Amazon MusicがApple Musicを迫撃
日本でも展開中のストリーミングサービス「Amazon Music」の利用者数が、全世界で5500万人を超えた。Amazonが、Amazon Musicの成長指標を公表するのは初めてのこと。昨年夏に6000万人超と報道されたApple Musicの有料会員数にかなり近づいた数字になっている。
Amazonによると、日本、アメリカ、イギリスなどでは、Amazon Music Unlimitedの会員数はこの1年でほぼ50%増。フランス、イタリア、メキシコなどではさらに伸びが大きく会員数が2倍以上になったという。
Amazonが提供する音楽配信サービスは少々複雑だ。まず、Amazonプライム会員(月額500円、年間プランは4900円)であれば、200万曲以上の配信をしている「Prime Music」を追加料金なしに利用できる。さらに欧米の一部地域では昨秋から、契約や利用料金が不要の広告付き配信を開始し、話題となった。
これとは別に6500万曲以上を配信している「Amazon Music Unlimited」(個人プランの場合、月額980円)というサービスがある。Amazon Music Unlimitedは、Amazonプライムとは別に契約するサービスだ。ただし、Amazonプライム会員に対しては、月額利用料を割引(同じく月額780円、年間プランでは7800円)する。日本では2017年からサービスを開始。昨年後半には新たにブラジルでの配信も始まった。
さらにAmazon Music Unlimitedのオプションサービスとして「Amazon Music HD」が用意されている。Amazon Music Unlimited契約者が追加料金(毎月+1000円)を支払い、Amazon Music HDにアップグレードすると、配信するデータの品質が通常のMP3(SD)水準から、ハイレゾ(UHD)やロスレス(HD)水準に上がる。
Amazon Musicと言った場合、これらサービスを総称することが多い。5500万人超の利用者という数字にどのサービスの利用者が含まれているか、具体的には示されていない点にも一応注意しておきたい。
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