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オプテージ、大阪でローカル5Gを活用した「オプテージ 5GLAB(ラボ)」をオープン

2020年06月17日 21時00分更新

西日本初の気軽に5Gを体験できる施設がオープン

 関西圏での光回線事業やMVNOのmineoなどを展開しているオプテージは、「ローカル5G」活用した「オプテージ 5GLAB(ラボ)」を大阪市中央区にあるオプテージビルの3階と21階に開設。6月17日にプレス向けに同施設の公開と、デモ展示が行なわれた。同社によると、こういったローカル5Gの周波数を用いた実験試験局でのオープンラボ開設は西日本初とのこと。

関西初のローカル5Gの実験試験局でのオープンラボとなる「オプテージ 5GLAB(ラボ)」を開設

 3階には一般の来場者も自由にローカル5Gが体験できる3つのブースを展示。ひとつは遠隔地からキャラクターが接客する、最新のVR技術を活かした「バーチャル接客サービス」。これは来場者への案内も兼ねており、オペレーターは21階に待機。3Dアニメーションのキャラクターで、オプテージ 5GLABの説明をリアルタイムかつ双方向に行なう。

3階にある各デモのネットワーク経路の説明

「バーチャル接客サービス」のデモ

21階でのオペレーターの様子。3Dアニメも声も女性だが、中の人は男性

「バーチャル接客サービス」でオペレーションが使用している機材

 もうひとつは「5Gリアルタイム4K映像伝送」で、21階にセットした鉄道模型の動作する様子を、3階へ4K映像で配信。21階ではマルチアングルで撮影されており、アングルを瞬時に切り替えて視聴できる。

 もうひとつは、同じ鉄道模型を使った「5Gリアルタイム遠隔操作」。鉄道模型は2編成で走行しており、片方が4G、もう片方が5Gでの通信を利用して、ストップ&ゴーの制御がタブレットからできる。

鉄道模型を遠隔操作するデモ

上を走るのが5G、下は4Gでの接続で制御されている

4Gと5Gそれぞれのルーターにつながっているタブレットで、鉄道模型を遠隔操作

21階では複数のカメラで4K撮影しており、その動画を3階へとストリーミングしている

 試しに同時にストップのボタンをタップすると、5Gのほうが先に止まり、やや遅れて4Gで通信している鉄道模型が止まる。これで5Gが遅延の少ない通信であることが体験できるわけだ。

 3階にあるそれぞれの機器は、専用に開発された5Gモバイルルーターに接続されており、5Gの電波は同じく3階に取り付けられた基地局から吹かれている。このラボのため、ちゃんと免許も交付されており、いわゆる「5Gの電波が浴びられる」スポットになっている。

ラボで使われている5Gモバイルルーター

5Gモバイルルーターのスペック

稼働しているモバイルルーターは5Gでの接続表記になっている

3階と21階に設置されている基地局アンテナ

設置されている基地局アンテナの説明

21階にある5Gシステムを収納したラック

 21階のネットワークも同じで、基地局がありバーチャル接客サービスのオペレーターや鉄道模型の制御、動画の送信といったシステムに5Gルーターを介して接続している。21階の見学も可能だが、事前予約が必要となっており、オプテージの公式サイトから申し込み可能だ。

 ラボの公開にあわせて発表会も行なわれ、事業を担当しているオプテージ 経営本部経営 戦略部 5G事業化推進プロジェクトチーム チームマネージャーの白野綾介氏が登壇。オプテージは「5Gを現代の課題を解決するものとして期待している」とし、企業や自治体が自ら局所的な5Gシステムを構築できる「ローカル5G」に注目が集まりそうだ。

オプテージ 5GLABについて解説するオプテージ 経営本部経営 戦略部 5G事業化推進プロジェクトチーム チームマネージャー 白野綾介氏

 さらに白野氏は、今回開設したラボでは「顧客が実際に5Gでどういった体験できるかを提供するとともに、測定器を用いた性能測定や、セミナーを通じてローカル5Gの技術や性能について理解を深めていきたい」と説明。さらに「お客さまやパートナーと共に未来を創造していきたい」と語っていた。

ラボでポイントとなる3つのコンセプト

今年度の下期では、顧客のフィールドでの実証実験も目指している

 現在は4Gも使ったノンスタンドアロン(NSA)のシステムとなっているが、今年度内には5Gのみのスタンドアロン(SA)のシステムで実証実験を進めていきたいとのこと。また、体験できるコンテンツも増やしていきたいと話しており、今後の展開にも注目したい。3階の体験ブースは土日祝日を除き、9~17時までオープン。関西圏で気軽に「ローカル5G」が体験できるスポットとして、電波マニアな人は要チェックなスポットだ。

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