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10~30代の約4割が「注意していれば事故につながることはない」と回答

歩きスマホの10~30代「注意してるから大丈夫」と油断すべからず

2020年02月18日 09時00分更新

10~30代で多い「歩きスマホ」

 皆さんは、歩いたり運転などをしながらスマホを使う「歩きスマホ」や「ながらスマホ」の経験はあるだろうか。警察庁によると、平成30年中の携帯電話使用等にかかわる交通事故件数は、2790件と過去5年間で約1.4倍に増加している。

 2019年12月1日からはスマホによる「ながら運転」は罰則が強化されるなど、歩きスマホやながらスマホは社会問題化している。今回は、歩きスマホの実態について見ていきたい。

おく見かけるが

地図アプリを使いながら目的地を目指す光景はそこかしこで見られる

ゲームしながらの歩きスマホもよく見かけるが……

 IPA(情報処理推進機構)の2018年度「情報セキュリティの脅威に対する意識調査」「情報セキュリティの倫理に対する意識調査」(2018年12月)によると、「歩きスマホ」経験の割合は、10代が57.1%、20代が60.3%、30代が61.6%で、これはその上の世代と比べて高い。スマホの利用率が高いことも影響しているだろうが、それだけではなさそうだ。

「慣れてるから大丈夫」はNG

 先ほどの調査結果によると、歩きスマホの理由として、「注意していれば事故につながることはない」からと答えた10~30代が約4割を占める。これは他の世代よりも10%以上高く、歩きスマホに慣れており、油断していることがわかる。なかでも歩きスマホ率が最も高かった30代は、ここでも39.5%と最多となっている。

 また、電気通信事業者協会の「『やめましょう、歩きスマホ。』に関する調査」(2018年3月)によると、歩きスマホをしてしまう理由は、「移動しながら時刻表や地図アプリを使用するのが便利だから」が最多に。続いて「スマートフォンをみることが癖になっているから」(関東圏2位、関西圏3位)、「SNSやLINE、メールなどのやりとりをタイムリーにしたいから」(関東圏3位、関西圏2位)となった。

 すでに歩きスマホが習慣になってしまっているのだ。つまり、油断が大きな原因となっているわけで、かなり危険な状態と言えるだろう。

早期に改めたい「歩きスマホ」の癖

 「スマホを忘れたら遅刻しても家に戻る」とある高校生は言う。「気づいたらついスマホを触っている。少しでも時間ができたら見るし、チェックしてる。トイレでも風呂でも歩きながらも見ている」。彼にとっては、一番なくなっては困るものはスマホだそうだ。ただし、最近は自分でも「少し使いすぎかもしれないと感じている」という。

 「ポケモンGO」をプレイしながらの自動車運転や、SNSを見ながらの自転車運転が招いた死亡事故の例を見るまでもなく、「気をつけていれば大丈夫」と思っていても、事故は起き続けている。取り返しのつかないことが起きる前にそのような習慣は改めて、安全な利用を心がけるようにしてほしい。

著者紹介:高橋暁子
 ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki

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