秋も深まってくるとデジカメ新製品の季節。2020年はデジタルカメラ市場低迷にコロナ禍が加わって大変だったのだけれども、厳選された魅力的なカメラが多かった。さて秋はどうか。
最初に登場するのはニコンの主力フルサイズセンサー一眼「Z 6II」。見た目はZ 6と変わらないし、びっくりするような新機能を搭載してきたわけじゃないんだけど、手にしてみるとメチャいい。ファインダーは明るくて見やすくて気持ちいいし、操作感もサクサクしてるしシャッターの感触もいい。玄人好みのカメラ……なのが良いことかどうか難しいご時世ではあるのだけど、猫瞳AFを搭載した良いカメラなのは間違いない。
写りは抜群に良いしね。キリッとしててシャキッとしててカッコいい。
特にファインダーをのぞいて撮ると気持ちいいのだけど、猫が相手だと地面すれすれで撮りたいことも多い。そのときは背面モニターの出番。最近は減りつつあるチルト式なのがわたしの好みだ。
で、今回もまた例によって世田谷区経堂にある「保護猫シェルター queue」にお邪魔して猫三昧。保護猫シェルターなので里親が見つかると譲渡されるし、保護された新しい猫もやってくる。だから訪れるたびに違う面子がいるわけだが、この日はやたら何にでも飛びつく元気な子猫がいた。
面白がって遊んでるうちに、よし、左手で遊びながら右手で撮ってやる。フォーカスは猫瞳AFさんよろしく、AF-Cモードで瞳を追いかけろ大会である。動く猫を捕まえるのでシャッタースピードは1/500秒と速めに固定し、左手におもちゃ、右手にZ 6IIを持って戦闘開始である。そしていきなり食いつき!
いやあ、あの速さでちゃんとピントも来てるし、さすがである。猫瞳AFは猫の模様や光の加減で得手不得手があるようで完璧とはいえないけれども、仕事するときはめちゃ良い仕事をしてくれるのだ。
でもちょっと躍動感がほしいな。飛びつく寸前のを狙おうってんで高速連写をオンにして再挑戦した結果がコレだ。
そして冒頭写真。おもちゃを捕まえようとする瞬間だ。そのあとはこうなりました。ふふ。写真撮りながらとはいえ、そう簡単に捕まえさせてはあげないのだ。
さてこの写真、足元に白黒のハチワレが何気なく写り込んでるのに注目。彼も遊びたいのだね。では彼とも遊ぼう。ちょうど、ネズミのおもちゃがあったので、それをカゴの持ち手にくくりつけてみた。そしてレンズを85mm F1.8に付け替えて待っていると、やってきたのである。
子猫は真剣に遊び、わたしも真剣に撮る。やっぱ猫を撮るのは楽しい、こう撮りたいという意図に応えてくれるカメラは良いのだ。
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筆者紹介─荻窪圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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