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eiiconが発表、そしてeiiconは「AUBA」へとリブランディング

老舗ミシンメーカーがロボティクスで自動化目指す、OPEN INNOVATION AWARDの年間アワードに

2020年08月07日 08時00分更新

OPEN INNOVATION AWARD 2019受賞6社が決定

OPEN INNOVATION AWARD 2019受賞6社が決定

 オープンイノベーションプラットフォーム「AUBA」を運営するeiicon companyは7月、オープンイノベーションで活躍するイノベーターを表彰する「OPEN INNOVATION AWARD 2019(オープンイノベーションアワード 2019)」受賞6社を発表した。

 eiiconは共創パートナーと出会えるオンラインプラットフォーム。企業は、自社が抱えているミッション、ニーズ、リソースといった情報を登録することで、企業同士がつながる機会を作れる。スタートアップ、中小企業、大企業という企業の規模を問わず、また一次産業から三次産業までと業種の壁も問わず、新たなビジネスを生み出すパートナーと会うための手段として活用されている。

 公称数では、現在までに累計登録者数は1万5000社を数え、年間の「つながり数」は2万2000社にものぼるという。そんなeiicon companyが実施するOPEN INNOVATION AWARD 2019は、2017年に初実施して以来、今回で3回目を数える。

 「積極性(コンタクト数)」「コミットメント(提携・出資等に至った数)」「PRの明確度(PRページの充実度)」「提携内容(オープンイノベーションに至った背景・連携の内容)」の4つの評価軸でオープンイノベーションの実践度を測り、部門賞、年間アワードを決めるというものだ。

ミシンメーカーながら、自動倉庫システムなども提供

 年間アワードを受賞したJUKI株式会社は、工業用ミシン、家庭用ミシンのほか、産業装置の提供を手がける企業。金型、自動化設備や、基盤組立、組立、塗装、ロストワックスの受託開発も事業として展開している。

 同社は「自前主義からの脱却」を掲げ、eiiconのプラットフォームを使って、非積極技術(センシング、ロボット、自動化、遠隔操作、デジタルトランスフォーメーション)を一層取り入れるべく、IoTやVR、AI分野の企業との積極的な交流を図っている。

 創業は1938年。古きよき物づくりを続ける日本の製造業社の側面を持ちながらも、自社事業領域でのwithコロナ、afterコロナの対応を目指す姿勢が評価された格好だ。

 現在も自動倉庫システム、検査計測システムなどを手掛けており、ミシンメーカーを出発点としながら、単なるメーカーとは言えない総合企業の姿も持つ同社のウェブサイトを覗いてみると、表示言語は日本語、英語、中国語から選択でき、トップページには、世界展開への積極性も垣間見える。製造業社が技術を取り入れ続け、複合的な企業へと進化した好例と言えそうだ。同社がAIやVRをサービスに実装すれば、サービスの使用感もますます進歩し、ユーザーにとってのメリットも大きいだろう。

 以下には、受賞6社と獲得した賞、eiiconによる講評、各企業担当者のコメントを紹介する。

OPEN INNOVATION AWARD 2019 年間アワード
JUKI株式会社

授賞理由:工業用ミシンシェアトップの同社が、人海戦術が基本となり人口減、賃金の高額化という縫製業界の課題解決に向けロボティクススタートアップと自動化に向けた取り組みを推進。老舗ながらの企業体質の中でのチャレンジングな取り組みとなる中でも、シェアトップの知見を提供し、自社に無いリソースを取り入れるべく積極的なPR、面談を進めている姿勢を評価させていただきました。

受賞社コメント:「OPEN INNOVATION AWARD 2019」年間アワードということで、大変嬉しく、光栄に思います。前々回が富士通様、前回がサントリーホールディングス様と、錚々たる企業様に並ばせていただいて本当に嬉しく思っています。

 はじめたばかりの企業でも、eiiconのプラットフォームを使えばすぐに(共創に)チャレンジすることが出来たので、「これからどう取り組んでいったらいいだろうか?」といった企業様のヒント・励みになれば良いなと思っています。(イノベーション推進室 近藤 史俊氏)

 

OPEN INNOVATION AWARD 2019 オープンイノベーションインパクト賞
JR東日本スタートアップ株式会社

授賞理由:2017年以降、毎年「JR東日本スタートアッププログラム」を実施。実証実験実施数57件、実用化したサービス20件、資本業務提携16社と多くの実績を誇り、社会実装を重視した姿勢は多くの企業に影響を与えています。オープンイノベーションを推進する上でのモデルケースとも言える取り組み、また、あるべき姿とも言える企業の姿勢を示し続けている点を評価させていただきました。

OPEN INNOVATION AWARD 2019 プログレッシブ賞
大日本印刷株式会社

授賞理由:2019年8月よりeiicon掲載を開始。総合印刷会社である同社は印刷以外にも多岐に渡る事業を展開しており、中には同社が進出していることを広く知られていない領域も。

 社内にも多様な部署が存在している中、各部門を横断しハブとなる部署を設立しており、印刷以外の領域でも積極的にオープンイノベーションを推進している点を評価させていただきました。

OPEN INNOVATION AWARD 2019 チャレンジ賞
有限会社浅野水産

授賞理由:宮崎でかつお一本釣り漁を生業とする同社は、海水温等のデータを元に漁師が漁場を決める「漁師の勘」をAI化する取り組みを推進。属人性と専門性が高く、高齢化により技術継承が危ういという業界全体の課題に対し、同じく課題となっている、テクノロジーの導入を以て解決に向けたチャレンジをしている点を評価させていただきました。

OPEN INNOVATION AWARD 2019」eiicon特別賞

 株式会社雪国まいたけ、株式会社安川ロジステックの2社が受賞。

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