週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

アップルとグーグルが協力する感染接触追跡アプリは新型コロナ対策の決定打となるか?

2020年04月24日 12時00分更新

EUにとってアップルーグーグルをどう見ているのか?
この技術によって得られる恩恵と代償は?

 EU toolboxとアップル/グーグルとの関係が気になるところだ。EUは4月30日までに「EUの共通アプローチと互換性を確保するため、加盟国とECは、AndroidとiOS上の接触追跡機能についてグーグルとアップルが提案するソリューションを明確にしたい」と記している。

 これは容易に想像できることだが、接触追跡アプリは参加者が多いときに初めて機能するものだ。EUもオックスフォード大学ビックデータインスティチュートの「その国の人口の60%の人が参加している必要がある」という調査結果を紹介している。シンガポールのケースでも、5分の1程度だったと言われていることを考えると、接触追跡技術の互換性が重要だ。

 EU toolboxは、欧州委員会が4月15日に打ち出した都市封鎖解除のロードマップの一部になっている。封鎖を解除すると、一度は収束したかに見えた感染者増が再び起こることを防ぐための一手段として位置づけられている。技術はどのぐらい貢献できるのか、そのメリットをどうやって安全に人は手にすることができるのか。そしてその代償はあるのか。重要な岐路にあるのかもしれない。

 

筆者紹介──末岡洋子

フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事