人間の能力の限界を超える力を引出し、スポーツで競いあうことを目的に“超人スポーツ協会(Superhuman Sports Society)”が発足した。超人スポーツ協会のサイトには、以下の説明と3原則が記載されている。
Superhuman Sportsは、いつでも、どこでも、誰もが楽しむことができる新たなスポーツを創造するためのチャレンジです。人間の能力を補綴・補強・拡張可能なAugmented Human技術に基づき、皆が個々人の身体的な能力の差など目立たなくなるくらい超人的な力を身につけることで、同じ超人 (Superhuman) 同士として一緒のフィールドで競い合う、人間と機械が融合した「人機一体」の新たなスポーツを創造します。
■超人スポーツ3原則
技術とともに進化し続けるスポーツ
すべての参加者がスポーツを楽しめる
すべての観戦者がスポーツを楽しめる
具体的にはパワードスーツやウェアラブル機器といったテクノロジーをもちいて、筋力、五感の拡張を行なうスポーツのこと。
「ドローンや自動制御技術で、どんな人も魔球を投げられるボールを開発」、「陸上に限らずすべてのフィールドが舞台(これはぜひ宇宙にも展開してもらいたい)」、「身に付けたデバイスでより効果的なトレーニングを生み出す」などなど。
もちろん超人なので、性別、年齢、体格、能力の差に関係ないプレーを想定。観戦する側も視聴デバイスなどの進化によってプレーヤーの動きを感じ、あたかも自身がプレーヤーになったかのように観戦を楽しむことができるようになる。
つまりバリバリのIT、テクノロジー信奉の超巨大プロジェクトだ。進化したツールを使い、フィールドも決めず、デバイスによる効果的なトレーニングを行ない、プレーヤーの垣根の排除し、さらに観戦者まで巻き込む。今までの常識では考えられない新しいスポーツをつくろうという取り組みなのだ。役員には慶應義塾大学大学院の稲見昌彦教授、中村伊知哉教授、東京大学の暦本純一教授など、テクノロジー界のそうそうたる重鎮が並ぶ。委員会には元陸上選手の為末大氏、SF作家の冲方丁氏、メディアアーティストの明和電機の土佐信道代表取締役社長、ライゾマティクスの真鍋大度氏、ニコニコでもおなじみの手妻師の藤山晃太郎氏など、本気のメンバーが名を連ねている。
7月4日にはアイデアソン、7月25日、26日にはフットサルコートでの実技を含めたハッカソンの開催も決まっている。たしかにスポーツの苦手な人でも、テクノロジーの力で上級者と同じフィールドで競技できるかもしれない。
運動能力に優れたサバゲーの達人と、一人称シューティングゲームの達人が闘うフィールドをつくるなんてこともできるんじゃないだろうか。その際はパラメーターの付け方は超人強度(パワー)にしてもらいたい。
協会のビジョンは2020年の東京オリンピック・パラリンピックに合わせ、超人スポーツ五種競技の国際大会を開催すること。何か想像もできない、とんでもないことが始まろうとしているのかもしれない。
■関連サイト
超人スポーツ協会
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