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AMD製Ryzen+ビデオカード搭載機のオススメからビデオカードの増設までを簡単に解説

2020年04月07日 11時00分更新

 本連載は、最近話題のAMD製のCPU搭載PCを初めて購入し、最終的にはPCを自作するまでをできるだけ簡単に解説する。前回はPCの頭脳とも呼べるCPU(Central Processing Unit)、描画処理を得意とするGPU(Graphics Processing Unit)、データの一時保存を行なうメモリーの簡単な解説を行なった。

 そして、AMD製GPUを内蔵したCPUである「APU」(Accelerated Processing Unit)で最も新しい第2世代Ryzen APUを搭載するオススメPCを紹介した。第2回の今回は、3Dの高画質で高い描画性能を必要とするPCゲームを快適にプレイしたり、高解像度CG編集などに活躍するビデオカードの解説と、オススメの搭載PCから、そうしたビデオカードを入れ替えてパワーアップさせる方法などについて紹介したい。

 前回、APUの説明時に少し触れたが、PCの映像出力や描画処理には、描画処理に特化したGPUが必要だ。APUは指2本でつまめるほどの小さいパーツであるため、小型のPCケース内に収めたりと、省スペースのPCでは活躍する。

 そこで登場するのが、GPUを内蔵し、描画性能に特化した「ビデオカード」と呼ばれるパーツだ。ビデオカードは描画処理のための専用メモリーや冷却機能を備え、描画処理を高速に行なえる。

APUの場合は、CPUがデータの読み書きをしながら、描画処理を行なっている

ビデオカードを搭載すれば、パソコンのさまざまな処理はCPUが行ない、ビデオカードが描画処理と分業でき、描画処理のパフォーマンスが格段にアップする

 そのため、ビデオカードを搭載すれば、ライバルであるIntelの同価格帯のCPUよりもコア数が多く、複数の処理を同時に快適に行なえる高性能なRyzen CPUが活きる。

ビデオカード一例。SAPPHIRE製の「SAPPHIRE PULSE RADEON RX 5600 XT 6G GDDR6」。実売価格3万5400円。今年の1月に発売されたばかりの新製品で、どんなPCゲームもフルHD以上で快適に楽しめる性能を有している

 ビデオカードは、大別してAMD製のRadeonと、NVIDIA製のGeForceの2種類ある。テレビでも主流になりつつある高解像度の4K(3840×2160ドット)以上で、PCゲームを快適にプレイできる、最上位クラスのビデオカードになると10万円以上と高価になってしまうが、フルHD(1920×1080ドット)またはその上のWQHD(2160×1440ドット)でゲームを快適に遊べるクラスのビデオカードのラインアップはどちらも豊富で、PCゲームの相性によっても快適度が異なるため、甲乙つけ難い状況だ。

 日本で発売している最新の技術を備えたRadeonは、「Radeon RX 5700 XT」「Radeon RX 5700」「Radeon RX 5600 XT」「Radeon RX 5500 XT」4製品。CPUと同じく名称である型番を見れば、性能の違いが分かるようになっている。AMDの推奨は以下のとおり。

Radeon RX 5700シリーズ:WQHD以上でゲームをプレイする人
Radeon RX 5600シリーズ:画質を妥協せずにフルHDでゲームをプレイする人
Radeon RX 5500シリーズ:フルHDでゲームをプレイするコスト重視向け

 ちなみに、ビデオカードはPCのスペック表に、
Radeon RX 5500 XT(GDDR6 4GB)
などと記載されていたりするが、カッコ内のGDDR6がビデオカードに搭載されているメモリーの種類名で、4GBが容量になる。GPUが同じであっても、このメモリーの容量やビデオカードを冷やすファンなどによって性能差が生まれる。詳しく知りたい場合は、ASCII.jpの各ビデオカードの検証記事(例:Radeon RX 5600 XT検証記事)を参照して欲しい。

 AMDの開発コード“Navi10”で知られるこの最新のRadeonは、RX 5700シリーズは昨年の7月発売と、比較的早い段階から登場したが、RX 5500シリーズが昨年12月、RX 5600シリーズが今年の1月発売と、発売されてから日が浅いためもあり、BTO PCの採用例がまだ少ないが、10万円台前半~20万円以下という、ゲーミングPCの普及価格帯としては、Ryzen 5との組み合わせが、コスパも高くオススメだ。

 そこでまずは、CPUが最新である第3世代Ryzen 5またはRyzen 7で、ビデオカードを備えたオススメのBTO PCをいくつか紹介したい。(価格には送料を含めていない)

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