伝説とされていたゴジラが確認されたのは明治の初め。台風とともに姿を現したゴジラは淡路島を蹂躙し、甚大な被害をもたらした。そして現代。再び淡路島に上陸したゴジラに薬剤を投与し、活動を停止させた政府は、国立ゴジラ淡路島研究センターの監視下にゴジラを置き、その行動を監視している。
2013年に兵庫県が公募した「県立淡路島公園における民間事業の企画提案」に採用された「淡路マンガ・アニメアイランド事業」としてパソナグループが運営している兵庫県立淡路島公園アニメパーク「ニジゲンノモリ」に、全長約120mの等身大ゴジラが登場。国立ゴジラ淡路島研究センターの一員としてゴジラを監視するアトラクション「ゴジラ迎撃作戦」が10月10日オープンした。
伝説と同じく、台風とともに淡路島に登場したこのゴジラ迎撃作戦の完成披露イベントと内覧会が開催され、世界最大となる等身大ゴジラやその口の中に飛び込むジップライン、世界初の常設ゴジラミュージアムなどがお披露目された。
完成披露イベントで挨拶したパソナグループ代表取締役グループ代表の南部靖之氏は「ゴジラを通して淡路島を世界中の方に知っていただきたい。今はコロナの影響で難しいが、このゴジラについて世界中のメディアから問い合わせが入っており、コロナ禍が過ぎればここはインターナショナルアイランドに変わると思っている」とあいさつした。
兵庫県知事の井戸敏三氏は「南部さんの話は、最初荒唐無稽に聞こえるが、いつのまにやら実現してしまう、不思議な活力を持っている。淡路島にパソナグループの本社機能を移すという話も5、6年前に聞いていたがとうとう現実化していただいた。淡路島公園の活性化に応募していただいて、火の鳥、NARUTOに続いて今度はゴジラがやってきた。この淡路島にどこまで楽しさを作っていただけるのか、大いに期待している」とコメントし、淡路市長の門 康彦氏は「こうした素晴らしい施設を淡路島に作っていただいたことへ感謝を申し上げるとともに、パソナグループ本社機能を淡路島に移すという、東京集中のバックアップ機能としての形を日本全体に広げてもらうことに期待している」とした。
迎撃作戦ブリーフィング映像出演の山崎紘菜さんと
淡路島大好き芸人たむらけんじさんがお祝いに駆けつけ
完成披露イベントには女優の山崎紘菜さんとタレントのたむらけんじさんが駆けつけトークイベントも行なわれた。たむらさんは実物大ゴジラの口の中へ突入するジップラインで登場。その体験について「めちゃくちゃ怖い。俺もなめてた。めちゃくちゃ速い! あと、自分がまるごと食べられることはないので新感覚でしたね」と、見た目よりスピードが出ることを訴えていた。
そして「ゴジラは日本の宝。その日本の宝が僕の大好きな淡路島に来てくれて幸せです。親から子どもまで、みんなの中のヒーローで居続けるゴジラ。大人から子どもまではしゃぎながら楽しめるアトラクションになっているので、ぜひ淡路島に足を運んでいただければと思っております」とアピールした。
ゴジラ迎撃作戦はジップラインなどのアトラクションに参加する前にブリーフィング映像を観るのだが、『シン・ゴジラ』に出演した松尾 諭氏も出演しているその映像に、国立ゴジラ淡路島研究センター(通称NIGOT)研究員・三枝役で出演している山崎さんは「ここでしか観られない映像です。アトラクション用の映像ですが映画を撮るのと変わらないスケールとクオリティで撮影しているので、映像を作るというよりも映画に挑むという気持ちで役作りをさせていただきました」とコメントし、「新たなゴジラの歴史を知ることができる映像ですし、ゴジラファン必見です」と紹介。
また、この映像に携わったスタッフのゴジラ愛の深さに触れ、「ほんとにゴジラが大好きな方々が作った、最高のアトラクションが誕生したと思います。往年のファンの期待を裏切らないアトラクションであり、初めてゴジラに触れる方にも楽しんでいただけるアトラクションです。たくさんの方々に淡路島に来てほしいと思います」とメッセージを送った。
世界初の常設ゴジラミュージアムも見もの
完成披露イベントに出席した東宝 常務取締役の大田圭二氏は、チーフ・ゴジラ・オフィサー(CGO)も兼任している。大田氏は「映画会社なので細部までこだわるが、ゴジラ迎撃作戦のゴジラは細部のクオリティーも高く、今にも動き出しそう。2015年に新宿にゴジラヘッドを作りましたが、建設ではとても苦労をしました。今回はそれをはるかに上回るサイズだったのでちょっと無理じゃないかとも思ったのですが、関係各社のバックアップがあって、難題をクリアし、安全面を考慮しながら完成にいたりました。世界広しと言えど、このような大型のゴジラは初めてです」と等身大ゴジラの出来に満足な様子。
さらに大田氏からはゴジラ迎撃作戦の見どころが紹介された。
1:ブリーフィング映像
ゴジラ迎撃作戦の最初に観ていただく映像を東宝が企画・制作し、淡路島を舞台にしたオリジナルストーリーになっている。ゴジラを迎え撃つ特撮シーンは映画さながらの迫力。
2:世界初の常設ミュージアム
期間限定で全国を巡回するゴジラの展示会はあるが、常設するのは初めて。撮影時の貴重な資料や小道具、ジオラマなどのほか、80体以上のフィギュアを一堂に展示している。
3:アトラクションの目玉はジップライン
ゴジラの口の中に飛び込むというと、ゴジラに食べられるようなイメージがあるが、ゴジラは人を食べない。生体活動を停止しているゴジラの口の中に勇気を持って飛び込む、監視するというミッションを担う。
大田氏は「ストーリーを聞いたとき、勇気の挑戦の企画なんだと、そのコンセプトに感銘した」とゴジラ迎撃作戦の感想を語ったあと、「ゴジラは1954年生まれで、もっとも長く続いているフランチャイズ映画としてギネスブックにも載っています。ハリウッドでも3回映画化され、来年には4回目の新作でキングコングと対決します。ここゴジラ迎撃作戦は、国内だけでなく海外からもお客さんに来ていただけると期待しています。ぜひ多くの方に、勇気と挑戦のストーリーを体験していただきたいと思っています」とした。
ゴジラフードやオリジナルグッズも充実
ゴジラ迎撃作戦では、淡路島産の玉ねぎを使った黒カレーをベースにしたゴジラカレーなどのコラボフードや、ここでしか買えないオリジナルグッズなども用意されている。アトラクションから買物、食事まで、ゴジラファンなら一度は訪れたいアトラクションだ。
開始日:10月10日(土)
場所:兵庫県淡路市楠本2425番(「ニジゲンノモリ」 モリノテラス付近)
営業時間:アトラクション/10:00~22:00(最終入場 20:00)
ミュージアム/10:00~22:00
飲食(モリノテラス) /11:00~20:00(ラストオーダー 19:30)
金額:大人(12歳以上)/3800円、こども(5~11歳)/2200円
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