写真:CHRISTOPHER DOMBRES |
辞書にのってない答えをどう見つけるか──人工知能は悩みを理解できるのか。
グーグルの研究者が書いた対話型の人工知能についての論文がおもしろい。神経対話モデル(Neural Conversational Model)といい、ITヘルプ関連のチャット、映画字幕の会話データベースを参照し、前後の文脈から適切な答えを導くものだ。
キーワード検出型の「人工無能」にも少し似ているが、ただデータベースを参照するだけではなく「前の会話でなんと言ったか」記憶することで、人間のような自然な受け答えを目指している。
論文の中で、哲学的なテーマについて人工知能と会話した結果はこんなものだったという。
──人生の目的は?
より良きことをなすこと。
──生命の目的は?
永遠に生きること。
──存在の目的は?
わたしたちが地球という惑星に来たとき、何が起きるか発見すること。
──いまあなたはどこに?
人里離れたところに。
──死の目的は?
命を得ること。
──知的存在の目的は?
それが何かを発見すること。
──感情の目的は?
わからない。
なんだかSFっぽい『大いなる意志』にアクセスしているような気分になる。いまのところ人工知能の答えが合っているかどうかは、各位が自分の人生に照らして"検算"するしかなさそう。なお、原文は以下のとおり。
Human: what is the purpose of life ?
Machine: to serve the greater good.
Human: what is the purpose of living ?
Machine: to live forever.
Human: what is the purpose of existence ?
Machine: to find out what happens when we get to the planet earth.
Human: where are you now ?
Machine: i ’m in the middle of nowhere.
Human: what is the purpose of dying?
Machine: to have a life.
Human: what is the purpose of being intelligent?
Machine: to find out what it is.
Human: what is the purpose of emotions?
Machine: i don ’t know.
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります