USB 3.2 Gen 2のT7 TouchとThudnerbolt 3のX5をレビュー
Ice Lake搭載MacBook Airの容量不足を外付けSSDで解決、コスパと速さどちらで選ぶ?
X5は内蔵SSDよりもはるかに高速!
ここからはT7 TouchとX5をMacBook Airに接続し、その実力を見極めたいと思う。用意したのは各1TBモデルで、MacBook Airの内蔵SSDと比較していく。以下がMacBook Airの仕様となる。
MacBook Air(2020)の主なスペック | |
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ディスプレー | 13.3インチRetinaディスプレー(2560×1600ドット) |
CPU | Core i5-1030NG7(4C/8T、1.1~3.5GHz) |
メモリー | 8GB 3733MHz LPDDR4X(オンボード) |
ストレージ | 256GB PCIeベースSSD |
グラフィックス | CPU内蔵(Intel Iris Plus Graphics) |
OS | macOS Catalina(10.15.6) |
まずはWindowsでは定番のストレージベンチマークソフト「CrystalDiskMark」のGUIに似ていることで有名な「AmorphousDiskMark」の結果から見ていこう。
注目してほしいのは3段目の「SEQ1M QD1」の速度。MacBook Air内蔵SSDはシーケンシャルリードが約1030MB/s、シーケンシャルライトが約1096MB/sのところ、X5はシーケンシャルリードが約2042MB/s、シーケンシャルライトが約1615MB/sと大きく超える速度を叩き出した。一方で、T7 Touchはシーケンシャルリードが約700MB/s、シーケンシャルライトが667MB/sと内蔵SSDを下回る結果となったが、一般的なHDDと比べればはるかに高速で、使い勝手が悪い速度では決してない。
とは言え、どちらの外付けSSDも公称最大速度からは遠い値になった。これはおそらくmacOS環境や検証ソフトによるものだろう。実際に、既出記事でWindows 10環境で試したところ、T7 Touchは「CrystalDiskMark 7.0.0」で1000MB/s前後の結果を残している。そこで、Mac用の定番ストレージベンチマークソフト「Blackmagic Disk Speed Test」も試し、macOS環境においてもう少し高い速度が出ないかどうか探ってみた。
内蔵SSDのリード速度は1221.7MB/sとAmorphousDiskMarkの結果よりも高速になった程度だが、T7 Touchはリードもライトも800MB/s超えと速くなった。そして、なにより注目したいのはX5で、リードは2372.8MB/s、ライトは2049MB/sとそのポテンシャルを十二分に感じた。
また、このベンチマークソフトは左下の枠でさまざまな動画フォーマットにおける読み書きで快適に使えるかどうかを判断できる。その基準においても、X5は内蔵SSDやT7 Touchでは×マークがついている「10 Bit YUV 4:2:2」の「2160p60」でOKを示すチェックマークがついているため、4K動画制作に十分な能力を備えていると言っていいだろう。
まとめ:コスパのT7 Touch、速さのX5、MacBook Airの用途に応じて選ぼう
今回のレビューを通してわかったのは、MacBook Airをなるべく安く買って足りない容量は外付けSSDに頼ろうというのはなかなかいい選択肢であるということだ。T7 Touchなら内蔵SSDのカスタムよりも低価格で容量を確保できるし、X5なら内蔵SSD以上のアクセススピードが期待できる。一般的な用途なら前者で十分メリットが得られるだろう。動画制作など大きなデータを扱うなら後者を買っておくのが無難だろう。
また、両者ともは専用ユーティリティーソフトでパスワードロックが設定できるのもポイントが高い。T7 Touchなら指紋認証も使えるので、仕事にも安心して使えるはずだ。もちろん、リモートワーク環境で会社のバックアップストレージがここ最近使えていないという人にもオススメしたい。筆者も会社の机に3.5インチHDDの外付けストレージを置きっぱなしだが、これを機にサッと持ち運べてサッとアクセスできる外付けSSDに切り替えようと思った次第だ。
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