ソニーのワイヤレスヘッドフォン「WH-1000XM3」ユーザーは「WH-1000XM4」に買い替えるべきか?
WH-1000XM4の進化点を検証する!
ソニーのワイヤレスヘッドフォンのフラッグシップモデル「WH-1000XM4」が8月7日に発表、9月4日に発売されました。記事執筆時点の実売価格は4万円前後。筆者は前モデル「WH-1000XM3」を大絶賛愛用中であり、まったく不満はないのですが、進化しているのであれば買い替えたい! というわけでレビューにかこつけて、ソニーさんから実機を借用しました。今回のテーマは「WH-1000XM3ユーザーはWH-1000XM4に買い替えるべきか?」です!
ノイキャン性能が向上
圧縮音源アップスケーリングにAI技術を採用
WH-1000XM4の主な進化点は下記のとおり。
- 「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」と「高性能BluetoothオーディオSoC」を連携することでアルゴリズムが進化。音響環境を毎秒700回以上センシングすることでノイズキャンセリング機能が向上
- 圧縮音源のアップスケーリングにAI技術を組み込んだ「DSEE Extreme」を採用
- ユーザーがしゃべり始めると音楽を一時停止し、ノイズキャンセリング機能から外音取り込み機能に切り替える「スピーク・トゥ・チャット」の搭載
- AIが自宅や職場、カフェなどの場所を認識するように「アダプティブサウンドコントロール」を強化
また細かな点では、イヤーパッドの形状を見直し、耳に当たる面積を拡大したことで、装着感を向上させているとのことです。
音質は同等
ホワイトノイズはWH-1000XM4のほうが大きい
さて、まず音質についてはWH-1000XM4とWH-1000XM3で大きな差はないと感じました。家族に協力してもらってブラインドテストしてみましたが、まったく違いはわかりません。今回はストリーミングウォークマン「NW-ZX507」と「LDAC」で接続していますが、WH-1000XM3ですでにコーデックの上限の音質を実現しているのだと思います。これ以上の音質を求めるなら、素直に有線接続するべきなのでしょう。
一方、ちょっと気になったのがノイズキャンセリング機能。なぜかWH-1000XM4のほうが無音状態でホワイトノイズが大きかったのです。無音状態でノイズキャンセリング機能だけを利用する一部ユーザー以外には支障はないですが、ファームウェアアップデートでぜひ改善してほしいと思います。
aptX、aptX HD非対応な点も注意
最後に注意事項があります。実はWH-1000XM4はSBC、AAC、LDACのみの対応で、aptX、aptX HDをサポートしていません。Android 8.0 Oreo以降はLDACに対応しているので問題ないですが、Windows PCではaptXで接続できないのがマイナスポイントです。
WH-1000XM4は新搭載された「スピーク・トゥ・チャット」などの便利機能が魅力的ですが、対応コーデックが減ったことだけはちょっと残念。筆者はしばらくWH-1000XM3を使い続けることにしました。まだWH-1000XM3は家電量販店や通販サイトで販売されているので、もしWindows PCと組み合わせて使うのなら早めに確保しておきましょう。
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