ドン・キホーテから発売された、UMPC「情熱価格プラス NANOTE」(以下、NANOTE)。1万9800円(税抜)という低価格で注目を集め、筆者も実際に購入したひとりだ。
NANOTEは発売日が5月1日ということで、すでに各メディアでいろいろとレビューが掲載されている。評価としてはおおむね厳しく、「使えない」という感想がほとんど。そこで本稿では、そんなNANOTEでもここまでだったら使えるのでは? という用途をいくつか考えてテストしてみた。
【検証 その1】テレワーク用PCとして活用する
まずはテレワーク用PCとして、自宅で使うケース。NANOTEのスペックはプロセッサーがAtom x5-Z8350と、リリースからすでに5年以上経過しているもので、非力さには定評がある。またメモリーは4GB、内蔵ストレージは64GBと昨今のWindowsパソコンとしては低レベルで、ミドルレンジのスマホと同じくらい。
さらにディスプレーはタッチ対応とはいえ7型(1920×1200ドット)と小さく、標準で200%表示になっており、表示できる情報が少ない。そして最大の欠点とも言えるのが、キー配列。特にエンターキー周りは、無理矢理日本語キーボード化しているため、変態配列になっている。
そこでテレワーク用PCとして活用するために、外部ディスプレーとキーボード、マウスを接続してみた。NANOTEにはmicro HDMI端子が装備されており、映像の外部出力が可能。製品にはmicro HDMIからHDMIに変換するアダプターも付属している。
ただしアダプターを装着してしまうと、その隣にあるUSBポートに干渉してしまい、USBが使えなくなってしまう。できればmicro HDMIに直接挿せるケーブルを用意したほうがいいだろう。
というわけで、もろもろセットして使用した。ソフトの起動や表示、さらにはテキスト入力に対しての反応速度などはやはりモッサリというか、最新のPCと比べると3テンポくらい遅れる感じ。それでもいったん起動してしまえばなんとか使えないこともない。
また、テレワークの必須サービスともなってきた、オンライン会議サービスの「Zoom」も試してみた。搭載されているカメラやマイクがあまり高品質ではないこともあり、映像や音声のクオリティーは低いものの、ビデオ会議自体は問題なくできた。CPU使用率は60%前後で、あわせてテキストメモくらいは使用できる。ただし画面共有を行なうとCPU使用率は100%近くまで上がるので、もろもろの動作はさらに遅くなる。
結論として、テレワーク用のメインPCとして使用するのは厳しいが、家族内でパソコンを共有していて、使用時間がバッティングしてしまったときなどに、サブPCとして用意しておくのはアリだ。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります