シャオミは31日、日本のメディア・ユーザー向けに製品発表会を開催。auから発売される5Gスマホ「Mi 10 Lite 5G」やウェアラブル端末「Miスマートバンド5」などを発表した(「シャオミ、au5Gスマホに加え、「Mi Band 5」や完全ワイヤレスイヤホン、空気清浄機も国内発売」)。また、創業10周年を迎えた同社の、これからの10年についての方向性についても語られた。
グーグルスマホ向けのカスタムROMから始まったシャオミ
「高品質な製品を適正な価格で販売する」が一貫した方針
シャオミが日本市場に参入したのは昨年末のこと。日本のユーザーにとってはあまり知られていない、ここまでの10年について、発表会の冒頭で説明があった。
同社は日本では、スマホメーカー、家電メーカーとしてのイメージが強いが、決して最初からハードウェアの製造・販売を中心に置いてきたわけではない。インターネット時代のテクノロジー企業として、ソフトウェア、ハードウェア、インターネットサービスの3つすべてに取り組む。
実際、最初のプロダクトとなったのは、当時のグーグルスマホ「Nexus One」上で動作するカスタムROM。これが現在まで続く、「MIUI」の最初のバージョンであり、当初は100人のテストユーザーに試してもらったという。そして、MIUIを搭載する最初のスマホ「Mi 1」を翌年にリリース。1999人民元(約3万円)という安さと使い勝手の良さから、クチコミで評判が広がり、30万台の販売予測に対して、1年で790万台を販売した。
これ以来、高品質な製品を作って、適正な価格で販売するというシャオミのビジネスモデルを継続している。なお、シャオミ「Mi」ブランドの製品は必ずしも全部を自社で開発しているわけではない。同じビジネスモデルで開発が可能なメーカーにシャオミが投資して、できあがった製品を販売する。こうしたモデルによって、今後の10年もシャオミはスマートライフで世界に影響を与え、製造業を牽引する存在になるとアピールした。
auから9月4日に発売される、5Gスマホ「Mi 10 Lite 5G」については、「Lights」「Camera」「Action」の3つのポイントで解説された。
Lightsでは、8.7mmの薄型筐体であるとともに、両面ゴリラガラス5による頑丈さを紹介。ディスプレーは、シャオミも「業界で最高品質」と見るサムスン製の有機ELパネルを採用するとともに、色調整をしっかりすることで他社スマホと差別化する。
Cameraは4眼構成。メインの4800万画素で高精細、120度の超広角カメラでは写真の縁部分の歪み補正、マクロにポートレート、さらに動画についてもかなりの時間が割かれ、被写体の背景の空の部分を自動で入れ替えられる撮影機能などが紹介された。
Actionでは主に処理性能部分で、クアルコムとの緊密な連携によって最新CPU(Snapdragon 765G)が採用されたことや、大容量バッテリー(4160mAh)の搭載などが取り上げられた。
このMi 10 Lite 5Gは、キャリアからリリースされる5Gスマホとしては破格と言える4万円強だが、このあとに紹介された「Mi スマートバンド5」は4490円、完全ワイヤレスイヤホンが3990円など(いずれも税込)、価格面でのインパクトはやはり大。「高品質で適正な価格」という同社最大の特長をあらためてユーザーに強くアピールした発表会と言える。
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