話題のフルサイズミラーレス
キヤノン「EOS R6」のサーキットでの実力を検証
キヤノンのフルサイズミラーレス一眼「EOS R」が登場して約2年。今年、第二世代といえる「EOS R5」「EOS R6」がデビューしました。そこで今回、EOS R6をスーパー耐久シリーズの開幕戦、富士24時間レースの会場に持ち込み、今までのEOS Rとの違い、そして耐ノイズ性能について比較しました。
EOS R5とEOS R6は、いずれも電子シャッター時の連続撮影速度が最高約20コマ/秒と前モデル「EOS R」の4倍近い速度を叩き出す速写機。両機のスペックを知った際、EOS Rを発売当初から使ってきた筆者は「ようやくキヤノンからモータースポーツの現場で使えるミラーレス一眼が出た」と思った次第です。
EOS R5とEOS R6と2種類が発売されましたが、今回レビューに約2010万画素のEOS R6を選んだのは、撮像素子のベースは一眼レフ機のフラグシップであるEOS-1D X Mark IIIと同じという点(ただし、4枚のローパスフィルターを使い16点に分離し解像力を引き出すというGDローパスフィルターではなく、2枚を使って4点に分離する通常タイプという点の違いはあります)。一般的に画素数が増えると受光面積は小さくなる傾向があります。それは暗所において光を捉えるのが難しくなるということを意味します。今回は夜間走行も撮影するということもあり、EOS R6を試すことにしました。
格段に使いやすくなったEOS R6
日常的にEOS Rを触れているので、EOS R6もすんなり使えるかと思ったのですが、いい意味で戸惑いがありました。
まず、EOS Rと比べてグリップ部が太く、そして角が取れたようです。それにより、大柄な筆者の手にはホールドしやすくなりました。そしてカメラ操作にとって重要な右手親指の操作するスイッチ類が大きく変わっています。
EOS Rでは、右手親指で左右に触れたりタップすることで、AFや感度などの任意に割り当てたパラメータを扱えるマルチファンクションバーが搭載されました。いっぽう、EOS系では長年使われていた本体背面のサブ電子ダイヤルは廃止され、小さなダイヤルが上面に設けられました。
EOS R6では、マルチファンクションバーは廃止され、背面にサブ電子ダイヤルを装備。さらにEOS Rでは測距点を移動する際、タッチパネル液晶をドラッグしていたのですが、EOS R6ではEOSの上級モデルではおなじみのスティック型のマルチコントローラーが装備され、こちらでも移動が可能。長々と書きましたが、従来のEOSに慣れている人にとっては、こちらの方がすんなり受け入れられることでしょう。
今回、EOS RとEOS R6、レンズとして「EF300mm F2.8L IS II USM」と「EXTENDER EF1.4×III」を富士スピードウェイに持ち込み、一般チケットで入れる場所で撮影を行ないました。ちなみにカメラ側のRFマウントとレンズ側のEFマウントの変換アダプターには、コントロールリングマウントアダプター EF-EOS Rを用いました。
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