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無名女子が30万円を1時間で稼げる理由 ファンをくすぐる「物語」:SHOWROOM

「1回で1000人くらいのファンが見に来る。端的に言うと、すごく稼ぐんです」

 DeNAの生放送サービス『SHOWROOM』前田裕二総合プロデューサーは言う。ストリートパフォーマンスをしていた女の子がSHOWROOMで生放送をすると「1回あたり20~30万円は稼ぐ」(前田プロデューサー)という。

夢をかなえるSHOWROOM

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SHOWROOM前田裕二総合プロデューサー

 前田プロデューサーは1987年生まれ、東京は葛飾下町育ち。子供のころから筋金入りのビジネスキッズだった。

「小学生のころからギターの弾き語りをして、月10万円くらい稼いでいたときがあった。どの駅で演奏するというのも、ターゲットを明確にしてこの駅にすると決めていた。もともとお金を稼ぐことに強い思いがあり、その原体験がいまのサービスに強く反映されています」

 学生時代は経済を勉強しつつバンドに所属。自分自身が舞台に立つ側だった。大学卒業後は投資銀行に就職、ニューヨークで機関投資家向けに株式の営業をしていた。

 そんなあるとき起業意欲がわいてきた前田プロデューサーは、学生時代から親交のあったDeNA創業者南場智子氏に、当時考えていた事業について意見を聞きにいった。

 しかし「実業を甘くみるな」と一喝され、南場氏に説得されてDeNAに入社。イントラプレナー(社内起業家)としてSHOWROOM事業を立ち上げることになったという。

 今後はアウトバウンドを視野に入れ、台湾などアジア圏への進出も狙っている。持ち前のビジネスセンスでサービスそのものの高い目標を持ちつつ、アイドル業界を変えたいという志も抱えているそうだ。

「アイドルは頑張ったからといっても、必ず日の目を見るわけではない世界。勉強やビジネスは投下した努力の絶対量があらわれるが、エンタメの場合はそうではない。それをインターネットで変えられたら。たとえ容姿やパフォーマンス能力が飛びぬけて優れていなくても、熱量をぶつけてくれれば変わる、努力すれば報われるという世界を実現したいと思っています」

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