週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

迷惑系は逮捕されたものの……若者からは好印象

10代の60%はYouTuberに影響されて消費行動を起こす

2020年10月27日 09時00分更新

迷惑系の逮捕で大人の目は厳しいが……

 当連載でも過去に取り上げた通り、「YouTuberになりたい」とYouTuberに憧れる子どもの声はよく耳にする。では、子どもたちはYouTuberにどのような影響を受けているのだろうか。「YouTuberに関する調査」(2020年9月/TesTea(テスティー)調べ)を見ていきたい。

 大人世代には、一部の迷惑系YouTuberなどの影響で、YouTuber自体にあまり良い印象を持っていない人もいるかもしれない。それでは、若者はYouTuberをどのように見ているのだろうか。

 10代はYouTuberについて、「面白く、時代の先を行く。誰もやっていない気になることをやってくれる」「離れていても動画で笑顔にできる身近な存在」などととらえているようだ。動画を作成する大変さに言及したり、収益が安定しないなどの声もありながら、楽しませてくれる・笑顔をくれるなどのポジティブな意見が多かった。

 20代も、「世間的には悪く言われることもあるけど、それぞれ目に見えないところでものすごく努力している」など、努力を認める声や才能を認めているなどポジティブな意見が多数挙がり、どちらの年代でもYouTuberには良い印象を持っているようだ。

若者からは好意を持って語られることが多い

YouTuberの影響で消費行動を起こす若者たち

 YouTubeに関する消費行動を実行したことがあるか尋ねたところ、「実行したことがある」は10代で69.9%、20代で55.7%と、年齢が低ければ低いほど、より消費行動を積極的に実行していることがわかる。

 実行したことがある消費行動について聞いたところ、性別年齢問わず第1位は「動画で紹介していた商品を購入」に。動画で紹介していた商品を購入した割合は、10代女性は46.5%、10代男性は33.8%、20代女性は34.0%、20代男性は21.4%と、年齢が低いほど、また男性より女性がより購入している結果となった。

 また、YouTube関連のモノにお金を使った経験があるか聞いたところ、「経験がある」と回答した人は10代で25.3%、20代で14.6%となり、やはり10代のほうが消費行動を起こすという結果となった。

 なお、購入したものはYouTuberがデザインした洋服、コラボしたグッズ、イベントに使用したという声が多く見られた。実際、ある女子小学生に聞いたところ、一番好きな存在はテレビタレントなどではなくYouTuberのフィッシャーズ。グッズも集めており、イベントに行って当人たちに会うことが夢だそうだ。

 YouTuberの若者たちへの影響力はとても大きい。しかしそれだけでなく、消費行動にも大きく影響しているのだ。ビジネスパーソンは、若者へ訴求したいときにはYouTubeやYouTuberの影響力を考慮に入れるといいかもしれない。

■関連サイト

著者紹介:高橋暁子
 ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

この連載の記事