プライバシーフィルター内蔵でCPUもキーボードもACアダプターまで刷新です
NECが超軽量モバイルPC「LAVIE Pro Mobile」発表 = 「5Gモデム」内蔵の未来型リモートPCだ!!
NECパーソナルコンピュータは6月16日に軽量モバイルノートPC「LAVIE Pro Mobile」の新モデルを発表した。CPUが最新になったほか、キーボードも完全にリニューアル、プライバシーフィルターやLTE/5Gモデム内蔵など、テレワークを意識した新機能を多数投入している。
第10世代コアに
Optaneメモリー搭載SSD、Wi-Fi6も
LAVIE Pro Mobileは、2012年に世界初のマグネシウム・リチウム合金を採用して発表となった「LaVie Z」に始まり、2015年の後継機「Hybrid ZERO」へと続く13型モバイルノートの最新モデルで、常に世界最軽量を更新してきたNECのフラッグシップPCである。
2019年5月にデザインを一新してLAVIE Pro Mobileとなり、今回、CPUを最新世代にアップデートするとともに、バッテリー駆動時間の向上、プライバシーフィルターの搭載、さらにキーボード、タッチパッドの形状変更など、フルモデルチェンジといってもいい更新が施されている。
CPUは前モデルのコアi7-8565U/i5-8265Uから、最新の第10世代コアのi7-10510U/i5-10210Uとなった。
i7で第8と第10世代を比べると、4コア8スレッドは変わらず、動作周波数は1.80GHz~4.6GHzから1.80GHz~4.9GHzへとターボ・ブースト時の最高周波数が向上し、コンフィグラブルTDP-up周波数も2.0GHzから2.3GHzへと上がっているほか、利用できるメモリーにDDR4-2666、LPDDR4-2933が増え、最大帯域が37.5GB/sから、45.8GB/sへと向上している。
カタログモデルのメインメモリーは従来の最高8GBから16GBへと向上したが、ストレージは256/512GBと変わらない。直販モデルでは1TBに加え、OptaneメモリーH10付きの512/1TBも選択できるようになった。
無線LANは最新のWi-Fi6(11ax)対応となり、構造的には底板が前モデルのマグネシウムリチウム合金から、天板と同様に、カーボンファイバーになった。キーボード手前にはLEDが搭載され、バッテリーの充電状態を知らせたり、コルタナとの連動で光る。
ボディーカラーはメテオグレー、クラシックボルドー、フレアゴールドの3色にネイビーブルーが加わり、メテオグレーはダイレクトモデル専用となった。
新色のネイビーブルーは、これまでの3色とは塗装方法が異なり、ソフトな感触で、今後のシンボルカラーとなる。
カタログモデルは3種類で、最上位のPM950は「コアi7+16GB+512GB」でネイビーブルーのみの設定。下位のPM750は「i7+8GB+512GB」、PM550は「i5+8GB+256GB」で、ともに3色を選べる。
プライバシーフィルター内蔵液晶
認証は指紋から顔に変更
バッテリーで24時間稼働も
ディスプレイはIPS液晶のノングレア、フルHD(1920×1080ドット)と変わらないが、最上位モデルのPM950には「プライバシーフィルター」が内蔵となった。通常は視野角が左右80度あるが、フィルターがONになると視野角が45度まで狭くなり、のぞき込んでも画面は黒くしか見えなくなる。ただし、正面からも輝度が50%固定となる。
「プライバシーガード」機能は、使用者以外の視線を感知すると、PM950 ではプライバシーフィルタが自動でONになり、PM750・550では画面ぼかしが起動する。
さらに、背後で「のぞき見」があると画面上部に警告を表示する「プライバシーアラート」や、使用者がPCの前からいなくなると画面ロックやディスプレイOFFを自動でおこなう「スマートロック」も搭載する。
これらの機能は内蔵するカメラと、Mirametrix社の「Glance」というソフトウエアによって実現されており、「視線操作機能( スマートポインター/ スナップウィンドウ)」機能も搭載する。
これは、サブディスプレイ接続時に、使用者の視線に合わせて、マウスカーソルやウィンドウを自動的に移動してくれる機能だ。モダンスタンバイとWindows Hello対応の顔認証も新たに搭載し、指紋認証センサーはなくなった。
キーボード幅を拡張しパッドも面積拡大
マイクも変更し遠隔会議能力も向上
キーボードは全体の横幅が18ミリ拡張され、キー間隔は前モデルの18.45ミリから19.05ミリへ広がり、キーストロークも1.2ミリから1.5ミリと深くなった。また、キートップの中央がくぼんだシリンドリカル形状となり、印字もアルファベットが10%大きく、かな文字が20%小さくなっている。
タッチパッドは幅が9.6ミリ広がり、面積で10%広がり、静音・高精度になっている。
インターフェイスは変わらず、右側面にHDMI、USB3.1タイプA、オーディオジャックが、右側面にセキュリティロック、USB3.0タイプC (DisplayPort Alt Mode、USBPD3.0、DC入力)、USB3.1タイプC、マイクロSDスロットが並ぶ。
スピーカーは従来同様2W+2WでヤマハのAudioEngine搭載で、多人数での会議か、一人での遠隔会議かを切り替えることができる。
マイクは、前モデルでは液晶上部に正面向きに設置されていたものが、上方向に変わり、新機能として、エアコンの音や雑音を抑える「ノイズサプレッサ」、部屋の残響を抑える「ルームエコー抑制」機能を搭載しFn+F5で簡単に切り替えできる。
キーボード拡張のため厚みがUP
バッテリー容量は変わらないが稼働時間は4時間延長
直販モデルでは「5Gモデム」内蔵可能に
本体サイズと重量はPM950がW307.2×D216×H16.9ミリ、955グラムで、下位2モデルは厚みが16.7ミリ、889グラムと薄くて軽い。
前モデルでは307.8×215.7×15.5ミリだったので、幅と奥行きはほぼ同じだが、厚みは1.2~1.4ミリ厚くなっている。重量は873グラムから16~82グラム増加している。
バッテリー容量は変わらず、カタログモデルでは49Whの大容量バッテリーを搭載し、直販モデルでは33Whの標準バッテリーを選択でき、重量は最小で842グラムとなる。
消費電力はプライバシーフィルター搭載モデルが6W、非搭載モデルが4.9Wで、JEITA2.0によるバッテリー駆動時間はPM950は20時間で前モデルと同じだが、下位2つのモデルは24時間と4時間延長している。主にディスプレイユニット(液晶パネルとバックライト)の省エネ化によるものということだ。
付属のACアダプターも新しくなり、従来の45Wから65Wへと出力が上がり、充電時間は短縮されている。容量が上がったにも拘わらず、内部パーツの更新により、サイズは111ccから103ccと小型化し、重さも203から210グラムとほぼ変わらない。
ダイレクトモデルでは、上述のとおり、従来からのボディカラー、メテオグレーが選択できるほか、Optaneメモリー内蔵ストレージ、標準バッテリー、Officeの有無が選べるほか、LTEの内蔵を指定することができ、10月以降となるが「5Gモデム内蔵モデル」も用意されるという。
市場想定価格は、PM950が25万8280円、PM750が23万0780円、550が20万8780円で6月18日から順次発売予定。
LAVIE Tab Eもリニューアル
狭額縁&小型軽量に
NECの小型タブレットシリーズは1月にリニューアルしたが、今回、10型スタンダードモデルのTE410/Jが新しくTE510/Kとなった。
CPUはSnapdragon450からMediaTeK P22Tとなり、クロックが1.8GHzから2.3GHzへと向上。OSがAndroid9.0になり、ストレージは16から32GBにUP.液晶は10.1インチから10.3インチに大型化したが、ボディの体積は6%減少し244.2×153.3×8.2ミリに、重量は20g減の460gになった。
市場想定価格は3万2780円で6月18日発売の予定。
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