KDDIは9月9日、8月における日本全国での県境をまたぐ移動に関する人流分析レポートを公開した。
新型コロナウイルス感染症の拡大防止や経済活動の一助として、自粛実態の把握を目的に調査したもの。県境をまたぐ移動が感染拡大前や緊急事態宣言中などと比べてどう変化したのかを、auスマホの位置情報ビッグデータを集計した(個別に同意を得た上で取得、誰の情報であるかわからない形式に加工したデータを用いている)。調査期間は8月1日~8年31日。
県境をまたぐ外出人口がどれくらい発生しているのかを公開することで、生活者の休日行動の気付きや計画の一助となればと考え公開に至ったという。
県外への流出人口は、居住地がある都道府県から別の都道府県へ往訪した場合に県境をまたぐ外出と判定し、居住地がある都道府県から見た「県外への流出人口」として集計。
県外からの流入人口は、居住地がある都道府県から別の都道府県へ往訪した場合に県境をまたぐ外出と判定し、外出先の都道府県から見た「県外からの流入人口」として集計した。
感染拡大前から8月までの人流傾向は、緊急事態宣言中と比べると全国平均45.5%増と増加傾向だが、前年比は休日の全国平均で26.8%減となっており、休日の県外移動は抑制されていることが判明した(特に関東1都3県以外)。
県外への流出入人口は、6月19日以降はおおむね横ばいで推移していたが、お盆期間前後で県外への移動が一時的に増加していた(特に関東1都3県からの流出)。
関東1都3県について流出/流入を分けて推移に着目すると、こちらも6月19日以降はおおむね横ばいで推移していたが、お盆期間の前後約10日間で県外への流出人口が増加していた。
また、本レポートではお盆期間中における人流傾向も公開されている。
お盆期間中の県外からの流入人口は、前年と比べると全国平均で27.8%減という結果。特に東北・北陸地方や沖縄などでの減少が顕著だった。
東京都への流入傾向は、近接県以外からの流入は前年よりも大幅に減少。各年代とも全国平均よりは高いが、その中でも60代以上の減少が多く見られ、50代の減少が少なかった。
お盆期間中の県外への流出は、前年と比べると全国平均で27.8%減という結果。特に中部・北海道・東北地方などでの減少が顕著となった。
東京都からの流出傾向は、近接県以外への流出は前年よりも大幅に減少していた。また、年代別に見ると50代以外は全国平均よりも減少が多く見られた。
本レポートはPDFで公開されており、お盆期間中の流入/流出人口について、全都道府県別のデータと、神奈川県、埼玉県、千葉県のデータが掲載されている。
データ提供:KDDI株式会社
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