WebカメラもスピーカーもMacで利用可能！
本製品は、天面にポップアップ式のWebカメラが内蔵されている。解像度は約200万画素で、フルHDの動画撮影が可能。また、ディスプレイの下部ベゼルには北欧の高級オーディオメーカー「Bang & Olufsen」のデュアルスピーカーが内蔵されている。
スピーカーの方はHDMI、DisplayPort、USB Type-Cのいずれで接続した場合でも利用可能だが、Webカメラの方はUSB Type-Cでつないだ場合のみ利用することができる。MacBook AirでもUSB Type-Cでつないだ場合はWebカメラが認識され、macOS標準のビデオチャットアプリ「FaceTime」などで問題なく使用することができた。
ちなみに、このWebカメラは手動でポップアップする仕組みになっている。ちょっと手間に感じる人もいるかもしれないが、格納時はレンズが覆われて物理的に撮影ができなくなるため、盗撮の心配も少なくなるのはありがたい。
スピーカーはBang & Olufsenとの共同開発ということもあって、一般的な外付けディスプレーの内蔵スピーカーとは比較にならないほど高品質。ズンズンくる低音から、クリアな高域までしっかり再現してくれる。ライブビデオなども視聴してみたが、ベースやドラムの音がしっかり出ている上、ボーカルの声も輪郭がはっきりしてわかりやすく、臨場感たっぷりに楽しめた。これなら、別途外付けスピーカーを用意しなくてもほとんどの用途で満足できるという印象だ。
ポップアップ式の内蔵Webカメラ。解像度は約200万画素で、フルHDの動画撮影が可能
FaceTimeの「ビデオ」メニューにある「カメラ」を「HP Display Camera」に、「マイク」を「Pavilion 27」に設定すると、本製品内蔵のカメラとマイクを利用してビデオチャットすることができる
Macでもディスプレーの各種機能が利用可能
今回のようにMacBook Airとつないで使う場合は、MacBook Airの内蔵ディスプレーと同じ内容を表示するミラーリングのほか、デスクトップを拡張して表示させることもできる。後者だと作業領域が増えるので、Photoshopのように操作パネルが多いアプリを使う際に便利。たとえばMacBook Airの内蔵ディスプレーにパネルをまとめて表示させ、本製品に編集画面を大きく表示して使う、ということができる。ミラーリングと拡張デスクトップの切り替えは、macOSのシステム環境設定で変更可能だ。
なお、画面の明るさやコントラストなどの細かい調整はmacOS側ではできず、本製品側で行う必要がある。本体背面にOSD操作スティックが搭載されているので、それを操作して設定を行う。明るさやコントラストだけでなく、シャープネスや省電力設定など、さまざまな項目が用意されており、用途や好みに合わせて細かくカスタマイズすることが可能だ。
このほか利用シーンに応じた表示モードも用意されており、手軽に切り替えることができる。たとえば動画を鑑賞したいときは「動画」、写真を閲覧したいときは「写真」モードに設定すると、それぞれ最適化された表示で楽しむことができる。目が疲れにくいようブルーライトや輝度を調節する「低ブルーライト」や「夜間」、「読書」などのモードも搭載されている。
ちなみに、macOSにもブルーライトを低減する「Night Shift」機能がありシステム環境設定で調整できるが、それを有効にすると本製品側の画面にも適用される。おもしろいのは本製品のOSDで「低ブルーライト」や「夜間」などに設定した状態でmacOSの「Night Shift」を有効にすると、両方の効果がプラスされるということ。色味がだいぶ赤っぽく変わってしまうので、通常はどちらか一方で調整した方がよさそうだ。
内蔵スピーカーは、北欧の老舗高級オーディオメーカー「Bang & Olufsen」がカスタムチューンした ファブリックデュアルスピーカー
macOSのシステム環境設定の画面。ミラーリングと拡張デスクトップを切り替えられる
本体背面にはOSD操作スティックが搭載されている
OSDのメインメニュー。輝度やコントラスト、電力などさまざまな調整機能が搭載されている
OSDの表示メニュー設定画面。豊富なプリセットモードが用意されている
macOSのシステム環境設定の画面。ブルーライトを低減する「Night Shift」効果は本製品の画面にも適用される
コストパフォーマンスのよさも魅力！
洗練されたデザインの本体に豊富な機能を搭載したHP Pavilion 27 FHD ディスプレイ。日本HPの直販サイトでは、通常価格が3万9800円（税抜）だが、本稿執筆時は「42％オフ！キャンペーン価格！」が適用され2万2800円となっていた。性能や質感のよさを考えると非常にリーズナブルだ。
Windowsパソコンを出しているHPの製品ということで、Windowsでしか使えないと思い込んでいる人もいるかもしれないが、今回試したようにMacとの相性もかなりいい。Windowsユーザーはもちろんだが、高性能でデザインのよい外付けディスプレーを探しているMacユーザーにも、ぜひ目を向けてもらいたい魅力的な製品だ。
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