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富士通研究所、教師データなしでデータの特徴を獲得できるAI技術を開発

2020年07月14日 18時30分更新

 富士通研究所は7月13日、世界初とうたう、AIによる検知・判断における精度向上に向け、高次元データの分布・確率などの本質的な特徴量を正確に獲得するAI技術「DeepTwin(ディープツイン)」を開発したと発表。

 近年、さまざまなビジネスの領域において、膨大かつ、多様なデータをAIで解析する需要が急激に増加しているという。通常、AIの学習には大量の教師データが必要になる。しかし、教師データの作成に要する時間・工数などのコストがかかるため、正解ラベルを付与しない教師なし学習の必要性が増していると言える。

 だが、通信や画像など、扱うデータが高次元の場合は、データの特徴を獲得するのが計算量の観点で困難なので、ディープラーニングを使って入力データの次元を削減する手法が用いられてきた。この従来の手法では、次元削減後の空間における各データの分布や発生確率を考慮せずに削減するため、入力データの正確な特徴量を捉えきれず、AIが誤った判定をしてしまうといった問題があったとのこと。

 今回、同社は情報通信分野において長年培ってきた映像圧縮技術の知見とディープラーニングを融合。高次元データの削減すべき次元数と次元削減後のデータの分布をディープラーニングで最適化し、データの特徴量を正確に抽出できるAI技術を開発した。本技術により、AI分野の重要な課題の1つである、データの正確な分布や発生確率の獲得が可能になる。異常データ検知など、さまざまなAI技術の判断精度向上に貢献し、幅広いビジネス領域におけるAI適用が期待されるとしている。

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