そろそろお盆が過ぎようとしているが、まだまだ暑い日が続いている。今後しばらくは海や川、プールなど、水辺の行楽に出掛けるシーンも少なくないだろう。そして、家族や友人とビーチやプールサイドで音楽を楽しみたい場合など、スマホなどでは音が小さいので外部スピーカーが欠かせないが、そんなときに活躍するのが防水タイプのスピーカーだ。以前、ロジクールのUltimate Earsブランドの防水スピーカー『UE BOOM』を取り上げたが、このたび新製品が登場した。それが『UE Roll』だ。
Ultimate EarsブランドのBluetooth対応防水スピーカーの新モデル『UE Roll』。 |
UE Rollは、UE BOOM同様にBluetooth対応の防水スピーカーだが、防水性能が大きく向上。UE BOOMではIPX4相当だったのに対し、UR RollではIPX7相当となっている。IPX4とは、いわゆる“生活防水”というもので、本体に水しぶきがかかっても問題のない防水性能だ。それに対しIPX7は、“潜水”に対する防水性能を意味する。具体的には、1メートルの深さの真水に30分間放置しても内部に浸水しない防水性能を備えている。
例えば、お風呂で使う場合など、IPX4ではシャワーの水滴がかかる程度なら問題ないが、浴槽に落とすと危ないのに対し、IPX7なら浴槽に落としても長時間水没させなければ問題ないことになる。当然IPX7のほうが優れた防水性能を有することになり、水まわりでもより安心して使えるわけだ。水まわりで家電製品を使う場合、注意していても水がかかってしまうことはよくあるが、優れた防水性能を備えていれば、そういった場面でもまったく不安がなく、安心して使えることになる。そういった意味で、UE Rollは水まわりで使うスピーカーとして、より魅力のある製品に進化したと言っていいだろう。
UE RollはIPX7準拠と、短時間水没させても問題のない優れた防水性能を備え、水まわりでの利便性が大きく高まっている。 |
また、独特な本体形状にもさらに磨きがかかっている。UE Rollは、まるで円盤やどら焼き、円形のクッションといったような、スピーカーとしては非常に特異な形状を採用している。これはスピーカー音声の指向性をなくす工夫でもあるが、見た目にかわいさを感じるほどになかなか絶妙なデザインだ。そして、UE BOOMと同様、スピーカー面に用意されたボリューム調節用のオレンジ色の大きな+と-ボタンも見た目のインパクトを高めている。
サイズは135×40mm(直径×高さ)、重量は330gと、片手でも軽々持てるほどに軽量コンパクト。UE BOOMはやや大きく重かったが、これならより軽快に持ち歩けそうだ。
直径135mmの円形で、重量は330g。携帯性はかなり優れる。+と-はボリュームボタン。 |
横から見た様子。中央部の高さは40mm。この特異な形状により、スピーカーの音は360度まんべんなく広がる。 |
このように片手でも楽々持てる。 |
背面には電源ボタンとBluetooth接続用ボタンがある。 |
ゴムパッキンの蓋を開けると、バッテリー充電用のマイクロUSBコネクターと、音声入力端子が現われる。オーディオケーブルを利用すれば、Bluetooth非対応機器の音も鳴らせる。 |
こういった形状のため、本体を立てて使うのは難しいが、それは大きな問題ではない。なぜなら、UE Rollでは360度全方向に音が広がるように工夫されているからだ。そのため、例えばテーブルの上などにスピーカー面が上になるように置くだけで、周囲にまんべんなく音が広がる。また、背面には本体をつり下げて使うためのストラップ“バンジーコード”が用意されており、壁のフックなどに引っかけてぶら下げて使うことも可能。その場合でも、前方の広い範囲に音が届き、どこからでも音楽が楽しめるのだ。
内蔵スピーカーは直径50mmのフルレンジスピーカーと、直径19mmのツイーター×2で、周波数特性は115Hz~20kHzと見た目以上に本格的な音が鳴る。実際に音を聴いてみても、片手で軽々持てるほどのコンパクトサイズながら、しっかりとした低音域や伸びのある高音域で、かなりいい音で鳴ってくれる。音声はモノラルでの再生となるが、音が広範囲に広がるため、モノラルとは思えない臨場感がある点も驚きだ。加えて、大音量でも音が割れたりせずに、しっかり音楽を楽しめる点も大きな魅力。特に野外で利用する場合には、大音量でしっかり鳴るのは大きな利点となるだろう。
背面にはオレンジ色のストラップが収納されている。 |
ストラップを引き出し、フックなどに引っかけぶら下げて使える。 |
ストラップは伸縮性があり、このようなバーにくくりつけても使える。 |
また、UE BOOMと同様、スマホ専用アプリを利用することでコライザーで音質を調整したり、スマホと連携して目覚ましアラームとして活用できる。2台のUE Rollを連携させ、デュアルスピーカーとして活用できる点も同様で、使い勝手はUE BOOMとほぼ同等だ。
バッテリー駆動時間は最大9時間と、UE BOOMと比べるとやや短くなっているが、これだけ長ければ野外で使う場合もそれほど大きな不満はない。スマホのようにモバイルバッテリーで充電しながら使うことも可能なので、より長時間の利用にも柔軟に対応できる。
唯一残念なのが、NFCが非搭載となり、スマホなどとの連携が少々面倒になったという点だが、それもスマホのBluetooth設定メニューからペアリングするだけでそれほど難しいものではなく、大きな問題とはならないだろう。
スマホ専用アプリでイコライザー調整やアラーム設定が可能。 |
2個のUE Rollを連携させて同時に音を鳴らすこともできる。 |
直販価格は1万3910円と、比較的手ごろな価格も嬉しい部分で、音質が優れる点も合わせ、Bluetooth対応の防水スピーカーとしてかなり有力な選択肢となるだろう。特に、お風呂や台所、ブールサイドやビーチ、キャンプなど、水まわりや野外で利用するポータブルスピーカーとして、イチオシの製品と言える。
■関連サイト
UE Roll製品ページ
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11,990円
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11,990円
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