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ホンダ・S660にモアパワー・モアトルクを授けたい!

2020年10月10日 15時00分更新

チューニングカーの魅力をHKSに聞いた!
まずは足回りと排気系がお約束

 Honda S660は現行車種の中でオーナーによるカスタマイズ率の高い車両として知られています。その中で早くからアフターパーツを投入してきたのがエッチ・ケー・エス(HKS)です。そこで、HKSのアイテムを今一度振り返りながら、今後の予定について尋ねてきました。

HKSの手が入ったS660。最高出力は100馬力オーバー!

 HKSが得意とするのは、エンジンまわりとサスペンション。100馬力にパワーアップできるGT100Rタービンを筆頭に、数多くのアイテムを用意しています。中でもマフラーは4種類、サスペンション2種類をラインアップするところに、HKSの本気を感じるところです。開発担当者によると「最初にチューニングを始めるのでしたら、足回りから手をつけることをオススメします。かなり乗り味が変わりますし、何より違いがわかりやすいですからね」「次にマフラーなどの吸排気系でしょうか。その次は、と言われますと、タービン交換で100馬力化ですね」とのこと。では、その足回りからチェックしてみたいと思います。

フロントサスペンションのクローズアップ。「ハイパーマックス MAX IV SP」(28万9300円)にフロントキャンバー調整式ピロアッパーキット「ピロアッパーマウント」(5万5000円)の組み合わせだ

フロントボンネットを開けた様子。本来あるべきユーティリティーボックスは取り外されていた。なおタワーバーは社外品

リアサスペンション。ハイパーマックス MAX IV SPのみキャンバー調整が可能だ

フロントの減衰力調整を車体下部から見た様子。写真はジャッキアップして撮影しているが、普段は手探りでやらざるをえない

 足回りはハイパーマックス MAX IV GTと同SPという2種類のサスペンションを用意しています。同社は長年、剛性確保のため単筒・倒立式を採用し続けています。「S660の場合、減衰力調整ネジが車両の下側になってしまい調整しずらいのですが、単筒・倒立式のメリットを考えると……」とのこと。筆者もハイパーマックスMAX IV GTを長年使っており、車体下にもぐりこまないといけないのでとても調整しづらいと感じるのは正直なところ。ですが、そう頻繁に調整するものではありませんので、気にはしていません。「GTは街乗りから時々サーキット走行される方向け、SPはサーキット走行をメインとした商品です。GTでも減衰力を高めればサーキットでも対応できます」というのが2種類の棲み分け。最近ではGTをもとに減衰特性を見直し、新形状ニードルやプリロードバルブの採用でスポーツ性と快適性をさらに高次元で両立させたアップグレードモデル「ハイパーマックス MAX IV GT 20 SPEC」も登場しました。

S660デモカーのリア。排熱用としてバンパーには金網加工がなされている。この金網は同社エアクリーナーの金網を流用したもの

テールエンドをカーボン製としたHKSのハイパワースペックL-Ⅱ(11万円)。標準はカーボンだがチタン焼き色に交換できる

 「マフラーを交換すると、音はもちろんですが、エンジンレスポンスの改善に効果があります」と開発担当者。デモカーに取り付けられたハイパワースペックL(9万9000円)は、ノーマルマフラーより1.5kg軽量化されたほか、気持ちのよい音質が楽しめる1本。カーボン製テールエンドがリアを引き締めていますが、チタンの焼き色が美しいテールエンドにも変更可能な1本です。

 さらに排気効率を求める方には、メタルキャタライザー(触媒)も用意されています。排ガス規制値を超えない浄化性能を有しながら、低密度セルにより排気効率が大幅に上がるとのこと。一方で低速トルクが落ちるのでは? と懸念するのですが「究極的に排気抜けを追及すると、上は伸びるけれど下が……は起きます。ですがそこはきちんと設計していますので、問題ありません。むしろトルクが増えていますので乗りやすいと思います」だそう。出口側の抜けをよくしたら入口側も、ということでHKSからはエアクリーナーも発売しています。

HKSのCold Air Intake Full Kit。エアークリーナー「レーシングサクション」と遮熱板「コールドエアインテークキット」、そして「RHインテークダクト」の組み合わせたもので、価格はセットで10万4300円

カーボンがカッコイイ! RHインテークダクト

 エアクリーナーは純正フィルター交換式のほか、レーシングカーなどでよく見かけるタイプの2種類を用意。今回のデモカーでは、後者のタイプが取り付けられていました。なお、フィルターを交換すると耳元から吸気音が聞こえるようになり、特にレーシングサクションにすると、その音は半端なく気分が上がること間違いナシです。ここまでが第一段階チューニングといったところでしょうか。

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