10月24日から東京・中野サンプラザで開催中の『秋のヘッドフォン祭 2015』では、音も見た目もいいフォトジェニックな新製品が続々出展中。ここではぜひ聞いておきたい製品を写真中心で見ていこう!
とっても小さいのにすごく音がいい、ChordのMojo
アユートブースでは、イギリスのChord Electronicsが開発した小型ポータブルUSB DAC『Mojo』に注目。MojoはMobile Joyの略。初代のAK100サイズでありながら、PCMは最大768kHz/32bit、DSDは最大11.2MHzと最先端の音源でも余裕で再生。これは市販のDAC ICではなくXikinx Atrix7というFPGAを使い独自のアルゴリズムでプログラミングを書いているため。光デジタル・同軸デジタル・USBデジタル入力端子を備える。
手に取るとずっしりと重く、子供が川の石を手の中でゴロゴロ回して遊んでいる姿を見て発想したというボール状のボタンなどデザインも特徴的だ。1台で2つのヘッドフォンに出力できるので外出先で友達や恋人と音楽を聴くことも可能。実売価格は7万円台前半で11月14日の発売。
Astell&Kern版『AK T1p』が登場
ヘッドフォンの老舗メーカーbeyerdynamicと最先端のハイレゾプレーヤーを開発しているAstell&Kernがコラボした『AK T1p』は第2世代TESLAテクノロジー採用のハイエンドヘッドフォン。発売は11月下旬。店頭での販売価格は15万円前後になる見込み。beyerdynamicのフラッグシップヘッドフォン『T1 2nd Generation』をベースにしつつ、インピーダンスを600Ωからポータブルで使用しやすい32Ωに下げている。発表会で登壇したオーディオライターの佐々木喜洋さんも「AKT5pと比べ、T1はスタジオエンジニアに向けたモニター的でフラットなサウンドだと感じていた。しかし新しいT1は滑らかで音に厚みもあり、より楽しめるヘッドフォンにもなっている」と評価。
発表会では、Astell&Kern製品の最新アップデート状況についてもアナウンス。ハイエンドの『AK380』がファームウェアアップデートでDSD 11.2MHz再生に対応することや、『AK240』のEQが従来の10バンドから20バンドまで取り扱えるようになることなどが紹介された。
さらに国内でもサービスが始まったハイレゾ配信サービス『groovers』についても紹介。Wi-Fi接続機能を備えたAK第2世代機(AK100 II、AK120 II、AK240、AK380、AK500Nなど)では、本体から直接楽曲を購入してダウンロードできるようになる。ちなみにこれらのプレーヤーを使っている人は、シリアル番号を入力することで、ユニバーサルミュージックのJAZZ名盤5作品の中から、好きな楽曲を1曲無料でダウンロードできる。ノラ・ジョーンズの『Come Away With Me』など定番曲が含まれる。
ハイブリッドになったFitEarのイヤモニ
須山歯研は、『FitEar』ブランドで展開しているカスタムイヤモニに新機種を追加。『FitEar Air』は、同社としては初のハイブリッド型構成を採用。会場で購入ができる。価格はオープンプライス。フジヤエービックでの参考価格は13万5000円(別途耳型採取料が必要)。
BA型とダイナミック型の両方を使う。再生時はFOSTEXから供給を受けた直径9mmのダイナミックドライバーを中心としており、足りないところをBAで補う形にしているという。なお気密性の高いカスタムイヤモニでドライバーを適切に動かすことは難しい。そこで、耳穴に収まる部分を一般的なものより短くしている。「ショートレッグシェル」と呼んでおり、耳穴内の空気容積が大きくとれるため、遮音性を維持しながら、ダイナミックドライバーも駆動できる。
またカラバリも用意しており、FOSTEXカラーのオレンジなども選択可。FitEar AyaがBAマルチウェイ、FitEar Airがハイブリッドということで近い価格帯でキャラクターの違う製品も楽しめそうだ。
ほかにも注目製品が続々! 試聴に長蛇の列も
会場ではこれ以外にも、シュアが開発した世界初のコンデンサー型イヤフォン「KSE1500」やオンキヨーの「DP-X1」などに長蛇の列が。ゼンハイザーもハイエンドモデル「HD 800 S」を投入するなど、近年中でも製品投入数の豊富さや盛り上がり感が半端ない印象。
まだ展示は続いているので、時間があるなら中野サンプラザに急げ!!
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