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ダイナブック社が発売した最新モバイルノート

dynabook V 実機レビュー = Tiger Lake搭載の5in1は軽くて爆速だった!

2020年12月12日 13時00分更新

 ダイナブック社の新製品「dynabook V」は、「5in1」をテーマとしたプレミアムPenノートPCである。最新のインテル第11世代コアTiger Lake(TGL)を搭載し、変形するしくみを内蔵しながら、1キロを切る軽量化を実現しているのだ.

5in1の使い方を考え抜き、小型軽量化も実現

 今秋、Tiger Lakeを搭載したのは、ここで紹介する13型変形ノートの「V6/8」と、同じく変形型で15型ディスプレイ搭載する「F6/8」、13型クラムシェルの「G6/8」の3シリーズである.

 V6/8シリーズの「5in1」というのは、クラムシェル+タッチ操作の「NotePCスタイル」、タブレット状態の「Tabletスタイル」、テント状にした「Monitorスタイル」、スタイラスを使った「Penスタイル」、180度に開いた「Flatスタイル」の5パターンの使い方のことだ。

ディスプレイが360度開くのはとても気持ちがいいですね

 V8はCore i7-1165G7に16GBメモリー、512GB SSDで価格は24万円前後、V6がCore i5-1135G7に8GBメモリー、256GB SSDで21万円前後である。

 ディスプレイはV6/8ともに13.3インチのフルHD(1920×1080ドット)のタッチ&ペン入力対応、ノングレアのIGZOパネルを搭載。ボディカラーはプレミアムブラックのみである。

画面は16対9比率ですが、狭額縁でボディ面積も小さくなっています

 インターフェイスはThunderbolt4のタイプC×2 、USB3.1のタイプA×1、HDMI×1、ヘッドホン・マイク端子を搭載。カメラは2台あり、ディスプレイ上部が92万画素、背面が800万画素である。顔認証ができる。

タイプAにHDMIも標準搭載しているので安心です

キーボード奥にあるカメラは800万画素で、タブレットモードのときにリアカメラとなります

 無線機能はWi-Fi6にBluetooth5.1を内蔵。残念ながら流行りの5Gモデムは搭載していない。Harman/Kardonのスピーカーを搭載し、Dolby Atmos規格での立体音響再生にも対応している。

 バッテリーは53Wh搭載で、JEITA2.0で24時間駆動。ボディサイズは303.9×197.4×17.9ミリで、重量は979gである。

マイクロソフト・オフィース2019が同梱されているほか、Cyberlinkの静止画、動画編集から年賀状、データリカバリーまで多数のアプリがインストールされているのもなにかと便利なのである。

ヒンジの赤がポイントになっています

底面の中央に吸気口が、手前にはスピーカー孔があります

dynabookセッティングでエコ度やBIOS的な指定もできます

軽量なのでタブレットモードも現実的
キーボードのタッチもよく静音

 箱から取り出して、まず感じたのは「小さい」と「軽い」である。テスト機を実測すると948グラムで、驚くほどではないのだが、重量バランスがいいのか、軽いのだ。

 天板はマットな仕上げで、dynabookのロゴとヒンジの部分が赤でなかなかカッコいい。おまけにキーボードバックライトも赤で、渋いのである。

マット仕上げに鏡面処理のロゴとヒンジの赤がかっこいいですね

赤いキーボードバックライトも機内でモテそうです

 この軽さだと、液晶をグルリンと回転させて、タブレットモードにしても、片手で楽に保持できる。  Wacom製のアクティブ静電ペンが付属していて、筆圧感知レベルは4096段階ある。さらに、独自の手書きノートアプリ「TruNote(トゥルーノート)」で気軽にペンが使える心使いがうれしいのである。

ペンでやりたいことが全部ここでできるTruNoteはとても便利

 最近の超軽量ノートは、インターフェースがタイプC×2のみで、電源を繋ぐと残1という悲惨なマシンが多いが、さすが日本のdynabook Vは、これだけ揃っていて、まったく困らない。欲を言えば、デジカメ用に、マイクロSDではなくスタンダードSDカードスロットにしていただきたいところだ。

キーボード配列は右手の日本語キーと、左奥の半/全キーが小さいのがちょっと気になります

ベンチマークテストの結果は最速Tiger Lakeマシンだった!!

きれいに整理されたボディ内部。ファンは直径45ミリが2台入っています

 おなじみのベンチマークを実施した。すでに数社のTGL搭載ノートの速度を計測したが、これまで最速だったXPS13やZenBook Sを抜いて、トップの値が出た。

 CinebenchではR15で889、R20で2106、R23では5406を記録した。

 3DMarkでも同様で、Time Spyで1727、Fire Strikeで4939、Wild Lifeで12113と、TGLのノンdGPUマシンでは最高記録である。

 ベンチマークテストを続けると、シューという排気音がするが、止めるとピタリと止まりるので気にならない。通常利用ではまずファンは回らないので、出先でも安心して利用できる。

排気口はヒンジ部分に隠れるように設置されて、熱風の直撃を防いでいます

 SSDの速度は、マルチシーケンシャルリードが毎秒2308MB、ライトが1372MBと、最近の最速には及ばなかったが、利用上問題のない速度である。

 バッテリーの容量は53Whを搭載。最も高いパフォーマンスで、液晶最高輝度でテストを実行したところ、3時間12分動作した。バッテリー節約で実施したところ、5時間駆動した。この条件で3時間もしくは5時間走れば、モバイルノートとして不安はない。

 ACアダプターは65W出力で、充電時間は同じ条件で50%までが35分、70%までが61分、90%までが106分となった。さすがはEVO認証マシン、特に半分まで30分の高速充電は非常に優秀である。

これは排気口ではなく吸気になっています

スピーカーユニットはL字型で大容積を得ています

SSDはM.2のフルサイズ(80mm)です

5in1だけでなく、最速が欲しい人にもオススメのTGLマシンだ

 5in1でかつ軽量モデルというと、機能が削られていて、なにかと使い勝手が制限されるような予感がするが、dynabook Vは、インターフェイスもしっかり揃っているし、独自アプリもぱらちゃんもプリインストールされていて、やりたいことがすぐにでき、ストレスがない。

 そのうえ、TGL搭載ノートとして、トップスピードが出るというのも、いざという時、とても安心なのである。V6かV8かという選択でいうと、SSDは装換できるかもしれないが、メインメモリは直付けなので、ぜひ16GB搭載のV8を選んでおこう!

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