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4万台は安い?有線&無線で使える多段階ノイキャン付きJBL製ヘッドフォンを聴く

2016年02月28日 10時00分更新

JBL EVEREST ELITE 700

 最近、音楽はもっぱらスマホで聴く、という人がずいぶん増えたのではないだろうか。AppleやGoogle、Amazonなどが手軽に利用できる定額制音楽配信サービスを手がけ、さらにハイレゾ対応など音楽再生機能を強化したスマホが出てきたこともあって、専用の音楽プレイヤーよりも常に持ち歩くスマホで音楽を楽しむことはもはや当たり前になりつつある。

 ただし、スマホ付属のヘッドホンはおまけ的なものが多く、スマホに潜む本来の音質を引き出してはいない。通勤通学で毎日のように音楽を聴くのなら、ちょっといいヘッドフォンを手に入れてみるのはいかがだろうか?

 そこで今回オススメしたいのが、発売したばかりのJBL『EVEREST ELITE(エベレスト エリート)700』だ。Bluetooth対応オーバーイヤーヘッドホンで、JBLのBluetoothヘッドホンの中では最上位クラスの製品になる。それなりのお値段はするが、付属のヘッドホンでは味わえないクリアーな音質を楽しめる。

JBL EVEREST ELITE 700
↑JBL『EVEREST ELITE(エベレスト エリート)700』。写真はブラック/ブルーのモデル。実売価格は4万4100円前後。

 JBLのロゴが主張するフラットなアームデザインが特徴。ぱっと見、可動部分がなさそうに思えるが、きちんと折りたためるので持ち運ぶときに便利だ。大きくて厚めのバフは耳をしっかり包み込んで密着してくれる。装着向きは、左右の「LR」マークがドライバー部分に大きく書かれているので、装着時に迷うことはないだろう。

JBL EVEREST ELITE 700
↑折りたためるので携帯するときに便利。伸縮する部分には線が書かれていて、伸ばし具合を左右均等にしやすい。
JBL EVEREST ELITE 700
↑「LR」マークはわかりづらい機種もある中で、EVEREST ELITE 700は一目瞭然。

 左右の背面に配置されたスイッチ類には突起があり、指で触るだけでボタンの位置がわかるようになっている。右側のスイッチは電源のオン・オフやノイズキャンセリング、Bluetoothでのペアリングに使用。左側は音量のほか、再生や一時停止、着信時などに使うマルチファンクションボタンも備えている。

JBL EVEREST ELITE 700
↑スイッチ類は左右いずれも背面にある。
JBL EVEREST ELITE 700
↑左側は真ん中がマルチファンクションスイッチになっている。

 ペアリングはカンタンで、右側の電源ボタンを3秒間長押し、スマホ側もBluetoothメニューで接続設定するだけ。一度設定すれば、電源ボタンを3秒押しすると「Power is turned on」、接続が完了すれば「Conected」と女性のボイスガイドが囁いてくれる。LEDも付いているが、装着してから操作してもきちんと確認できるのがすばらしい。

JBL EVEREST ELITE 700
↑装着した状態からでも、手探りで電源ボタンがわかるのでとても扱いやすい。

 右側下のボタン(Sボタン)はノイズキャンセリング機能の調整で、押すごとに3段階でレベルが変わる。このレベルは外の音がどのくらい聞こえるかを指し、オフがいちばん外部騒音が低減されている状態、LOW、HIGHで徐々に聞こえるようになるといった感じだ。ハウジングに備わった左右のマイクから外部の音を拾っているので、音の鳴る方向もわかる。

 実際、いろんな場所で使ってみたが、そもそも装着しただけでかなり騒音が低減され、人の声がくぐもって聞こえる感じがした。ノイズキャンセリング機能をオンにすると、空調や電車内の騒音はほとんど消え、人の声も小さくなる。電車の走行音の低音部分も消えるので、かなり静かだった。

 このヘッドフォンを扱うなら、あわせてスマホアプリ『My JBL Headphonnes』を導入したい。ヘッドフォンと接続していれば、アプリ上から設定や調整が可能になる。なお、ノイズキャンセリング機能はスマホ上からのみMEDIUMも設定でき、4段階に。Sボタンの設定も、レベル調整かノイズキャンセリング機能のオン/オフかに割り当てられる。

