適切な働き方を考え直す、きっかけとしてとらえたい
── ルールは実施しながら作り、調整していけばいいということですかね。
青木 やはり、一番大事なのは従業員からの意見でしょうね。最初に厳密なルールを決めるのではなく、どうすれば仕事をしやすくなるかを、マネージメント層や経営層が考えるべきです。今回の騒動が収まったあと、やらないといけないのは「在宅リモートワークをやってみてどうだったか」を従業員から吸い上げることです。こうすれば、仕事がもっとよくできるという前向きな話を聞きたいです。
また、従業員間のソーシャライズについては、会社がコントロールする部分ではないように思います。すでに述べたように、きちんとやらないといけないところは会社が管理するが、それ以外は現場の責任者やマネージャーに任せることも大切です。
どこでも働けるは、今後重視すべきビジネス課題だ
── コロナウィルスへの対策を通じて、多くのビジネスマンが自分の働き方について自問自答したと思います。捉え方は人それぞれでしょうが、これからの働き方を見つめ直す機会になったのではないでしょうか?
青木 テレワークや在宅勤務については、マカフィーの中でも考えていました。2020年はオリンピックがありますし、今後大きな自然災害が来るかもしれない。そういったケースでも継続性のある業務をどう実現していくか、経営会議で話題に上っていたのです。
これらは、多くの企業が少なからず抱えている課題だと思います。若干、前倒し的な感じにはなりましたが、国が推奨しているからではなく、今後のビジネス的な課題として、各自が考えるべきテーマかと思います。方法としてはプロアクティブであるべきで、経営層は考え、現場はそれを実現するための準備にすぐ取り掛かるべきですね。
── 本日はありがとうございました。
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