の職人さんなど、沢山の働いている方々を一人で観察していると、皆さんが一生懸命キラキラと働いているように見えて、もちろんアイドルもキラキラしてやりがいのあることですが、その姿を見て背中を押されたようなところはあるかもしれません。

 その後、1ヶ月に1~2回くらいのペースで話し合う機会があって、その過程で「新メンバーを入れる」という話が出てきたりもあって、社長やメンバーともじっくりと時間をかけて話していって、卒業することを決めました。それで今回の発表内容が決まったのは今年の春頃です。

―アプガ(仮)としての活動を振り返って、思い起こすことはありますか?

 3年前に7人から5人に変わったのが大きな出来事でした。私自身はアプガ(仮)結成当初はまだ中学生だったこともあるし、当時はまだできることや理解できることが少なかったので、色々な方に助けてもらって、ある意味では頼って活動していましたが、段々と経験値が上がってできることも増えていき、そのタイミングで5人になったので、責任が重くなったな、という出来事でしたね。それは5人全員がそうだったと思います。5人になってからは自分達で決めるとも多くなったり、自分でできることも多くなってきたので、そういった意味では責任が重くなった3年でした。

 日本武道館公演の少し前くらいのタイミングで立ち位置が真ん中にはなりましたが、「アプガ(仮)のセンターを張っている」という気持ちは一切無いですね。アプガ(仮)にセンター制度は無いと思っているので、今も身長とかメンバーカラーのバランスでたまたまセンターにいるだけだと思っています。メンバー1の人気があるわけでもないですし、5人の中の1人として活動することを心掛けています。

 ただ、5人体制初のシングルである「上々ド根性」のレコーディングの時に、歌い出しのパートをいただいたんです。それには身が引き締まる想いでした。社長や音楽プロデューサーのmichitomoさん、他の制作スタッフの皆さんの想いも伝わってきて、改めて「5人でやっていくんだな、その大事な一歩を任せていただくんだな」ということで、すごく責任が乗っかってきた一歩でした。

―9年8ヵ月の活動で新体制になりますが、10周年は意識しませんでしたか?

 それは意識していませんでしたね。最終的に9年8ヵ月の活動になるので、10年が見えてきているのでそういった部分があるのかもしれませんが、「○○周年」に縛られてしまうとタイミングを逃してしまうので、私達は今このタイミングがベストだと思ったのでそういう決断をして発表させていただいた、という形です。アプガ(仮)10周年はもちろんすごい大きな節目ですしお祝いしたい気持ちはあるので、OGとして、お祝いする側として、祝福したいなと思います。

アスキー初登場時の新井

―卒業に向けた実感はありますか?

 3年前に仙石みなみと佐藤綾乃の卒業を見送って、ハロプロメンバーの卒業の場に立ち会わせていただくこともあって、近しい仲間の卒業は何度も見送ってはきたのですが、自身が卒業する立場としてはまだあんまり実感が無いというか、本当に心底実感するのは当日にならないと難しいんじゃないかと思います(笑)。ただ、卒業発表してからは色々な方に「今回が新井ちゃんとの最後の仕事かもね」とか「新井さんとはもう会えなくなるんですか?」と言ってくださることが多くて、ジワジワ実感のようなものは出てきているかもしれません。寂しいという気持ちもあるにはあるのですが、有終の美を飾りたいという気持ちが強いですね。まずはこういった時期なので体調を第一にして、怪我をしないように気を付けたり、それに向けて慎重に準備はしてますね。普通ならこういう大事な時期は「スキャンダルも気を付けないと!」ってなると思いますが、それはアプガ(仮)には心配無いですね(笑)。トレーニングでジムに行っているだけなのに「六本木で遊んでる」って噂を立てられるくらいのグループなので(笑)。それだけに限らず、もうハロプロエッグから17年も一緒にいるメンバーなので、話さずとも信頼している部分が強いです。

 ただ、ハロプロエッグの活動を終了したときにはファンの皆さんにちゃんと挨拶できる機会が無かったので、今回は卒業発表してからの時間もありますし、ファンの皆さんにお礼を言える機会も沢山残っていますので、その時間を大切にしたいと思います。

―今後はどんなことに挑戦したいですか?

 今(取材時は11月中旬)は今後のことについては社長と相談している状況ではあるのですが、自分自身の芯にあるものは「挑戦することはやめない」ということですね。負けず嫌いですし、新しいことにはどんどんハマっていくし好きなことを見つけたら突き進んでいくタイプなので、どんなことにも挑戦したいですね。アプガ(仮)当初はこんなに活動できるとも思ってなかったですし、これほど色々なことを経験できるとも思っていなかったので、これからも色々なことにチャレンジできる変な自信もあります。お仕事のこともそうですし、一度は断念した大学進学だったり、色々と周囲の方々とも相談しながら決めていきたいなと思っています。それこそ、アプガ(アスキー)の企画でカメラに挑戦させていただいてすごく興味を持ったので、卒業後に一眼レフを買おうかなと思っているので、そういった新しい趣味にも挑戦していきたいです。

カメラ企画ではメンバーの写真を撮影してコンビニで販売した

―新井愛瞳はどういうアイドルでしたか?

 どんなアイドルだったか…なんでもやりたい精神が強くて、負けず嫌いで、色々なことに興味があって、とても自由なアイドルだったと思います。後は問題児だったという自覚はあります(笑)。多分これまで担当してくれたマネージャーさんに「誰が一番問題児だったか」って質問したら新井愛瞳だと答える方が一番多いと思います(笑)

 元々、アプガ(仮)はハロプロ曲のコピーからスタートしているので、最初は誰かの模倣をしてれば良かったので、オリジナリティを出すことが苦手だったんです。それに悩むこともあったんですけど、いつも社長からは「倒れる時は前に倒れろ」とか「やらない後悔よりもやりすぎて怒られろ」というようなことを言ってもらっていたので、色々なことにチャレンジできたのかと思います。そういった意識が変わっていったタイミングで自分らしさを出せるようになっていったと思います。

―確かに、活動を通じて色々な面で強くなっていると思います。

 私、怒られることが大嫌いで、親からもスタッフさんからもメンバーからも怒られることが多かったんですけど、それに委縮しちゃって「いかに怒られないか」が優先しちゃっていることはありましたね。でもオリジナル曲をいただけたくらいのタイミングいから、少しずつ意識が変わっていって、特に歌う部分については成長できた部分は大きいと思います。そこは楽曲制作に関わってくださっている方々の存在は大きいですね。

 特に音楽全般のプロデュースをしてくださっているmichitomoさんは1曲目からずっとアプガ(仮)に関わってくださっているので、それぞれのメンバーの声域とかを全て把握してくださっているので、もし私のボーカルが成長したと言ってくれるのであれば、michitomoさんの存在は大きいかもしれません。あと、何か嫌なことがあると愚痴ったりとかもしているんですけど、軽いノリで的確なアドバイスをしてくださるので、すごく支えられました。もちろんfu-mouさんやPandaBoyさんといった他の制作陣の皆さんだったり、ボイトレの杉浦先生にはメンタル面で大きく支えてくださったり、アプガ(仮)は関わってくれるスタッフさんに本当に支えられたと思います。

 でも私、自分の声が嫌いなんですよね…(笑)。音源とか聞くのもあんまり乗り気じゃないですし、歌声が高いのがコンプレックスだったのですが、「声が強い」と言ってくださる方も最近は多くて、その中で自分の声がステージで役立つなと思う機会も増えてきていて、少しずつ自信も生まれてきたりしています。

週刊アスキーでは2回表紙を飾ってくれた

―新体制のアプガ(仮)はどういうグループになって欲しいですか?

