家に篭もって昔の写真を整理するシリーズに戻る。第4回は2003年。この年、正月早々子猫が家にやってくるとか(大五郎)、猫2匹も一緒に引っ越すとか、そんなイベントがあったのでまたもや飼い猫の話になっちゃうがお付き合いいただければ幸いです。
てなわけで、2003年1月、生後半年くらいの子猫がうちにやってくる。前年秋、友人から里親募集中の子猫がいるけどどう? と誘われ、年明けにやっと迎え入れることができたのである。おでこの三角の毛から「大五郎」と名づけられ、動物病院で検査を受けたのち、我が家にやって来た。扉を開けると、奥で怯えている。
深夜、さっそく籠から出て行方不明になる。Cyber-shotの「赤外線撮影機能」を使って探すと、ベッドの下にいた。子猫はどこにでも隠れるので面白い。
すぐに慣れ、部屋の探検をはじめる。明るくない部屋の中を動き回る子猫を当時のデジカメで捉えるのはなかなか大変だった記憶がある。その中でこれが一番よい感じに撮れてたのだった。にしても「Cyber-shot F717」をよほど気に入っていたのですなあ。これで撮った写真がすごく多い。
深夜、眠りにつくと部屋で先住猫「にや」との大運動会がはじまり睡眠の邪魔をする。どうせならその様子をこっそり撮ってやれとナイトショット(赤外線撮影モード)にしたCyber-shotを持って待機。消灯してしばらくすると格闘がはじまる。そっと撮る。これぞ待ち伏せ感。
やがて、仲良くニャンモナイトだかアンモニャイトだかでシンクロスイミンするようになる(冒頭写真)。3月末、少し離れたマンションへと引っ越すために部屋の片付けをはじめる。ただならぬ気配を感じた2匹は天袋に逃げ隠れるのであった。今の家でも天袋ってあるんだろうか?
4月、引越しを完了。当時使っていたPowerMac G4の上部はほどよく湾曲していて前足を入れる穴もあり、そこそこ温かくもあり、大五郎の昼寝場所になる。にやは床に寝る。
5月、にやが洗面所での水の飲み方を教える。にやは洗面所で流れてくる水を呑むのが好きだった。でも大五郎はそうでもなかったらしい。
6月、大五郎は客が来たのに驚いて洗濯機に逃げ込む。にやは人間に構われるのが好きなので大五郎もそれを学んでくれるかと思ったら、まったくそんなことはないのであった。
7月、真新しい真っ赤なソファーでシンクロスイミンする。このソファー、あっという間に猫の爪痕でぼろぼろになるのだが、このときはまだそれを知らない。
8月、サイクルロードレースを見てたら邪魔をする。
9月、大五郎が洗濯機と壁の隙間にはまって出られなくなる。
11月、去勢され、エリザベスカラーを付けられて困る。
12月、やっと1年が終わり、大人の顔になる。
2003年に1歳だった大五郎も今は18歳である。もうすっかり老猫だ。子猫はもう子猫でいるだけで面白い。上下左右関係なく三次元的に家中を探検し、僅かなスキマがあったら入り込み、仕事の邪魔をする。あの頃のカメラでよくがんばって撮ってたもんだと思う。
デジタルの写真は失われやすいけど(パソコンが壊れたとかハードディスクが壊れたとか、間違って消したとか)、ちゃんと管理しておけば、あとで楽しいのだ。頼りない記憶よりも残した写真の方が信頼できるわけで、今、多くの人がスマホで写真を撮ってると思うけど、ちゃんとバックアップは取り、写真は残していきましょう、ということで。
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筆者紹介─荻窪圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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