※週間リスキーはアックン・オッペンハイマーと絶望編集者達が地下の倉庫の隣の部屋からお届けする、一般ピーポーにはまったくどーでもいい情報を扱うコーナーです。
ある知人から「しばらく使ってないから動作するかどうかわからないケド」という前置きと共に『ANOBAR8』なる電光掲示板デバイスを手渡されまして……。
↑『ANOBAR8』本体。円筒形のおしゃれなデザインが印象的だが、比較用に置いた缶ジュースと比較してもらうとわかるように結構デカい。 |
電子掲示板デバイス『ANOBAR8』
『ANOBAR8』は2011年、アノドス社がコンセプト製品として開発した“ネットワーク連動型電光掲示板デバイス”。インターネットと接続することで、指定したTwitterのツイートを表示したり、2ちゃんねるの実況掲示板と連動させることでテレビ番組の実況などを表示させることができます。
背面にはUSBや有線LANなどがあります。もう少し右側には無線LANのモジュールが用意されており、ケース越しに見ることができます。さらにマイクやステレオスピーカーなど搭載しており、資格情報だけではなく聴覚情報も意識したつくりをしています。あとは本体の上下をひっくり返すとセンサーが検知して、自動的に表示が入れ替わるといった細かい部分にもこだわっています。
基本的な操作は赤外線リモコンから行なうことになります。リモコンに用意されたボタンを見た感じではテレビとの連動が前提であることが見てとれます。実際に公式サイトを見ると学習リモコンとしての機能もあるようです。
製品の発表時にはモニターを募集をし、数百台が配られたため、ご存じの方もいるかと思います。ちなみに本機もそのうちの1台です。βテストは2014年11月に終了、その後、どうなったのか? 知りません。4年以上も前のデバイスですが、ほかに類を見ないデザインとコンセプトが気に入っていたので、マニュアル片手に使用してみました。
基本的にインターネットに接続しないと使用できないモノであるため、LANケーブルを接続してから電源を投入します。すると唐突にシステムアップデートが始まりましたよ。
↑唐突にはじまるシステムアップデート。アップデータの設置場所はまだ生きているらしい。 |
アップデートが完了して再起動すると、くさび文字っぽいメッセージが左から右へティッカー表示されるようになります。
↑起動後に表示されるメッセージ。一見、意味不明だが、よく見るとひし形をモチーフにしたアルファベットだ。先頭が“anodos since 2000”と書かれていることまで理解できたが、それ以降はかなりの長文であったので挫折。 |
その後、付属のリモコンを使用して“テレビ実況中継機能”を試したら「ベータテスト終了のお知らせ」という旨のメッセージが表示されました。メッセージにURLが明記されていたベータテスト専用サイトも現在はクローズ、取り付く島もない状態です。
ちなみに公式サイトには「本体は廃棄するか着払いで返送してください」との記述が……。残念ながら製品化に至らなかったのでしょうね。
で、何ができるの?
結論を言うと、接続先のサイトで設定する仕組みになっているため、「何もできない」。
強いて言えば、リモコンの“MENU”を押して“メイン画面”か“テレビ実況中継機能”を選択することができるくらいです(この時、スピーカーから電信音が鳴ります)。
↑テレビ実況中継機能で唯一メニューに表示されているのが“NHK”。だが選択しても“番組情報がありません”と表示されるだけ。 |
↑ちなみにメッセージ表示中に上下ボタンを押すと、2行表示に切り替えることもできる。 |
つまり、固定されたメッセージをひたすらティッカー表示させるだけのインテリアにしかならないというのが『ANOBAR8』の現状です。
それでも何とか活用できないかと調べてみましたが、前述の通りベータテスト専用サイトもクローズされおり、とっかかりすら見つからなかったので断念しました。
それでも少しだけ諦めきれない
いじょ。とても残念な結果ではありますが、今後、筆者と同じように『ANOBAR8』に興味を抱いた方が同じ轍を踏まないためにあえて記事化しました。
ただ、腕に覚えのある方(?)は、オークションやジャンクパーツ屋などで見かけた際により深い改造などにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
また、どこかでひっそりと実用化されている可能性もなくはないので、もしコレって?的なモノ見かけたらリスキー編集局までご一報いただけますと幸いです。
●関連サイト
ANOBAR8 by ANODOS ※音が出ます
ANODOS(ANOBAR8の開発元) ※音が出ますよー
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