外見を気にしなくなったオトナたち
とうとう全国的に緊急事態宣言が解除された。しかしまだ完全に日常が戻るわけではなく、マスクをしたりソーシャルディスタンスを保つなどの制限は必要となる。「気温が高くなってつらい。夏用マスクどうしよう」など、マスクの話題は日常のものとなってきた。
緊急事態宣言での在宅期間が長くなり、口紅や日焼け止め、頬紅、ファンデーションなどのメイク用品が売れなくなったという。「マスクにメイクがつくのが嫌」「マスクをしていたらメイクの意味がないし、外出の機会も減ったから」という。
「美容院もしばらく行けていない。先日、とうとう長い髪にイライラして自分で切ってしまった」「通勤がないので、部屋着でずっと過ごしている。テレビ会議もそのまましている。もちろんすっぴん、メガネのまま。同僚も慣れてきたらしい」など、外見を気にしなくなったオトナ世代も少なくないようだ。
マスクでも求めるのは「映え」
そんななか、Instagramを見ると、10代の若者たちはマスクでさえ「映え」を求めているようだ。
「#マスクメイク」(5000件以上)は、マスクをしても落ちにくいメイクのコツや、マスクの皮膚への負担ケア、マスク着用時の春メイク、マスクをしていても目立つアイメイクのやり方など、コロナ時代のメイクのコツが多く投稿されている。「#マスク女子」(3万3000件)、「マスク美人」(7000件以上)では、アイメイクをばっちりきめた女性の自撮り写真が多数並ぶ。
「マスクでもおしゃれをしたい」ため、使い捨てマスクが手に入るようになっても、可愛らしいおしゃれな手作りマスクは人気だ。「#手作りマスク」(41万2000件)「#マスク手作り」(8万件)では、色とりどりの可愛らしいマスクが多数投稿されている。なかには、口元だけキャラクターになりきれる、なりきりマスクもある。
「#マスクチャーム」(5000件以上)、「#マスクケース」(2.5万件)、「#マスクポーチ」(8500件)など、マスク生活を楽しんでかわいくするためのグッズも多い。
10代の若者は、マスク生活でもおしゃれを諦めていないようだ。「マスクをしていたらおしゃれも台無し」という気持ちもわかるが、マスクをしていてもおしゃれは楽しめる。若者たちのおしゃれの工夫を見て参考にしてほしい。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
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