20スレッドをしっかり冷やす水冷システムを搭載
10コア/20スレッドであるCore i9-10900Kの高パフォーマンスを引き出すのに欠かせない冷却システムには、120mmサイズのラジエーターを採用した水冷クーラーを搭載している。G-Tune Hシリーズの優秀なエアフローもあり、PCケースファン非搭載ながら、NVIDIA製ハイエンドGPUのGeForce RTX 2080 SUPER搭載ビデオカードとともに、高負荷がかかるゲーミング中も安定した動作を実現している。
また、NVMe M.2にも放熱用ヒートシンク(M.2シールド)を装備しており、高負荷時のアクセス速度低下の心配は無用だ。
高負荷の動画エンコードやCGレンダリングを実行
ここからは、写真編集・管理アプリの「Adobe Photoshop Lightroom」や動画編集アプリ「Adobe Premiere Pro」、オープンソースの動画変換アプリ「HandBrake」で、「G-Tune HP-Z」のパフォーマンスをチェックしてみよう。
テストに際して、忘れてはならないのがCPUの処理能力に影響を与える第10世代Coreプロセッサーの"Power Limit”だが、今回はマウスコンピューター出荷時の状態で行なっている。
20スレッドで動画編集もラクラクできる
まずは比較的に低負荷な「Adobe Photoshop Lightroom」から試してみた。132枚の解像度6000×4500ドットのRAWデータを、「シャープ出力 光沢紙」、「適用量 高」で、フルサイズJPEGに書き出してみると、20スレッドだけあって3分26秒で書き出しは完了した。
続いては動画編集の定番である「Adobe Premiere Pro」で、複数の4K mp4動画を、約13分40秒の1本の4K動画に編集し、書き出しを実行。また、4Kで録画した約5分のゲーム動画を「HandBrake」のプリセット「YouTube HQ 1080p60」を使って、H.264とH.265で出力してみた。
スレッド数とクロックが顕著に影響する動画エンコードだが、10コア/20スレッドで、オールコア負荷時に最大で4.9GHzで動作するCore i9-10900Kを搭載する「G-Tune HP-Z」の処理時間は、スペックなりの高速性を発揮している。
環境が異なるので参考程度だが、少し前までメインストリームだった、4コア/8スレッド、4GHz前後で動作するCPUを搭載した環境と比べると、「Adobe Premiere Pro」で11分35秒短縮し、「HandBrake」ではH.264時に3分48秒、H.265時は6分15秒も短縮している。
ここでは「Adobe Premiere Pro」の書き出しに、CPUパフォーマンスを見るためにCPUで処理を行なう「ソフトウェアエンコーディング」を選んでいるが、処理にGPUを活用し、高速に処理する「ハードウェアエンコーディング」も対応している。当然、「G-Tune HP-Z」が採用するNVIDIA GeForce RTXシリーズもサポート。試用機のGeForce RTX 2080 SUPERでの処理時間は4分12秒と、「ソフトウェアエンコーディング」の3分の1程度になっていた。
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