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LINNの50万円以上するスピーカーは「いい音といつまでも暮らせる」幸せの卵だった!

2020年03月14日 10時00分更新

主な操作はスマホを使ってWi-Fi経由で

 入力されたデジタル信号は高域と低域に帯域分割の後、各帯域ごとに設けられた D/Aコンバーターでアナログ変換。その後、2台の100Wアンプ回路を介して、ツィーターとウーファーから音が出るという回路構成。ここで注目は、一般的なパワードスピーカーとは異なりユニットごとにパワーアンプが奢られているばかりか、D/Aコンバーターまで搭載していること。一般的にユニットごとにアンプ回路を奢る方式をマルチアンプと呼びますが、この方式はスピーカーのネットワーク回路による音質変化や出力損失が避けられるほか、ウーファーが発する逆起電力がツィーターに流れ込まないなど、音質面で大きなメリットが得られることで知られています。

 ですが大がかりなシステムになってしまうことが課題で、この方式を実践するのは、少しでもパワーが欲しいコンサートなどのPA現場か、クオリティーを追及する一部のオーディオ愛好家だけでした。ですが、LINNは技術を駆使して、小さな卵型の筐体に高度なマルチアンプシステムを入れてしまったのです。さらに帯域分割をアナログ領域ではなくデジタル領域で行なうわけですから、アナログの帯域分割回路では難しかった正確な帯域フィルターを作り出せるほか、アナログ回路では避けられなかった位相回転の問題も回避。ここまでのことをしているパワードスピーカーは、そうないのではないでしょうか。

クロームグリル仕様のSeries 3

ゴールドグリルを横から見た様子

 サランネットは購入時にクロームとゴールドの2種類が選択できますが、驚くべきはわずか2mm程度の厚さであるにも関わらずこのサランネットは切削加工でつくられていること。細かな格子状の模様とLINNのロゴマークのエッジを見るだけでモノマニアな方はそそられることでしょう。

専用アプリで301を認識した

アプリで入力切替をしている様子

検索はもちろん、楽曲はアーティストやアルバム、発売年などから選択もできる

ハイレゾファイル再生中のアプリ画面

Bluetooth接続で301を識別した様子。グリルの色まで表示される

 主な操作はスマートフォンにインストールした専用アプリを使い、Wi-Fiで行ないます。いわゆる赤外線リモコンはありません。スピーカーもホームネットワークとWi-Fiを介してインターネットへ接続するのですが、ルーターにあるWPS機能などを使えばカンタンに接続可能です。セットアップは箱出し含めて10分もかかりませんでした。

Series 3の梱包箱

箱を広げた様子。いわゆる開封の儀。じつに取り出しやすい

スピーカー底面には三脚穴が用意されている

301に電源を入れたところ。天面にLINNのロゴマークが表示される

302の天面にはボタンなどは一切ない

 アプリが秀逸で、NASに入っている音源だけでなく、QOBUZ/TIDAL/Spotifyなど数多くの音楽配信サービスにも対応しており(日本ではSpotifyのみ対応)、検索機能を使えば配信元に関係なくシームレスで選曲ができます。さらに数ヵ月以内に世界最大級の高音質ストリーミングサービス「Amazon Music HD」にも対応します! もちろん部屋にNASがあれば、その楽曲も再生可能なのは言うまでもありません。

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