縦折りスマホのバトルは
どちらに軍配が上がる?
2020年春商戦のスマートフォン新モデルはサムスン電子がいち早く「Galaxy S20」シリーズと「Galaxy Z Flip」を投入し、現時点では話題の面で一歩リードしている状況です。筆者は2月にヨーロッパを訪問した際にロンドンにも立ち寄りましたが、ロンドン市内の広告やデジタルサイネージでもGalaxy S20シリーズが目立っていました。3モデルが5G対応ということで、5Gサービス展開中のイギリスでも注目度は高そうです。
ロンドンに行くといつも立ち寄るオックスフォードストリートにあるサムスンのフラッグシップストアでも、入ってすぐの目立つ位置にあったのはGalaxy S20 Ultra、Galaxy S20+、Galaxy S20の3モデル。どれにしょうか悩むロンドン市民が実機を試そうとやってきてじっくりといじっている姿が印象的でした。
もちろん縦折り式スマートフォンのGalaxy Z Flipも女性客を中心に人気。ショーケースの中にうやうやしく展示されているものの、スタッフに声をかければ実機を出して触らせてもらえます。折りたたんだ美しい姿を常に見せるため、普段はこうして展示しているのでしょう。
さて、Galaxy S20シリーズのうち、もっとも注目は100倍ズームと108メガピクセルカメラ搭載のGalaxy S20 Ultraであることは間違いないでしょう。しかし、20万円に届きそうな価格はおいそれと手を出せるものではありません。カメラ機能をそこまで気にしなければ、8Kビデオ撮影には3機種とも対応しているため、Galaxy S20やGalaxy S20+も悪い選択ではありません。
また、5Gスマートフォンは掘り出し物も売られていました。昨年後半に登場したAシリーズの最上位モデル、Galaxy A90 5Gが399ポンド(約5万4000円)と、定価639ポンド(約8万7000円)の約4割引きで販売されていました。外国人が買うとVAT分が戻ってきて、だいたい360ポンド(約5万円)くらいで買えます。サムスンの5Gスマートフォンがこの値段で買えるなんてちょっとオトクです。
サムスンのお店で最新モデルを堪能したあとは街中を探索。ふと売店の店先を見ると毎日配布されている無料新聞の束が置かれていました。よくみると通信キャリアEEの広告で、しかもそこに写っているのはモトローラの「razr」じゃありませんか。EEはeSIMサービスも展開していて、それに対応するモデルとしていち早くrazrの販売を始めるようです。
サムスンのフラッグシップストアからそう遠くない場所に、やや大型のEEショップがあることを思い出して行ってみました。すると店内の一角がrazrコーナーになっています。モトローラのプロモーターもおり、razrを実演デモ中でした。
実機はWi-Fi接続ながら自由に使える状態になっており、気になる折りたたみ構造もじっくり試すことができました。Galaxy Z Flipと折り比べた感想は、どちらがいいかとかではなく、どちらもスマートフォンの新しい形としてなかなかいいな、というもの。使わないときはたたんでポケットに入れることができる感覚は新鮮です。
ここから100メートルも離れていない場所にサムスンのGalaxy Z Flipが展示されており、なんとか2つを比較したいところですがそれは叶いませんでした。でも、あと数週間もすればGalaxy Z Flipもrazrもロンドンの街中で普通に見かけるようになっているんでしょうね。日本ではGalaxy Z Flipのみが発売になりましたが、モトローラにはぜひrazrの日本投入もお願いしたいです。
「スマホ好き」を名乗るなら絶対に読むべき
山根博士の新連載がASCII倶楽部で好評連載中!
長年、自らの足で携帯業界を取材しつづけている山根博士が、栄枯盛衰を解説。アスキーの連載「山根博士の海外モバイル通信」が世界のモバイルの「いま」と「未来」に関するものならば、ASCII倶楽部の「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」は、モバイルの「過去」を知るための新連載!
「アップルも最初は試行錯誤していた」「ノキアはなぜ、モバイルの王者の座を降りたのか」──熟練のガジェットマニアならなつかしく、若いモバイラーなら逆に新鮮。「スマホ」を語る上で絶対に必要な業界の歴史を山根博士と振り返りましょう!
→ASCII倶楽部「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」を読む
★ASCII倶楽部は、ASCIIが提供する会員サービスです。有料会員に登録すると、 会員限定の連載記事、特集企画が読めるようになるほか、過去の映像企画のアーカイブ閲覧、編集部員の生の声を掲載する会員限定メルマガの受信もできるようになります。さらに、電子雑誌「週刊アスキー」がバックナンバーを含めてブラウザー上で読み放題になるサービスも展開中です。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります