さあ、猫AFを手に入れたニコン「Z 6」。今回は、確実に猫と出会える保護猫シェルターから外に出てみた。
Z 6を手にブラブラ歩いてると、きれいなチャトラのハチワレを発見。カメラを構えると、こっちに気づいてじーっと見てる。良い感じですな。こういうシチュエーションでこそ猫AFの出番。猫をメインの被写体と認識してくれないと、手前の植込みにピントが合っちゃうからね。
もうちょっとこっちへ来てくれないかなと思ったんだけど、途中で「あ、やばい」ってんで、きびすを返しちゃったのだ。そしたらその瞬間、後ろにいた別の猫の瞳にAFが切り替わってしまって反応よすぎてびっくり。
その後ろにいたミケ系の猫がこっちにやってきて、好奇心旺盛猫第2号としてこちらを覗き込むようにすっと背を伸ばした瞬間が冒頭写真だ。目があいましたな。
さて別の日。街歩き講座の下見で古い道筋を歩いていると、丁字路にお目当ての庚申塔や道標を発見! とカメラを向けたらその目にハチワレがいたのである。望遠系のレンズを持ってなかったので小さくしか写らなかったけど(ここまで遠いと猫AFは効かなかった)、これはこれで古い丁字路に猫が溶け込んでていい感じだ。
さらに歩き続けて大きな神社に入ると、遠くをたたたと走っているあやしいケモノを発見。そっと追いかけていくと、きれいなチャトラがちょこんと座ってるのだった。背中に当たってる陽射しがいい。
近くに猫好きらしい方がいたので話しかけてみると、この辺は猫がいっぱいいるのよという。確かに、その横には黒猫が。陽射しを浴びて黒光りする猫の黄色い目がキラリ。
Z 6はボディー内手ブレ補正機構を持っている。猫AFも持っている。今手元には50mm F1.8という明るいレンズもある。でも、Z 6は暗所のAFが弱いという印象があった。次の課題は夜の公園でも猫AFはちゃんと仕事をしてくれるのか。
してくれました。暗所でもAFはしっかり働くし、猫の瞳も検出。ファームウェア Ver2.00で暗所AFに強くなっていたようで、新製品に買い換えなくても、ファームアップで性能があがったり機能がふえたりする時代なのだ。よいことである。
だがしかし、この夜の猫たちはみんなじっとしててくれない。元気に走り回ってて猫AFどころじゃないのである。まあ暖かくなってきたし、たまたま猫たちが一番元気な時間帯だったのかもしれない。
途中で撮るのをあきらめ、たまたま公園にいた酔っ払った見知らぬ猫好きと世間話をして帰ったのだった。
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筆者紹介─荻窪圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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