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DeNAの自動運転ロボットタクシーはGoogleにも負けない

2015年05月28日 15時20分更新

 DeNAはオートモーティブ事業構想の説明会を2015年5月28日に東京の原宿クエストホールで行なった。そこでカーナビアプリ『ナビロー』の発表やロボットタクシー構想が語られた。

  スマートフォン向け無料カーナビアプリ『ナビロー』は本日より提供開始。「カーナビ同等以上をスマホで、無料で」をキーワードに、住所やフリーワードなどで目的地までの走行情報をナビゲート。リアルタイムの渋滞情報、分岐の案内、音声案内など、無料ながらナビとして十分な機能を搭載している。最大の特徴はパケット料金の節約、時間単位で変わっていく交通情報に対して、変化が大きい時と大きくない時を見極めて、更新頻度を調整する。他社製アプリと比べても約1/10ほどのデータ通信料を実現しているという。

DeNAオートモーティブ事業

 また背面カメラを利用して、ドライブレコーダーも無料で利用できる。カメラの映像にオーバーレイで情報を載せるARモードも搭載。さらにクルマの通れない道でも使える歩行者ナビや電車の乗換案内まで備えており、移動ならこのアプリひとつでなんでも行なえる。ナビの音声は着せ替え機能を搭載予定で、方言や声優などを起用したボイスの変更も可能になる。現在はAndroid向けアプリのみを公開しており、iOSは近日中対応となる。

DeNAオートモーティブ事業

 5月12日にDeNAとZMPによって発表された、ロボットタクシー事業の実現に向けたジョイントベンチャー“ロボットタクシー株式会社”の事業内容説明も行なわれた。代表を務めるDeNA執行役員の中島宏代表取締役社長は、「自動車産業はトータル50兆円以上、世の中で最も大きい産業のひとつ。ネット産業よりも2桁は大きい。今、自動車産業は遅れてきたITの波にさらされている。ハードからソフトへ付加価値が移行すると見ている。iモード前夜くらいが自動車産業ではないか。規模が大きくビジネスチャンスがある。日本の基幹産業である自動車産業はネットから変革を求められている。世界で日本の自動車産業が勝っていき、そこに日本のネット事業者も入っていかないといけない」と意気込みを見せる。

DeNAオートモーティブ事業

 ロボットタクシー事業は、自動運転技術を活用した旅客運送事業の実現だ。自動運転となれば、運転する時間が自由時間として開放される。中島氏は「従来のタクシー業界をITに置き換える。ロボタクはUberの次の世代。自動運転は実現が見えてきている。その先、ユーザーにどういう体験を提供できるか、競争はここが中心になってくる。そうなればDeNAの力が生きてくる。ユーザーに体験を提供する部分ではGoogleに負けていない。移動そのものを楽しいものにしていきたい。運転していた1時間が自由時間になる」と、DeNAのエンターテインメント領域で自社の強みも生かせるとした。

DeNAオートモーティブ事業

 中島代表は、2020年のオリンピック、東京で無人タクシーを多数走らせることをひとつの目標に進めていくと締めた。

■関連サイト
ナビロー
ZMP
DeNA

(2015年5月28日17時30分修正:初出時、ロボットタクシーの設立が5月12日となっておりましたが、発表日の誤りです。お詫びして訂正いたします)

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