日本電気は2月21日、AIなどを搭載する「スマート街路灯」20本を六本木に設置すると発表した。3月から6月にかけて設置する。
スマート街路灯は、街路灯の稼働状況をネットワークで一元管理し、故障への迅速な対応や、季節や天候、エリアに応じたきめ細かな照度設定が可能とのこと。また、カメラや各種センサーを装備することで、街に関するさまざまなデータを効率的に収集できるという。
今回設置するスマート街路灯は、2019年度の文化功労者に選ばれた照明デザイナーの石井幹子氏と、パリを拠点に活躍する石井リーサ明理氏がデザインを手掛けた。
石井氏はこれまで、六本木交差点を通る高速道路の桁下のデザイン照明(通称、六本木ライトストリーム)や六本木通りの街路灯デザイン、東京タワーのライトアップなどを手掛けており、スマート街路灯の先進地区であるという欧州の事情を知る石井リーサ明理氏とともに、周辺環境と調和のとれた街路空間を演出するとしている。
スマート街路灯の筐体には、LED照明やカメラ、スピーカー、サイネージを搭載。六本木に関するさまざまなデータの収集や情報発信により、街と来街者を双方向につなぐことが可能とのこと。
また、搭載したカメラの映像から来街者の移動方向や属性(性別・年代)、人数を24時間リアルタイムに推定するため、データに基づいた集客施策の改善、商店街のにぎわいの創出に活用できるという。さらに、サイネージやスピーカーを活用して、地域のイベントや観光情報、防災情報を発信することで、より便利で快適なまちづくりを支援するとしている。
カメラ映像の運用については、個人情報保護法をはじめとした関係法令および「カメラ画像利活用ガイドブック」を遵守の上、関係各機関と有識者からの助言のもと、六本木商店街振興組合としてのガイドラインを独自に作成。約2年間、ガイドラインに沿った試行運用が実施できたことで、今回の設置に至ったとのこと。
カメラの映像は、六本木商店街振興組合で来街者の推定データ取得用途、六本木防犯カメラ運営協議会で防犯用途で用いられ、相互にアクセスできないようにネットワークを分離して制御するとのこと。なお、来街者の推定データ取得に使用する際、映像は推定データの生成後に即時破棄するという。
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