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2年前の高性能PCよりもクリエィティブ作業が1.7倍も高速!Ryzen 7 4700U搭載HP ENVY x360 13をレビュー

2020年07月06日 11時00分更新

文● ジサトラハッチ 編集●ASCII

動作の軽い「VALORANT」なら120fps以上で動作!

 最後にゲーミングの性能について触れておきたい。Ryzen 4000シリーズでは、HシリーズがdGPU搭載を前提としており、ゲーミングを謳う製品はHシリーズを採用し、本機はdGPUを搭載していない。そのため、CPU内蔵のGPUのみで描画処理などを行なうUシリーズは、Hシリーズよりもコア数が多くなっているが、それがどれぐらいの効果があるのか気になるところ。

 まずは、定番の「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」のベンチマーク結果を見ていきたい。

 解像度はフルHDで、デスクトップ向け最高品質だとスコアー2524の「やや快適」評価。一方、ノートPC(高品質)設定だと、「快適」評価とまずまず。とはいえ、平均fpsは23fpsほどなので、大規模戦闘なども快適に行なうことも考えると、解像度はHD(1280×720ドット)に落としておきたいところ。

 次に、今最もプレイされていると言われているエレクトロニック・アーツのFPS「Apex Legends」の動作を検証。設定はデフォルトのママにして、フルHDとHD解像度の両方で、3分間射撃訓練場を自由に操作した際のフレームレートをFrapsにて計測。

 Apex Legendsはそれなりに重いため、フルHDで平均約16fps。ただし、HDでは極端に動作がスローになることもなく、ほぼほぼ30fpsでプレイできるため、カジュアルで遊ぶ分には問題なさそうだ。dGPUなしのノートPCでこれだけ動作するのは立派だ。

 では、FPS以外ではどうだろうか。3Dアクションとしてリメイクされ、好評を博しているスクウェア・エニックスの「聖剣伝説 3 TRIALS of MANA」を、同じくFrpsを使ってフレームレートを計測。こちらも、フルHD、HDと解像度を変更して測定した。

 フルHDでも平均約27fpsとまずまず快適。HDまで落とすと平均約50fpsまで上がるため、長時間プレイしていて、動作の重さが気になったらHDに落とすくらいの感覚で十分快適にプレイできる。CPU内蔵GPUでは、3Dゲームは厳しいと思われるだろうが、本機であれば解像度次第で遊べるタイトルも多そうだ。

 最後に6月2日に配信が開始されて以来、瞬く間に人気を博した新世代のeスポーツタイトルとして注目を集めるライアットゲームズの「VALORANT」の動作も検証。VALORANTはFrapsが使えないため、ゲーム内機能でフレームレートを表示させてみたが、フルHDであってもClient FPSが178前後で動作。

 本機はゲーミングノートPCではないので、ディスプレーは高リフレッシュレートに対応していないので、60fpsあればいいのだが、遥かに高いスコアーを計測。自宅では高リフレッシュレートのディスプレーに接続すれば、高フレームレートのヌルヌル動作で快適にプレイできる。軽さも謳っているゲームとはいえ、ここまで快適となれば、レトロゲームや2D格闘ゲーム、アドベンチャーゲームなどは、どれも十分快適に動作するはずだ。

 もちろん、60fps以上に対応するFPSやレースゲームで、本気でランキング上位を狙いたいというような人は、そもそも本機を選択することはないと思うので、仕事やクリエイティブ作業をする傍ら、休日にちょっとゲームを遊びたいという人のニーズにまで応えてくれる製品と考えれば、かなり魅力的と言える。

仕事にエンタメ用途に幅広く使える
モバイルノートPCとして魅力

 HP ENVY x360 13は、従来よりもコア数の多い最新のCPU、Ryzen 4000シリーズを搭載し、使う場所によって形状を変化できる2 in 1ノートPC。今回検証した最上位の「13-ay0050AU」は、8コア/8スレッドのCPU「Ryzen 7 4700U」を備え、ちょっとした写真、動画編集作業も快適。

 もちろん、描画の美しさを謳う推奨スペックが高めのゲームをプレイしたい場合は、dGPUを備えたゲーミングノートPCが必要だが、画質設定次第では割と現行のPCゲームがプレイできる余地があり、仕事や自宅で使うメインPCとしても活躍できる。公称17時間という駆動時間も長いので、外出先でPCを使うことが多い人にもオススメ。

 使う場所に合わせて形状を変化できる利点もあり、いろんな場所でPCを使いたい、時にはクリエイティブ作業もゲームプレイもしたい、なんて贅沢な希望に応えてくれる1台だ。

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