シャオミ系のBlack Sharkが販売を開始した、ゲーミングスマートフォンの新機種「Black Shark 3」は、日本でも販売された前機種「Black Shark 2」の基本性能をよりパワーアップし、ゲームを一層プレイしやすい環境の実現に力を入れたモデルだ。オンライン販売サイトでの価格は6万9800円(税込)。実機に触れることができたので、ゲーミング関連の機能・性能を中心に検証していこう。
本体は重いが前機種より一層の大画面に
まず本体を確認すると、ディスプレーサイズは6.67型有機ELと、Black Shark 2の6.39型と比べて大型化がなされており、一層大画面のゲームプレイが可能だ。ゲームの表示に影響を与えないようフロントカメラはベゼルを用意して設置し、ノッチやパンチホール、曲面もないフラットなディスプレーとなっているが、四隅が直角ではなくやや丸みがあるため、情報量の多いゲームでは四隅の表示が少々隠れてしまい、見づらさを感じてしまうのは惜しい。
また大画面を搭載している分サイズは大きく、サイズは約77.33×168.72×10.42mm(最厚部10.8mm)。約222gとかなり重いので、やはり日常使いというよりはゲームプレイ時の使用にこだわったスマートフォンということになりそうだ。
一方の背面はメタルとガラス素材を用いており、Black Shark 2を踏襲した「X」をイメージしたデザイン。中央の光るロゴも健在で、ゲーミングスマートフォンらしさを演出している。背面が全体的に丸みを帯びているのに加え、本体に厚みがあることもあってかカメラ部分の出っ張りも小さく、持ちやすいデザインといえるだろう。
インターフェース類を確認すると、側面には下部にUSB Type-Cの端子、上部に3.5mmのイヤホン端子を搭載。本体前面の上下、横にして持った時は左右にスピーカーが配置されていることから、イヤホンをしていなくてもゲームプレイ時にスピーカーを手で塞ぎにくいというのはメリットだ。
ちなみに生体認証には指紋認証を採用。有機ELディスプレーを搭載していることから、ディスプレー内蔵型の指紋センサーを採用しているのでマスクをしていても安心だ。
高い基本性能、5Gの対応バンドは1つ
続いてBlack Shakrk 3のメイン機能ともいえる、ゲーミングに関連する性能について確認していこう。まずは本体性能だが、SoCには「Snapdragon 865」を搭載しており、メモリーは8GB、ストレージは128GBで、microSDスロットは搭載していない。
実際「Geekbench 5」や「3DMark」などでベンチマークをしてみたところ、性能的にはSnapdragon 865を搭載した他のスマートフォンと同等か、やや高い値を記録していた。現時点で最高クラスの性能を持つことは確かだろう。
ゲームプレイに影響するディスプレー関連の性能を見ると、タッチサンプリングレートは270Hzと最強クラスだが、ディスプレーのリフレッシュレートは90Hzと、ハイエンドモデルを中心に120Hz駆動が増えていることを考えると抑えめな印象を受ける。
一方でバッテリーは4720mAhと大きく、長時間のプレイにも安心な仕様となっているし、付属の充電器を使用すれば非常に高速な急速充電も可能。ゲームプレイという観点でいえば、(これは他のスマートフォンも同様なのだが)底面にケーブルを接続する際ゲームプレイの邪魔になりやすいのが難点ではあるが、実はBlack Shark 3には背面にマグネットによる充電端子が搭載されており、ここに別売りの「マグネット式チャージングケーブル(仮)」を装着して充電することも可能だ。
これを使えば本体を横にして持った時でも、充電ケーブルが下に来るためゲームプレイ時にケーブルが邪魔になりにくくなる。このアタッチメントの発売は今後とのことだが、ゲームプレイにこだわるなら発売後ぜひ購入しておきたい。
そしてもう1つ、Black Shark 3の通信関連性能は、4Gだけでなく5Gにも対応している。ただし日本で対応している周波数帯(バンド)はドコモとKDDIの3.7GHz帯(n78)のみで、ソフトバンクや楽天モバイルの5Gは利用できず、ドコモの4.5GHz帯もカバーしていないことから、同社のネットワークで利用する際に制約が出てくる点に注意すべきだろう。
ちなみにSIMはデュアルSIM対応でDSDVにも対応するが、5Gが利用できるのはSIMを1枚挿入した時に限られる。こうした点は現在、他の多くの5G対応スマートフォンで共通しているだけに致し方ない所だ。
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