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レーザ網膜走査技術「VISIRIUMテクノロジ」を採用した話題のデバイス

網膜に映像を描くデバイス「RETISSA Display II」の使い方を解説!

2020年03月23日 18時00分更新

RETISSA Display IIは、本体と、レーザーを照射するためのアイウェア型のデバイスからなる

網膜上に映像を描き出す「RETISSA Display II」

 ASCII.jpでもたびたび特集しているRETISSA Displayは、三原色レーザ光源からの微弱な光と高速振動する微小な鏡(MEMSミラー)を組み合わせ、網膜上に映像を描き出すレーザ網膜走査技術「VISIRIUMテクノロジ」を採用したヘッドマウントディスプレーだ。

 最大の特徴は、網膜上に映像を直接投射するため、「視力やピントに依存しない≒水晶体に問題があっても、鮮明な映像を見ることができる」「実視界とピントの齟齬がない」「ピント移動がなく疲れにくい」というメリットを持つ点。開発するQDレーザは、「目で“見る”のではなく、見たいものが目に“映る”」と表現している。

 「RETISSA Display II」は前モデルより使用感を大幅に高めているのが特徴。

 網膜上でのビーム品質をチューニングすることで、前モデルと比較して細かな文字の判読性が向上。また、筐体は大幅に軽量小型化され、使い勝手が向上している。MEMSミラーは左右どちらにも装着でき、コントローラー部で映像を左対応/右対応に切り替えられる機構も搭載している。

耳にかけるツルの部分は、手で曲げることができる

RETISSA Display IIの使い方

 RETISSA Display IIは、あくまでもディスプレーや一般的なヘッドマウントディスプレー、プロジェクターなどと同様に、パソコンやスマホなどからHDMI端子経由で信号を入力して使う出力デバイス。本機とHDMIケーブルさえ用意すれば、すぐに手持ちのデバイスと接続して使える手軽さも魅力だ。

ユニットは六角レンチで取り外しができる。左右、好きな方に付け替え可能だ

 したがって、使い方はユーザー次第。パソコンに接続して、視覚障害を持つ方が業務やエンターテインメントで使用してもいいし、視覚障害のない方が、映画を見たりゲームをしたりして、新感覚の体験を楽しんでもいい。

 記事を作成する過程で筆者も何度か試着させてもらったが、RETISSA Display IIは前モデルと比較して「非常に明瞭な写り」と、「優れた装着感」が特徴。

 スペック値では1080×720ドットの720pクラスをうたうが、体験としてはフルHDに近い解像度で映像を見ている感覚が得られる。

一般的なメガネと比較すると、構造上レンズ部の厚みは増すが、大きすぎるということはない

 アイウェア部は、一般的なサングラスやメガネのレンズ部に厚みを持たせた程度のサイズ感で、装着感も良好。特殊な機構を持つデバイスながら、極めて使いやすく仕上がっている印象を受けた。

 さらに、前モデルは65万円とかなり高額だったRETISSA Displayだが、RETISSA Display IIは27万2800円と、ハイスペックなPCほどに価格が抑えられている。新ガジェットに興味のあるユーザーには、ぜひ試して欲しい製品だ。

 アスキーストアでの販売情報も合わせてチェックしてほしい。

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