マランツは8月20日、AVアンプの新製品「SR6015」を発表した。価格は14万8000円(税抜)。発売は9月中旬を予定している。
8K60p、4K120p対応のミドルクラスAVアンプで、ドルビーアトモスやDTS:X、IMAX Enhancedに加え、新4K/8K衛星放送のMPEG-4 AAC(5.1ch)にも対応する。いま存在する5種類のHDR規格(HDR10+/Dynamic HDR/HDR10/Dolby Vision/HLG)にもすべて対応。BT.2020色空間、VRR(可変リフレッシュレート)、QMS(Quick Media Switching)、QFT(Quick Frame Transport)、ALLM(Audio Low Latency Mode)、eARC(enhanced Aurio Return Channel)といった、HDMI 2.1時代で核となる技術を積極的に採用している。
9ch(110W)のパワーアンプを内蔵するため、5.1.4、7.1.2といった天井スピーカー有のシステムを構築可能。フロントのみバイアンプにすることもできる。さらに、11.2chプロセッシングに対応しており、全チャンネルHDAM搭載の電流帰還型プリアンプを採用、プリアウト出力も装備する。2chのパワーアンプを追加すれば7.1.4構成にまでシステム拡張が可能だ。
8K対応のHDMI端子は入出力1系統ずつ持つ。
電源部には高容量のEIトランスを採用。さらに追加シャーシを挟んで強固に固定している(内部二層シャーシ)。パーツとしては新開発の低ESR電解紙を使ったブロックコンデンサーを採用。SR6015のために開発したカスタム品(12000μF/71Vを2基)。また、新開発フィルムコンデンサーも部品メーカーと共同開発した。なお、デジタル回路用には専用で低ノイズなスイッチング電源を使用している。デジタル電源回路の動作周波数を通常の約3倍に高速化し、スイッチングノイズを再生音に影響の及ばない可聴帯域外へシフトさせている。
マランツではマルチチャンネルアンプでもステレオ再生を重視しており、まずステレオで音質を決め込み、そのあとで高純度でマルチチャンネル化する。SR6015では全チャンネル同一クオリティにこだわっている。また、音質面ではパワーの差が出やすいため、ゆとりのある電源を使用し、上位グレードらしい深みのある音を出している。
DACには、旭化成エレクトロニクスの「AK4458VN」を採用している。DAC回路は独立した基板のとして提供。
スピーカーターミナルは、すべての端子にスクリュー式を採用。バナナプラグにも対応する。全端子を水平に配置する事で、ケーブル接続を容易にした。
ネットワーク再生には「HEOS」モジュールを使用。最大192kHz/24bitのPCM、最大5.6MHzのDSDに対応。AirPlay 2やBluetoothの利用も可能。Bluetoothは送信機能も持つため、AVアンプで再生中の音をBluetoothヘッドホンで受信できる。
HDMI入力は7系統、出力3系統(うち8K信号は入力1系統、出力2系統)。8Kへのアップスケーリングに対応するが、フレームレートは変更できない。
本体にはコンポーネント入力×2、コンポジット入力×4、アナログ音声入力×6、Phono(MM)×1、7.1ch入力×1、光デジタル×2、同軸デジタル×2を、コンポーネント出力×1、コンポジット出力×1、11.2chプリアウト出力、ゾーンプリアウト×1、ヘッドフォン×1。LAN端子やUSB入力なども備える。MMカートリッジ対応のPhono入力、ワイドFM対応のAM/FMチューナーも搭載する。
アンテナを寝かせた場合のサイズは幅440×奥行き398×高さ161mm(幅×奥行き×高さ)。重量は12.8kg。
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