JBL EVEREST ELITE 700
↑アプリ『My JBL Headphonnes』。各種設定だけでなくバッテリー残量も確認できる。
JBL EVEREST ELITE 700
↑アプリからのみ、ノイズキャンセリングの設定“MEDIUM”が使用可能。機能のオンオフもできる。

 アプリは10バンドのイコライザー機能も備え、デフォルトでJAZZとVOCAL、BASSの3つのほか、自分で新規に設定を登録できる。標準状態での音の味付けは、どこかの音域を強調することもなく、実にフラットで原音に近い。特にイコライジングせずとも十分なのだが、好みに合わせてアクセントを付けるのもいいだろう。

JBL EVEREST ELITE 700
↑10バンドのイコライザー機能を備える。あらかじめ3種類の設定を用意。

 はじめて装着した際は、まずキャリブレーションを実施するといい。ビープ音を出して耳の形状をスキャニングし、それに合わせて最適な音を楽しめるような補正をかけてくれるのだ。左側のマルチファンクションボタンを4秒間押すと実行される。

 音質はというと、高性能40mm径ダイナミックドライバーにより、非常にクリアーで低域から高域までパワフルで繊細な音を奏でてくれる。筆者の大好きなピアノ曲では、息遣いが聞こえてくるかのようで、一音一音が明瞭。また、テクノを聴いても低域のベースがしっかり響き、広域のピコピコ感も心地よい。もちろん、J-POPなどのボーカル曲を聴いても、しっかりと歌声が頭のなかに染み渡る。

 また、ノイズキャンセリングをオフにしたほうが、ハウジング内に音が広がった感じで断然いい。しかし、電車の中だと走行音がハウジング内にこもった感じになり聴きづらくなるので、ノイズキャンセリングをオンにして聴くほうがよさそうだ。広がり感が若干薄れるものの、低域から広域までの明瞭さは変わらない。

 スマホでの利用を想定した製品なので、ハンズフリー通話にも対応する。エコーキャンセリング技術を採用し、ヘッドホンからの音をマイクで拾って聞きづらくなるのを防いでいるという。また、マルチファンションボタンを4秒押すことで、スマホのボイスコントロール機能を利用して電話をかけられる面白い機能も備えている。

 バッテリーはノイズキャンセリングをオンにした状態で15時間もつとのこと。かなりの頻度で使っても1日1回充電すればいいレベルだ。逆にそれだけ使っているとスマホのバッテリーのほうが心配になるが、実際に筆者の場合、ヘッドホンのバッテリーの減り方よりスマホのほうが早かった。右側のハウジング下にマイクロUSB端子が備わっているので、モバイルバッテリーからでも充電できる。

JBL EVEREST ELITE 700
↑付属のUSBケーブルはタイプA端子がどちらの向きに挿しても大丈夫なタイプ。なお、モバイルバッテリーでも充電できる。

 周波数特性は10Hz~22kHzと、残念ながら日本オーディオ協会のハイレゾ基準は満たしていないのだが、より音質にこだわる人はワイヤードでの接続もできるので、ヘッドホン端子を利用して聴くのもいいだろう。

 JBL EVEREST ELITE 700は、実売価格で4万4100円前後。色はブラック、ブラック/ブルー、ホワイトの3色で、充電用のUSBケーブルとヘッドホンケーブル、専用キャリングケースが付属する。筆者はもっぱらインイヤータイプを使っているのだが、オーバーイヤータイプのこの音質を聴いてしまうと、多少かさばっても電車での移動時などに使いたくなる。デザインや装着性、操作性もいいので、より良い音質で好きな楽曲を聴きたいすべての人にオススメしたい。

●主なスペック

Bluetooth Bluetooth 4.0
ユニット 40mm 径ドライバー
対応プロファイル A2DP V1.2、AVRCP V1.4、HFP V1.6
周波数特性 10Hz~22kHz
感度 99dB/mW(有線接続時)
インピーダンス 16Ω(有線接続時)
重量(ケーブル含まず) 305g
連続使用時間 約15時間(充電約3時間) ※使用環境により異なる
付属品 充電用USBケーブル、ヘッドホンケーブル、専用キャリングケース
 

 

■関連サイト
『EVEREST ELITE 700』製品ページ

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