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ラブライブ!ほか鉄板揃いの秋アニメ速報も

リゼロ・SAOに宇崎ちゃん・かのかり~コミケ不在の夏を盛り上げたアニメの女の子たち

2020年10月28日 18時00分更新

投稿人気推移とpixivの全体の傾向

 期間ごとの投稿数の推移でも「Re:ゼロから始める異世界生活 2nd season」「ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld -THE LAST SEASON-」の2作品がニコ動・pixivとも常に上位。ニコ動では両作品が入れ替わり1位2位、pixivではリゼロが常に1位・SAOがほとんどの時期で2位を維持しました。

 またpixivでは今回取り上げた「宇崎ちゃんは遊びたい!」と「彼女、お借りします」が伸びて一時は2位まで上がっています。ほかではニコ動では「魔王学院の不適合者~史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~」、pixivでは「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完」で人気がありました。

 いずれも前回紹介時点で注目されていたタイトルですが、特に取り上げた「宇崎ちゃんは遊びたい!」と「彼女、お借りします」のpixivでの伸びが目立った印象です。

ニコ動における動画投稿数の7日毎順位の推移(7月アニメ作品別)。pixivの傾向より男性人気の高い作品は青、女性人気の高い作品は赤、中間的な作品は黄色に塗った

pixivにおけるイラスト投稿数の7日毎順位の推移(7月アニメ作品別)。pixivの傾向より男性人気の高い作品は青、女性人気の高い作品は赤、中間的な作品は黄色に塗った

 pixivで人気の高かったキャラクターとしては上記した「レム」「宇崎花」「エキドナ」「エミリア」が挙げられます。男性キャラでは「キリト」、「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完」の「比企谷八幡」、SAOの「ユージオ」などが上位でした。

 R-18イラストでは「宇崎花」「宇崎月」の宇崎母子がツートップ。次いで「レム」「エキドナ」「水原千鶴」、SAOの「桐ヶ谷直葉」などが上位。特に「宇崎月」と「桐ヶ谷直葉」は3分の2がR-18イラストでした。

 こうした人気もありR-18イラストではリゼロ・SAOを抜いて「宇崎ちゃんは遊びたい!」がトップ。「彼女、お借りします」も目立ちました。

 投稿者数は男女ともに「Re:ゼロから始める異世界生活 2nd season」がトップ。次いで男性では「宇崎ちゃんは遊びたい!」、女性では「炎炎ノ消防隊 弐ノ章」が多いです。

 海外投稿者が多かったのは「Re:ゼロから始める異世界生活 2nd season」「宇崎ちゃんは遊びたい!」、中国ゲームのアニメ化の「戦乙女の食卓」(調査では「崩壊3rd」を含む)など。各国別では中国・台湾・韓国ほか多くの国でリゼロ、アメリカ合衆国とメキシコ・ブラジルで「宇崎ちゃんは遊びたい!」、インドネシアで「彼女、お借りします」がトップでした。

 7月期のアニメは、例年なら8月のコミックマーケット、いわゆる夏コミと重なる時期に放送されています。2020年は東京五輪の会場問題で5月に開催される予定でしたが、新型コロナの影響で5月および12月のコミケ開催は中止に。今年は、1975年の開始以来初めてコミケが開催されない年となりました。連載の過去の回を見ると、近年は夏コミとニコ動・pixivなど二次創作との相関関係は強くなくなっているものの、コミケは二次創作の世界では依然大きな存在と言えます。

 今回注目されたリゼロ・SAO・宇崎ちゃん・かのかりはいずれも男性人気が高く、ちょうど夏コミの最終日で見かけそうなタイトル。これらが目立ったのは新作タイトルが少なかったこともあり偶然でしょうが、もし夏コミがあったらこれらの同人誌が盛り上がったろうな、と思わせる7月アニメでした。

2020年7月アニメにおいて、pixivでイラスト投稿数の多い出演キャラ。全体・全年齢(R-18以外)・R-18別。特に比率が高い項目は赤字とした

2020年7月アニメにおける、pixivでのイラスト投稿および投稿者の傾向。特に比率が高い項目は赤字とした。「おもな国・地域」は海外投稿者の在住国等でありpixiv上での自己申告による

話題作・続編・懐かしのタイトル・新作と豊富な2020年10月アニメ

 最後に現在放送中の2020年10月アニメの4週目を終えた現在での傾向をみてみます。

 7月とうって変わって新作タイトルの多い今期。人気アイドルアニメの新展開「ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」や音楽展開を中心に非常に人気の高い「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- Rhyme Anima」の初アニメ化など話題作が目立ちます。

 2007年以来となる新作アニメ展開の「ひぐらしのなく頃に 業」、2015年以来となる人気作の続編「ご注文はうさぎですか?BLOOM」、約20年ぶりのリメイクとなる「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」、「犬夜叉」のスピンアウトとなる「半妖の夜叉姫」など、懐かしのタイトルの新展開も注目されています。

 人気タイトルの続編では「おそ松さん」「ハイキュー!! TO THE TOP」「ゴールデンカムイ」と女性を中心に人気の高い作品が並び、新作では「呪術廻戦」が注目。ほか新作では「アサルトリリィ BOUQUET」「魔女の旅々」「戦翼のシグルドリーヴァ」が比較的目立っています。

 まだ未放送のタイトルもあり今後が予想しづらいですが、これからも注目していきたいと思います。

2020年10月期アニメについて10月1日以降にニコニコ動画・pixivに投稿された各タイトル関連の作品投稿数。集計時までに削除された作品は除く。対象タイトルは上記。それぞれ作品を示す複数のタグを名寄せした作品数

アニメ「ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」より第1話の公式配信動画
アニメ「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- Rhyme Anima」より第1話の公式配信動画
アニメ「ひぐらしのなく頃に 業」より第1話の公式配信動画
アニメ「ご注文はうさぎですか?BLOOM」より第1話の公式配信動画
アニメ「おそ松さん」より第1話の公式配信動画
アニメ「ハイキュー!! TO THE TOP」より1月に放送した第1話の公式配信動画。ニコニコチャンネルでは2話以降は有料公開
アニメ「呪術廻戦」より第1話の公式配信動画

告知
 ニコニコ動画やVTuberについて調査した同人誌を発行しています。新刊・既刊はCOMIC ZINメロンブックスに委託中。ご興味があればどうぞ。

筆者紹介:myrmecoleon
 趣味で同人誌やニコニコ動画関連の研究をしてる人。コミケ・ニコニコ動画・pixiv・deviantARTなどの調査を行ない、『ニコニコ動画統計データハンドブック2020』など同人誌としてコミケで頒布。2014年に自身の企画で「次元の壁をこえて 初音ミク実体化への情熱 展」を開催。元明治大学米沢嘉博記念図書館スタッフで元ニコニコ学会β実行委員。Twitterアカウントは@myrmecoleon

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