LightroomでRAWデータの書き出し速度を計測
Core i7-9700の半分の時間に
続いてPhotoshop Lightroom ClassicでのRAWデータの書き出しにかかる時間を計測。2400万画素のデジカメで撮影したRAWデータ500枚を用意して、書き出し処理の時間を計測してみた。
結果はというと、500枚のRAWデータからPSD16bit形式の書き出しにかかった時間は「約3分42秒」で、とても高速な結果になった。同じDAIVシリーズでCore i7-9700とRX 5700を搭載した「Z7」でも同様のテストを行なったが、そちらでは「約6分9秒」という結果だったので、半分に近い時間で処理できているのには驚いた。
この2台に大きな仕様の違いはなく、ストレージくらいしか変わっていないので、「A7」はかなりの実力を持ったマシンだと思える。そのストレージにしても、ともにNVMe接続。「A7」はチップセットの仕様でPCIe 4.0 x4接続と有利ではあるが、これはAMD製ならではの機能であり、「Z7」のほうでタスクマネージャーを見ている限りストレージがボトルネックになっているような動作ではなかったので、単純に「Ryzen7 3700X」が早いという結果だろう。
また今回テストに使用したのが2400万画素のデジカメデータということもあり、書き出したPSDデータの容量は約140MBほどだが、これ以上の画素数を持つデジカメの場合、より大きなPSDファイルを書き出すことになる。4000万画素や6000万画素クラスのデジカメデータを扱う場合には、PCIe 4.0 x4接続のNVMeが利用できるAMD製CPUの本領を発揮できるかもしれない。
LightroomはRAWデータからPSD形式やJPEG形式での書き出しを行なうためのソフトで、Photoshopでレタッチをするベースになる写真を書き出すことが多い。再調整はPhotoshopで行なうことができるが、ベースになる写真がしっかりできていないとレタッチでも補正しきれない部分も出てくるし、できるだけ補正処理はしないほうがよいので、なるべくLightroomで完成できるよう作業することが多い。
そのため細部チェックはPhotoshop以上に行なうし、色や明るさなどの基本的な部分の補正もする事が多いため、画面の書き換えスピードはかなり重要視する点といえるだろう。その点「DAIV A7」では、補正作業時に重要な画面描画がRX 5700によって快適で、なおかつ書き出しにおいてもRyzen 7 3700Xで高速に処理できる。静止画をメインに扱うカメラマンにとっては、最強の道具になりうる実力を持っているのが確認できる。
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