クロスロケーションズは4月21日、同社開発の位置情報ビッグデータ活用プラットフォーム「Location AI Platform(ロケーションエーアイプラットフォーム)」において、「Visit Analysis(ビジットアナリシス、訪問推計機能)」を大幅改良したと発表。
Visit Analysisは、任意の地点・エリアの訪問を推計することで、人流変化を素早く可視化できるという機能。人流変化は、特定地点・エリアに訪問した人々の数をビッグデータから複数の独自統計処理し、時間経過をともなって推計したもの。
今回、クロスロケーションズは本機能を「翌日更新機能」を軸に大幅改良した。これにより、前日までの人流変化を翌日13時頃までに可視化できるほか、日別・時間帯別に速報値を把握できるとする。
本機能は4月28日から提供を開始する。クラウド・サービスとして提供するため、ウェブブラウザー(Chrome、もしくはChromiumバージョンのEdge推奨)からいつでもアクセス可能で、昨年対比、前週対比など、比較したい期間を自由に設定できるとのこと。また、データはCSVファイルでダウンロード可能で、適宜別のアプリケーションでグラフなどに加工して利用できるという。
なお、報道機関/メディア運営企業、自治体・公共団体には、新型コロナウイルス感染症拡大防止策のための状況把握手段として、本機能を利用できるLocation AI Platformのアカウントを無償で発行する。
アカウント発行後は、希望する地点・エリア(施設、エリア、丁目など)を設定して、日別・時間帯別の変化を、随時PC画面で把握できるとのこと。あわせて、経年比較のための過去1年分のデータも提供するとのこと。
利用期間は2ヵ月。分析地点数は10ヵ所。申し込みはこちらから。アカウント発行の準備が出来次第、クロスロケーションズから連絡があり、アカウント発行と同時に利用方法の説明、モニタリング対象地点の登録をした後、結果を確認できるとのこと。
また、クロスロケーションズは、Visit Analysisを活用して、新型コロナウイルス感染拡大にともなう緊急事態宣言前後の、通勤混雑駅周辺やコンビニ利用客の人流変化を解析。その結果を合わせて、「Visit Analysis(訪問推計機能)を使った調査報告」第4弾として発表した。
首都圏郊外の通勤混雑駅周辺の人流変化
緊急事態宣言前〜7都府県に緊急事態宣言発出〜緊急事態宣言の全国拡大、の期間での推移を調査したもの。
各駅は郊外沿線での乗降客数ランキング上位の駅だが、減少率はどの駅も近い傾向値を示しており、通勤目的での利用が多数と思われる平日の訪問数は、緊急事態宣言前後の各1週間を比べると27%程度の減少という結果。
あざみ野駅において、3月下旬以降通勤客は減少しているが、緊急事態宣言以後も一定数は維持している。
首都圏郊外のコンビニへの人流変化
首都圏郊外にあるコンビニエンスストア12店舗およびその周辺エリアへの人流変化を調査したもの。
緊急事態宣言前後の1週間を比較するとコンビニへ訪れる人は、約75%へと減少。時間帯別の来訪傾向は、通勤人数が減少したせいか、8時台の朝のピークは24%減少、夕方17時~19時台のピークは、25~40%減少という結果だった。
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