 オーディションの途中経過を見てはいますが、面白い子が入ってくれそうだなぁ…という感想を持っています。でも誰が入ってもアプガ(仮)の「何事にもチャレンジする負けず嫌い精神」は持って活動して欲しいな、という想いはありますね。「なんでもやります!」みたいなフットワークの軽さは持ち続けてもらいたいなと思います。それは社長がいるから継続するとは思いますけど(笑)。でも、それに囚われて今のアプガ(仮)を追いかけるだけになるとグループとして停滞してしまうと思うので、入ってくれた新メンバーの個性を大事にもして欲しいと思います。今のアプガ(2)はあのメンバーだからこそ可愛くて元気なグループになっていると思うので、それが新しいアプガ(仮)でも同じように、メンバーの個性を伸ばしてそれが特色になるようなグループになって欲しいです。あとは新生アプガ(仮)でもう一度「全曲LIVE」をやって欲しいですね(笑)。

―残る関根梓への想いを聞かせてください

 変に気負いすぎないで欲しいと思います。リーダーという役職が付くかどうかはわからないですが、リーダー的な立ち位置になるのは間違いないので、そういった立場に慣れていないんじゃないかな、と思うので、責任で押しつぶされたりしないで欲しいなと思います。でも関根さんは朗らかで自由奔放で、人との距離の詰め方も上手なので、新メンバーの相談にも積極的に乗ってあげると思うのでコミュニケーションについては心配していないんですけど、自分以外の全員が新メンバーという状況になるので、色々な負担が乗っかってくると思うんです。今のメンバーは10年近く一緒にやってきたので、言葉にしなくても通じ合えるグループだった分、新体制になると都度教えないといけなかったり、一つ一つ説明しないといけなくなったり、そういったことが増えると思うんです。そういう状況になったときに、遠慮なく私達を頼って欲しいなという想いはあります。私は唯一の年下で頼りないと思いますけど、いつでも連絡してきてね、というのは関根さんへの気持ちですね。なので、緩く上手に関根さんらしく活動していってくれて、たまには私達を頼ってね、と。

 なので、最初は良い意味で期待しすぎないで見守っていただきながら、グループとして成長していく姿を応援してあげてくれたらと思います。

真面目な性格の新井は企業取材も多く担当した

―アプガ(仮)として、アイドルとして最後に歌いたい曲はありますか?

 グループとして5人体制の最後に歌いたいのは「私達」ですね。初めて曲をいただいて仮歌を聴いたときに涙が出てしまったくらい、「皆のおかげでここまでこれました」というメンバーの気持ちを表現してくれた曲なので。だから本当はファンの皆さんと最後に一緒に歌いたい曲なんです。今は難しいですけどね…。あと個人的には「スタートライン」の歌詞も今の自分に合っているので良いですね。あとは卒業までにソロ曲である「ショートカットに片想い」は歌えればと思ってます!

―ファンに向けてメッセージをお願いします。

 最後までハッピーな空間にしたいなと思います。もちろん寂しがってくれる方もいると思いますし、涙が出てしまうこともあると思います。でも、涙で前が見えないようなことにはならないで、最後まで私達の姿を目に焼き付けて欲しいと思います。新体制のアプガ(仮)がどうなるかはわからないですが、私も卒業後はアプガファミリーの一員になりますので、一緒の新しいアプガを応援していければな、と思っています。残りの時間は短いですが、これまで皆さんからの応援を受けてしっかりお返ししていきたいと思います。最後の最後まで、アプガ(仮)とアプガファミリーらしく楽しくハッピーに過ごしていきましょう!

★information

現体制最後の単独公演「アップアップガールズ(仮)FIVE SOUL FOREVER」
CSテレ朝チャンネル1による生中継が決定!

<番組概要>
番組タイトル:アップアップガールズ(仮)FIVE SOUL FOREVER<独占生中継>
チャンネル:CSテレ朝チャンネル1
放送時間:2020年12月17日(木) 18:30~22:00
内容:古川小夏、森咲樹、佐保明梨、新井愛瞳が卒業。
グループに残る関根梓とともに、オリジナルメンバー5人での集大成となった
ライブを独占生中継!
2021年1月には、LIVE+LIVEの裏側、さらにオリジナルロケも含んだ
完全版を放送予定。

☆新井愛瞳関連アカウント
twitter(@arai_manami_ao
Instagram(arai_manami_official

☆アップアップガールズ関連サイト

アップアップガールズ(仮)公式サイト
http://www.upupgirlskakkokari.com/

アップアップガールズ公式Twitter
https://twitter.com/uugirlsofficial

アップアップガールズ公式Instagram
https://www.instagram.com/upupgirlsofficial/

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この特集の記事