楽天は、300dpiの解像度の新型電子書籍専用端末『Kobo Glo HD』を日本で発売開始しました。今月はAmazonも『Kindle Paperwhite』の最新版を出したこともあり、画質やKindleにはない独自機能に注目してレビューしてみました。
↑ブルーのパッケージが目印。 |
開封の儀・専用のセットアップダイヤルも用意
本体写真が大きくあしらわれた化粧箱は、左開きで開けると本体があらわれます。本体の下側には説明書やマイクロUSBケーブルが入っています。また、Kobo Glo HD購入者専用のサポートダイヤルの書かれているカードも入っています。
↑箱を開けたところ(端末の画面は異なる場合があります)。 |
↑同梱物。海外で先行して売られていたこともあり、説明書などは複数言語。ACアダプターは付属しません。 |
外観はシンプルで同サイズのKindle Paperwhiteと比べると縦がよりコンパクトに収まっており、iPhone 6 Plusとほぼ同じ長さです。側面はプラスチックですが背面はマットな仕様。Koboと言えば、背面のパッチワークのようなデザイン(Kobo Touch)のイメージがありますが、このシンプルさもすべりにくくていい感じです。
↑左からiPhone 6 Plus、Kobo Glo HD、Kindle Paperwhite。 |
↑背面はマット加工。上部にあるKoboのロゴは控えめ。下部には“Rakuten”ロゴ。 |
↑上側面。メタルのプッシュ式電源キーがあります。 |
↑右側面には何もなし。 |
↑下側面。マイクロUSB端子はこちら。 |
↑左側面にも何もなし。 |
コミックの小さな文字も読める・画質チェック
Kobo Glo HDは高精細な6インチ1072×1448ドット解像度、300dpiの電子ペーパーを搭載。従来の『Kobo Aura H2O』は6.8インチの265dpi、『Kobo Aura』は6インチの211dpiで、Kobo史上最高の画面密度になります。小説などのルビやマンガの中の細かい文字も鮮明に表示できます。
また、Kobo Glo HDはAuraシリーズ同様のバックライト機能を搭載。Kindle Paperwhiteと同じく、照度センサーによる自動調光機能はありませんが、左縁に沿って画面上をなぞれば輝度をすぐ調整できます。
↑文字を接写したところ(宮沢賢治著『銀河鉄道の夜 青空文庫版』)。 |
↑コミックを接写したところ(加山紀章著『花のアンドロイド学園 Vol.1』)。 |
↑Kobo Glo HDはAura H2Oと同じ縁に若干の高さがあります。なので、左縁をなぞりやすいです。 |
辞書機能の強化とPocket機能が追加
Kobo Glo HDのさらなる独自機能は、“辞書機能の強化”と“Pocket(後で読む)機能の追加”です。
収録辞書に『プログレッシブ英和辞書』が追加。さらに、従来まであった書籍内の語い検索機能に加えて、検索窓からも単体の機能として利用できるようになりました。
↑ジーニアス英和辞書に加え、プログレッシブ英和辞書がプリインストール(Knopf Doubleday Publishing Group著『The eBook Insider』)。 |
↑トップ画面などにある検索窓で辞書機能が使えるように。ここでもプログレッシブ英和辞書が使えます。 |
Pocket(旧Read It Later)機能も内蔵されました。PCやスマホなどで同サービスに登録したウェブ上の記事をダウンロードして読むことができます。WiFi接続時に同期されるため、同期した記事はオフラインでも読めます。画像も表示され、ここでも300dpiに向上した解像度が生きてきます。
↑Pocket専用のメニューがあります。 |
↑記事はサムネイルといっしょに3×3の9つが表示。 |
↑週アスの記事をPocket機能で表示したところ。 |
↑画像もしっかり表示されます。 |
電子書籍をしっかり読めるスタンダードな端末
Glo HDはAura H2Oのように防水ではありませんし、いままでのシリーズとは異なりマイクロSDカードスロットを搭載していません。そのため、風呂場で使う場合や自炊したデータを閲覧する場合は残念ながら向いていません。
しかし、コンパクトかつ300dpiという高解像度なディスプレー、単体の辞書としても活用でき、ウェブの記事も後から読める。直販価格1万3824円(購入者先着3000名には2000円ぶんの楽天Koboクーポンがプレゼント)ということを考えると、非常にお買い得。いままで電子書籍端末を使っていなかった方、Kobo Aura以前の端末を使っている方はぜひチェックしてみてください。
●おもなスペック
ディスプレー:6インチ電子ペーパー(1072×1448ドット、300dpi)
ストレージ:4GB(うち約3GB利用可能、SDカード非対応)
通信:IEEE802.11b/g/n
駆動時間:約2ヵ月
対応フォーマット:EPUB、PDF、MOBI、JPEG、GIF、PNG、BMP、TIFF、HTML、CBZ、CBR
本体サイズ/重さ:57(W)×9.2(D)×115(H)mm/180g
●関連サイト
楽天Kobo
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります