ソニーモバイルコミュニケーションズの「Xperia 8」は、Xperiaブランドを冠したスマートフォンながら、キャリアによっては3万円台から購入できるミドルクラスのモデルであること、「Xperia 1」「Xperia 5」など同じ21:9の縦長比率の6型ディスプレーを搭載しているのが特徴だ。
とはいえ性能面で見ると、Xperia 8はチップセットにSnapdragon 630を採用し、メモリーが4GB、内蔵ストレージが64GBと、同じミドルクラスの「Xperia Ace」とほぼ変わらないし、そちらの方が販路が広く購入しやすかったりもする。そのような理由からXperia 8を選ぶ最大のポイントは、低価格でありながら最近のXperiaシリーズのフラッグシップモデルにおける最大の特徴、アスペクト比21:9のディスプレーを使いたいかどうかという点だろう。
そこでここでは、Xperia 8の21:9のディスプレーが本当に有効活用できるのか? という部分に重点を置いてレビューしたい。
やや慣れが必要な縦長比率
有効活用するには?
まずはXperia 8の本体について確認する。サイズは約69×158×8.1mm(最厚部が約9.7mm)、重量が約170gと、サイズ感としてはXperia 5に近い。横幅が狭いのに加え、ベゼルにやや厚みがあることもあって狭額縁設計の大画面スマートフォンと比べるとディスプレーはやや小さい印象を受けるが、幅が70mmを切るため片手での持ちやすさは抜群だ。
だが、ディスプレーが他の機種よりも一層縦長なので、片手操作ではやや不便なこともある。その1つがプルダウンシェードの呼び出しだが、Xperia 8のホーム画面では、ホーム画面上のどこかを上から下にスワイプするとプルダウンシェードが呼び出せるようになっているので、こうした操作を活用するのがいいだろう。
最近のXperiaシリーズで採用されている「サイドセンス」も、側面に表示されたバーをダブルタップすれば利用できることから、Xperia 1/5と比べてかなり呼び出しやすくなっている。こちらから「マルチウィンドウ」や「片手モード」などの操作が利用できるので、片手操作の時には重宝する。
もう1つ、他のスマートフォンに慣れている筆者が気になったのが、ニュースアプリやSNSなどを使うと縦長のため一度に表示される情報量が多く、読むのに意外と時間がかかると感じたこと。これはあくまで個人的な感想であり慣れの問題ではあるのだが、その1つの解決策となったのが、マルチウィンドウを使ってYouTubeの動画などを上に再生しておくことだ。
こうすれば、従来の16:9や18:9といった比率に近い感覚でニュースなどが読めるし、同時に動画も視聴できる。Xperia 8を扱っているY!mobileやUQ mobileでも、最近では比較的大容量のプランが出てきているだけに、動画とSNSの「ながら見」をするには最適といえそうだ。
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