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約12万円の3440×1440ドット湾曲ディスプレーを使ったら目への優しさがはんぱなかった

2017年05月28日 09時00分更新

ASUS
↑『MX34VQ』。実売価格は12万円前後。

 筆者は仕事柄、ディスプレーに向かう時間が長い。当然だが目が疲れがちで、目薬はもう必需品だ。それでも5年ぐらい前にレーシック手術をしたので、コンタクトレンズを使っていた時代に比べればマシではあるのだが、極力目はいたわりたいものだ。最近はフリッカーフリーやブルーライト低減といった、目に優しい機能を搭載したディスプレーが増えており、古いディスプレーを使っているなら買い替えるのもひとつの選択肢だろう。今回紹介するASUSの『MX34VQ』はそうした機能を備えながら、作業領域を広くとれる34インチのウルトラワイドディスプレーだ。

 『MX34VQ』は画面解像度3440×1440ドット、アスペクト比21:9の湾曲VAパネルを採用。視野角は垂直・水平ともに178度で、最大輝度は300cd/㎡。コントラスト比は3000:1(ASCRオン時は1億:1)で、中間色応答速度は4msとなっている。ちらつきを抑えるフリッカーフリー技術を採用し、目にとても優しい。

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↑『MX34VQ』を正面から見るとこんな感じ。筆者は普段24インチ+16インチのマルチディスプレー環境で作業しているが、34インチのウルトラワイドは1台でもかなり大きい印象を受ける。
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↑湾曲率は1800R。正面に座っているとあまり気にならないが、横から見るとかなり曲がっている。上部と左右部のベゼルは実測で8.1mmほど。

 箱から本体を取り出すと、台座部分もすでに接続されており、出してすぐに設置できるので便利。ちなみにこの台座部分は『Qi』対応のワイヤレス充電システムになっていて、スマホなどの対応製品をここへ置けば充電ができる。ディスプレーのスタンド部分に備わっていることで、デッドスペースを有効活用できるわけだ。ついQi対応製品が欲しくなってしまう。

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↑台座部分はガラスになっていて、センターが充電ポイント。
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↑Qi対応機器を置くだけで充電開始。充電中は光がゆっくりと明滅する。

 背面はコネクター部分がカバーされていて見た目がすっきり。左右はスピーカーが埋め込まれているかのようなデザインだが、スピーカー自体はディスプレーの底面についており、音が抜けるようになっている。音響に関しては、Harman/Kardonと共同開発したASUS SonicMaster技術を搭載しており、出力は8W×2とディスプレー内蔵スピーカーにしてはかなり大きな部類になる。それゆえチープなものではなく、しっかりした音を奏でてくれる。設定でイコライジングもでき、別途スピーカーを設置せずともゲームや映画をかなりの迫力で楽しめる。

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↑背面は非常にスッキリしたデザイン。スピーカーのようにも見える。高さ調整はできず、チルトは上15度、下5度。

 入力端子はDisplayPort 1.2×1、HDMI 2.0×3の4入力を備えるイマドキの仕様。電源はACアダプター方式で、これが意外と大きい。ディスプレーを置くスペースより、アダプターの置き場をちょっと考えてしまうほどだ。

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↑コネクター部のカバーを外すと、4つの端子にアクセスできる。
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↑ACアダプターは、iPhone 7 Plusぐらいのサイズ感。

 実際に使ってみると、ウルトラワイドの画面はかなり見やすい。横解像度が3440ドットあるものの、縦解像度がWQHDと同じ1440ドットとそれほど大きいわけではないため、アイコンなどのサイズも100%でちょうどよく、広い画面サイズを有効活用できる。いまもこのディスプレーを使って原稿を書いているが、画面右側にMicrosoft Word、左側にブラウザーや写真を表示させて作業できるため、とてもラク。Windows 10ならスナップ機能でウィンドウをカンタンに2分割や4分割でき、2画面並かそれ以上に作業効率がアップする。

 ディスプレーの設定は本体底部にあるスティック状のスイッチで操作する。輝度とコントラスト、シャープネスが調整された画質プリセットが複数用意されているので、まずは用途に合わせて選択するといい。また、ブルーライト低減機能は効果を4段階で選択できる。文書作成などのときに活用すれば、目の疲れを抑えてくれるはずだ。

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↑設定はディスプレーの底にスティック状のスイッチがあり、これを操作して行なう。左側のボタンは電源、右側はキャンセルや入力切り替えボタン。
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↑標準、sRGB、シーン、シアター、ゲーム、夜景、読み取り、暗室の8つのモードが用意されている。
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↑ブルーライト低減も4段階調整できる。

 さらに、PIPとPBPモードも利用可能で、PIPの場合は、サブ画面を4隅に3段階のサイズで表示可能。ただし、アスペクト比は21:9固定のようで、その解像度に対応していない場合は、黒い帯が両端に表示される。

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↑PIP表示。設定でサブ画面を4隅のうちいずれかに表示でき、サイズは大中小の3つから選べる。
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↑PBP表示。画面を半分に分割し、アスペクト比を変えずに縮小表示される。

 実売価格は12万円前後とそれなりのお値段はするが、Qi対応ワイヤレス充電システムを搭載し、フリッカーフリーやブルーライトカットにも対応しているので、仕事用はもちろん、ゲームや映画などのコンテンツ視聴に最適だろう。筆者はこの製品を数日使ってみたが、目の疲れ方がかなり和らいだ。画面もクッキリ見やすいので、やっぱりこのぐらいのサイズのディスプレーが欲しい。

■関連サイト
『MX34VQ』製品ページ

 

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