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さまざまなカメラで撮影した車の下の猫写真で今夏を振り返る

2020年10月20日 10時00分更新

なんだかよくわからないうちに終了した
今年の夏を猫写真で振り返ろう

ガレージの車の下でゴロゴロ転がってたキジトラ。近くに小さな公園があるのでそこで世話されているのかも。人懐こい良い猫だった。2020年9月 ニコン Z 5

 いやあ、今更ながら、今年(2020年)の夏は辛かったですな。春の暖かい時期は緊急事態宣言中で不要不急の猫散歩がはばかられて家からあまり出られなかったし、よしそろそろと思うと梅雨が全然明けなくてやきもきさせられるし、梅雨が明けたと思ったらいきなり酷暑で暑さに身体が慣れてない身体には辛いと思っていたらあっという間に終わってしまった感じ。

 で、今回は夏を振り返りつつ車の下猫。夏の猫って、直射日光が当たらず風通しが良い車の下に避難してることがすごく多いのだ。その姿がけっこう好きなのである。

 冒頭写真もそう。Nikon Z5の回で使った写真の別バージョンなのだけど、たまたま「この道歩いたことないから入ってみよう」と古そうな細い道に入ると、車の下にキジトラが転がってたのである。しゃがんでモニターを開いてローアングルで狙うと、むくっと顔を上げてこっちをみたのでその瞬間。ちょっとはみ出た舌がいい。車の色もいいアクセントになっているので冒頭で。

 こんな調子で6月から。梅雨の最中、猫を見つけたので撮っていたら、なんだか右下の方から気配を感じたのである。何気なく目をやると、車の下から顔を出してるではないか。さっきまでいなかったはずなので、「何かもらえるのかな」とそーっと出てきたに違いない。そっとしゃがんで撮らせてもらう。

X-T4のフィルムシミュレーション「クラシックネガ」で。古いブロック塀の侘びた感じにサビネコが似合う。2020年6月 富士フイルム X-T4

 7月。暑いからというより、梅雨明けしなくて雨を避けるために車の下に避難してますという感じ。何を見つけたのか頭をぐっと持ち上げたのだけど、ぶつけそう。

車の下で毛繕いしてる最中、急に頭を上げたのでその瞬間を。都市部にある猫が安心できる狭い空間の一つが車の下なのだ。2020年7月 富士フイルム X-T4

 8月。真夏。猛暑。見事なニャツバテ猫。団地脇の大きな駐車場だ。きっとその団地の駐車場だろう。

このべちゃっとなって寝てる様子が夏猫の基本。急に暑くなったからしょうがない。2020年8月 キヤノン EOS R6

 その数日後、そこで面白いものをみた。道路に一番近いところ3台並んでたのだが、その全部に猫が1匹ずつ隠れてたのである。しゃがんで写真を撮ってたら、公園で遊んでいた子供たちが通りがかって「それ、団地の猫だよ」という。団地で飼ってるわけではないだろうが、よく見かけるのだろう。

 ラテがいる、というので「そういう名前なの?」と聞くと「色」だという。確かにラテっぽい。カフェラテと言うよりはティーラテ、ミルクティーっぽいのだが、なるほどと思う。

黄昏時の車の下というめちゃ暗くて撮影条件は悪かったのだけどギリギリ撮れた感じ。確かに言われてみれば「ラテ」っぽい色だ。2020年8月 キヤノン EOS R5

ラテの左隣の車に隠れてたちょっと痩せ気味のキジシロのハチワレ。じっと香箱座りしてた。2020年8月 キヤノン EOS R5

3匹目もキジトラのハチワレ。車の下がめちゃ暗くてISO感度も上がりまくったけど、なんとか撮れちゃうのがフルサイズミラーレス一眼のすごさだ。2020年8月 キヤノン EOS R5

 9月。繁華街から少し外れた駐車場で遭遇。1匹が車の下、1匹がタイヤの横に。もう真夏ほどのバテ感はない。

1匹は車の下に、もう1匹は外に。2020年9月 オリンパス OM-D E-M10 Mark IV

 かくして夏は終わったのであった。秋は人も猫も散歩する季節。GoToトラベル使うにしろ使わないにしろ、カメラを持って出会いを楽しみたい。

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筆者紹介─荻窪圭

 
著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/

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