週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

ダイナブック社が発売した最新モバイルノート

dynabook V 実機レビュー = Tiger Lake搭載の5in1は軽くて爆速だった!

2020年12月12日 13時00分更新

 ダイナブック社の新製品「dynabook V」は、「5in1」をテーマとしたプレミアムPenノートPCである。最新のインテル第11世代コアTiger Lake(TGL)を搭載し、変形するしくみを内蔵しながら、1キロを切る軽量化を実現しているのだ.

5in1の使い方を考え抜き、小型軽量化も実現

 今秋、Tiger Lakeを搭載したのは、ここで紹介する13型変形ノートの「V6/8」と、同じく変形型で15型ディスプレイ搭載する「F6/8」、13型クラムシェルの「G6/8」の3シリーズである.

 V6/8シリーズの「5in1」というのは、クラムシェル+タッチ操作の「NotePCスタイル」、タブレット状態の「Tabletスタイル」、テント状にした「Monitorスタイル」、スタイラスを使った「Penスタイル」、180度に開いた「Flatスタイル」の5パターンの使い方のことだ。

ディスプレイが360度開くのはとても気持ちがいいですね

 V8はCore i7-1165G7に16GBメモリー、512GB SSDで価格は24万円前後、V6がCore i5-1135G7に8GBメモリー、256GB SSDで21万円前後である。

 ディスプレイはV6/8ともに13.3インチのフルHD(1920×1080ドット)のタッチ&ペン入力対応、ノングレアのIGZOパネルを搭載。ボディカラーはプレミアムブラックのみである。

画面は16対9比率ですが、狭額縁でボディ面積も小さくなっています

 インターフェイスはThunderbolt4のタイプC×2 、USB3.1のタイプA×1、HDMI×1、ヘッドホン・マイク端子を搭載。カメラは2台あり、ディスプレイ上部が92万画素、背面が800万画素である。顔認証ができる。

タイプAにHDMIも標準搭載しているので安心です

キーボード奥にあるカメラは800万画素で、タブレットモードのときにリアカメラとなります

 無線機能はWi-Fi6にBluetooth5.1を内蔵。残念ながら流行りの5Gモデムは搭載していない。Harman/Kardonのスピーカーを搭載し、Dolby Atmos規格での立体音響再生にも対応している。

 バッテリーは53Wh搭載で、JEITA2.0で24時間駆動。ボディサイズは303.9×197.4×17.9ミリで、重量は979gである。

マイクロソフト・オフィース2019が同梱されているほか、Cyberlinkの静止画、動画編集から年賀状、データリカバリーまで多数のアプリがインストールされているのもなにかと便利なのである。

ヒンジの赤がポイントになっています

底面の中央に吸気口が、手前にはスピーカー孔があります

dynabookセッティングでエコ度やBIOS的な指定もできます

軽量なのでタブレットモードも現実的
キーボードのタッチもよく静音

 箱から取り出して、まず感じたのは「小さい」と「軽い」である。テスト機を実測すると948グラムで、驚くほどではないのだが、重量バランスがいいのか、軽いのだ。

 天板はマットな仕上げで、dynabookのロゴとヒンジの部分が赤でなかなかカッコいい。おまけにキーボードバックライトも赤で、渋いのである。

マット仕上げに鏡面処理のロゴとヒンジの赤がかっこいいですね

赤いキーボードバックライトも機内でモテそうです

 この軽さだと、液晶をグルリンと回転させて、タブレットモードにしても、片手で楽に保持できる。  Wacom製のアクティブ静電ペンが付属していて、筆圧感知レベルは4096段階ある。さらに、独自の手書きノートアプリ「TruNote(トゥルーノート)」で気軽にペンが使える心使いがうれしいのである。

ペンでやりたいことが全部ここでできるTruNoteはとても便利

 最近の超軽量ノートは、インターフェースがタイプC×2のみで、電源を繋ぐと残1という悲惨なマシンが多いが、さすが日本のdynabook Vは、これだけ揃っていて、まったく困らない。欲を言えば、デジカメ用に、マイクロSDではなくスタンダードSDカードスロットにしていただきたいところだ。

キーボード配列は右手の日本語キーと、左奥の半/全キーが小さいのがちょっと気になります

ベンチマークテストの結果は最速Tiger Lakeマシンだった!!

きれいに整理されたボディ内部。ファンは直径45ミリが2台入っています

 おなじみのベンチマークを実施した。すでに数社のTGL搭載ノートの速度を計測したが、これまで最速だったXPS13やZenBook Sを抜いて、トップの値が出た。

 CinebenchではR15で889、R20で2106、R23では5406を記録した。

 3DMarkでも同様で、Time Spyで1727、Fire Strikeで4939、Wild Lifeで12113と、TGLのノンdGPUマシンでは最高記録である。

 ベンチマークテストを続けると、シューという排気音がするが、止めるとピタリと止まりるので気にならない。通常利用ではまずファンは回らないので、出先でも安心して利用できる。

排気口はヒンジ部分に隠れるように設置されて、熱風の直撃を防いでいます

 SSDの速度は、マルチシーケンシャルリードが毎秒2308MB、ライトが1372MBと、最近の最速には及ばなかったが、利用上問題のない速度である。

 バッテリーの容量は53Whを搭載。最も高いパフォーマンスで、液晶最高輝度でテストを実行したところ、3時間12分動作した。バッテリー節約で実施したところ、5時間駆動した。この条件で3時間もしくは5時間走れば、モバイルノートとして不安はない。

 ACアダプターは65W出力で、充電時間は同じ条件で50%までが35分、70%までが61分、90%までが106分となった。さすがはEVO認証マシン、特に半分まで30分の高速充電は非常に優秀である。

これは排気口ではなく吸気になっています

スピーカーユニットはL字型で大容積を得ています

SSDはM.2のフルサイズ(80mm)です

5in1だけでなく、最速が欲しい人にもオススメのTGLマシンだ

 5in1でかつ軽量モデルというと、機能が削られていて、なにかと使い勝手が制限されるような予感がするが、dynabook Vは、インターフェイスもしっかり揃っているし、独自アプリもぱらちゃんもプリインストールされていて、やりたいことがすぐにでき、ストレスがない。

 そのうえ、TGL搭載ノートとして、トップスピードが出るというのも、いざという時、とても安心なのである。V6かV8かという選択でいうと、SSDは装換できるかもしれないが、メインメモリは直付けなので、ぜひ16GB搭載のV8を選んでおこう!

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります